フンボルトペンギン 分布

フンボルトペンギン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/21 23:58 UTC 版)

分布

チリ北部および中部、ペルー[5]

種小名humboldtiは、フンボルト海流沿岸部に分布することに由来する[4]。 主に北は南緯5度のフォカ島[5]、南緯33度のアルガロッボまでの範囲で繁殖する[6]。南は南緯42度のチロエ島プニウィルで繁殖し[5]、これは前述の範囲から約900キロメートル南方に位置する[6]。大規模な繁殖地としてプンタサンフアン(南緯15度)がある[5][6]。フンボルト海流が流れ込む南アメリカの沿岸地域に暮らしており、主にペルーのフォカ島(南緯5度)からチリのアルガロボ(南緯33度)にかけて繁殖しているほか、南緯42度のチロエ島にも繁殖地がある[7]

分布域南端ではマゼランペンギンと同所的に分布する[4]

形態

全長64 - 69センチメートル[5]。頭部から上面は黒い[5]。眼から頸部にかけて半円状の白い斑紋が入る[5]。胸部から腹部は白く、黒い斑点が入りこれには個体変異がある[5]。胸部に1本のみ黒い帯模様が入る[4][5][6]

虹彩は赤褐色[4][6]。嘴はマゼランペンギンと比較すると太くて長い[6]。嘴は黒く[5]、灰色の筋模様が入る[6]。嘴基部にはピンク色の皮膚が裸出する[5][6]。後肢は黒く[6]、白やピンク色の斑紋が入る個体もいる[5]

幼鳥は頭部から頸部・上面は褐色や濃灰色で、帯模様は入らない[5]

分類

野生ではマゼランペンギン、飼育下ではケープペンギンとも種間雑種を形成することからこれらを同種とする説もある[8]

種小名の humboldti および和名のフンボルトはドイツの地理学者であるアレクサンダー・フォン・フンボルトに由来する[要出典][9]


  1. ^ Appendices I, II and III (valid from 26 November 2019)<https://cites.org/eng> (download 30/04/2020)
  2. ^ a b UNEP (2020). Spheniscus humboldti. The Species+ Website. Nairobi, Kenya. Compiled by UNEP-WCMC, Cambridge, UK. Available at: www.speciesplus.net. (download 30/04/2020)
  3. ^ a b c d e f BirdLife International. 2018. Spheniscus humboldti. The IUCN Red List of Threatened Species 2018: e.T22697817A132605004. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2018-2.RLTS.T22697817A132605004.en. Downloaded on 30 April 2020.
  4. ^ a b c d e ポーリン・ライリー 「フンボルトペンギン」『ペンギン ハンドブック』青柳昌宏訳、どうぶつ社、1997年、147-149頁。
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af David Salomon「フンボルトペンギン Humboldt Penguin」出原速夫・菱沼裕子訳『ペンギン・ペディア』、河出書房新社、2013年、83-95頁。
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w Tony .D. Williams 「フンボルトペンギン」津崎さゆり訳『ペンギン大百科』、平凡社、1999年、403-408頁。
  7. ^ a b c d e 藤原幸一『ペンギンガイドブック』阪急コミュニケーションズ、2002年、118-119頁。ISBN 4484024152 
  8. ^ Tony .D. Williams 「マゼランペンギン」津崎さゆり訳『ペンギン大百科』、平凡社、1999年、409-421頁。
  9. ^ チリのフンボルトペンギンに絶滅のおそれ、調査報告”. AFP通信社. 2023年5月29日閲覧。
  10. ^ フンボルトペンギン ご長寿「トォちゃん」35歳に”. 産経ニュース (2022年2月5日). 2022年2月5日閲覧。
  11. ^ a b c d 堀秀正 「日本でのペンギン飼育」『ペンギン大百科』、平凡社、1999年、216-232頁。
  12. ^ a b Penguin Library フンボルトペンギン”. HOSHIZAKI. 2016年7月1日閲覧。[出典無効]
  13. ^ a b “絶滅危惧のフンボルトペンギン、日本では“増え過ぎ””. 読売新聞. (2006年7月9日) [要出典科学]
  14. ^ “フンボルトペンギン:絶滅の危機、救いたい チリの飼育担当者、都内で研修”. 毎日新聞. (2006年2月5日) [要出典科学]






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