ブロック島沖の海戦 海戦の後

ブロック島沖の海戦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/12 04:17 UTC 版)

海戦の後

グラスゴーの乗組員は戦死1人、負傷3人の合計4人が損失だった。これは大陸海軍のお粗末な砲撃能力を示していた。被害を受けた者全員がマスケット銃によるものだった[2]。カボーに乗っていた4人が戦死し、7人が負傷した。アルフレッドでは6人が戦死、6人が負傷した。アンドリュー・ドリアでは鼓手が1人負傷していた[1]

戦闘中のコロンバス、ウィリアム・ノーランド・ヴァン・パウェル画

大陸会議議長のジョン・ハンコックはホプキンスの艦隊の功績を称賛したが、グラスゴーを捕まえ損なったことで、大陸会議周辺の海軍に対する反対者に批判の機会を作ってしまった。ニコラス・ビドルはこの海戦について、「これより軽率で、指揮を誤った事態は起こりえない」と記した[16]。コロンバスの艦長エイブラハム・ウィップルは暫く噂や臆病という告発に耐えていたが、その汚名をそそぐために軍法会議を求めることになった。この航海に参加した士官で構成される陪審団によって軍法会議は5月6日に開催され、ウィップルは臆病の罪を晴らしたが、判断ミスについては批判された[17]。プロビデンスの艦長ジョン・ハザードはそれほど幸運ではなかった。グラスゴーとの戦闘中に任務怠慢だったことなど、部下から様々な罪を告発され、軍法会議で有罪となり、その任官を辞めさせられた[18]

ホプキンス代将はこの海戦と関連が無いことで大陸会議の査問を受けた。バージニアカロライナに行く代わりにナッソーに航海したことで文書による命令に違反しており、コネチカットやロードアイランドへの航海中に得た戦利品を大陸会議への相談無しに配分していた[19]。ホプキンスはこれらの罪にたいして問責され、艦隊が二度と航海できなくなったことなど更なる議論が続いた後の1778年1月に海軍から罷免された。艦隊の多くの艦船は乗組員不足に陥り、イギリス軍が1776年遅くにニューポートを占領したことで、艦隊はロードアイランドのプロビデンスに閉じこめられてしまった[20]

グラスゴーはこの海戦で損傷を受け、任務を捨ててニューポートに戻った。その船体は非常に傷んでいたので、航海に耐えられるほどまで修理して、修繕のために本国のポーツマスまで送られた。その任務はニューポート戦隊の別の艦船HMSノーティラスに渡された[21]


  1. ^ a b Coggins, p. 29
  2. ^ a b c d e Morgan, p. 44
  3. ^ a b c d Morgan, p. 43
  4. ^ a b c Morison, p. 70
  5. ^ Greene, p. 184
  6. ^ Morison, pp. 57–58
  7. ^ Morison, pp. 67–68
  8. ^ Field, p. 117
  9. ^ Field, pp. 118–119
  10. ^ Field, p. 120
  11. ^ The Gentleman's Magazine, p. 259
  12. ^ Morison, pp. 70–71
  13. ^ Morison, p. 72
  14. ^ Morison, p. 73
  15. ^ Morgan, p. 45
  16. ^ Thomas, p. 52
  17. ^ Morgan, p. 47
  18. ^ Morgan, pp. 47–48
  19. ^ Morgan, p. 49
  20. ^ Morgan, pp. 49–52
  21. ^ Clarke, Volume 4, pp. 681,1157


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