レイプとジェンダー 男性による女性のレイプ

レイプとジェンダー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/02 05:39 UTC 版)

男性による女性のレイプ

男性による女性のレイプは、最も良く知られているレイプである。基本的に幼い方が狙われやすい傾向があるが、レイプは幼児から老人まで、あらゆる年齢で被害を受け得る。また、生まれつき社会的に女性として扱われた女性のみではなく、女性に性転換した元男性も含まれる[1]

女性へのレイプに関する間違った考え方は、オルガスムを感じた場合、レイプに同意しているとみなすことである。だが、性的接触に対する女性の生理学的な応答は、決して承諾を意味しない[2]。また、もう一つの間違った考え方は、女性が性的に男性を魅惑するように装っているならば、それはレイプではないということである。そのような衣装によって、人を性的な願望を呼び起こされた状態にさせるであろうと、しばしば主張される[3]。日本では、北海道・東京連続少女監禁事件などで主張されたが、それもまた承諾を意味していない。

性的行動としてのレイプの範囲に関しては、少なからず論争がある。男性が女性をレイプするのは、力・権力が原因であるという見方や、性的欲求の行動であるという見方などがある[4]

女性による男性のレイプ

女性でも男性に対して、非合意の上での性的行動を強要することがある。この場合、力、薬物、アルコール、またはごまかしによって、レイプを行う。女性の男性へのレイプの場合、男性の勃起などの応答が、自主的であると見なされるがそうではない。こういったレイプの場合、薬品などの影響または心理的影響によるもので、必ずしも自発性や承諾を意味しない。アメリカ合衆国やオーストラリアでは、教師が10代の男子学生を暴行するとして報道されるケースが多い[5]。日本では、2017年の法改正により、男性に対するレイプも法的にレイプ(強制性交等罪)と認められるようになった。

男性による男性のレイプ

男性が男性にレイプすることもある。この場合、被害者は社会的に恥ずべきであると考え、しばしば深い精神的損傷を与える。こういった点は、レイプの被害者女性がしばしば直面している恥の形式に似ている。このタイプのレイプは、被害者が必ずしも同性愛者であることを意味しない。加害者が同性愛者であることも意味しない。男性の男性に対するレイプは、刑務所などでよく起こっていることが知られる[6]。こういった場合、強い男性から逃れることができない。

男性の多くは、不本意に生理学的な反応を、暴行によってひき起こされる。これは、他のタイプのレイプでも同様であるが、男性の男性に対する場合、前立腺の刺激があるため勃起・射精しやすい。またこういったレイプは、ペニスにより肛門が裂かれる痛みなど、物理的にも衝撃を受ける[7]。そのため、このタイプのレイプは更なる自尊心の喪失に繋がる。


  1. ^ 女性に性転換した「男性」、性的暴行受ける”. 2007年9月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年5月16日閲覧。
  2. ^ 性的被害についての相談
  3. ^ レイプ神話と「性」
  4. ^ レイプするオランウータン
  5. ^ アメリカとオーストラリアでショタコンの女性教師が増加している件について”. 2007年1月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年4月16日閲覧。
  6. ^ 深刻な米刑務所内での性的暴行 自殺者やエイズ感染の犠牲者も
  7. ^ 男の子や男性はこんな性被害にあっている。(実例集)”. 2007年4月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年4月16日閲覧。
  8. ^ Woman, 32, found guilty of raping woman” (英語). The Local (2009年8月7日). 2011年10月17日閲覧。
  9. ^ Mother-Daughter Incest(PDFファイル、英語)


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