フラウ・ボゥ 備考

フラウ・ボゥ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/03 00:53 UTC 版)

備考

  • ガンダムのヒロイン的存在はセイラであり、ミライ・ヤシマも恋多き女性ではあるが、フラウの人気はむしろスタッフ間で広がっていた。富野の「あの子は大事にしたい子だ」発言や、声優永井一郎の「自分の恥部にかかわるので理由は言えないが、ガンダムガールズで一番のお気に入りは彼女だ」との吐露[13]、キャラクターデザインの安彦良和の「泥臭くて一番好き」との発言[14]など。最終回に至るまで、全く人の血で掌を染めていない「普通の女の子」であるヒロインも、富野作品では稀有である。
  • アニメージュ』では、読者の質問に答える形で富野は、スリーサイズは80・60・86、趣味は「おかあさんごっこ」と発言している。また「新しい恋人はできるのか?」という質問には「レギュラーメンバーの中の一人が、将来の旦那さんになるだろう」と回答している[15][16]
  • 漫画『いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!』に収録された『ニュータイプ・ヒストリー』では、カイに露出狂呼ばわりされているが、実際にはミニスカートキャラながら1話、10話、25話、26話以外にパンチラシーンはない。もっとも、入浴シーンはガンダム作品の女性キャラクターの中では最も長い。
  • なぜか劇中ではフルネームで呼ばれることが多い。まして続けて呼ぶと、ドイツ語では「ボゥおばさん」の意になるため、デザインの安彦からも「若いのに気の毒だね」と同情されつつ、しっかり漫画のネタに使われている(ただし、実際のドイツ語においては、フラウFrauは年齢にかかわらず女性名字一般に対して付加させる形で用いられる。名字を呼びたいときにFrauをつけ、日本語の「さん」に相当する。英語のMrs.とMs.のような既婚・未婚の区別はない[17])。
  • ゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望』では、MS操縦の経験が全くなかったにもかかわらずMS搭乗可能な設定になっている。
  • 他の女性キャラと違い、白いタイツを着用せず生足を見せているが、この理由を「ガンダム30周年祭 in NAGOYA ガンダム THE FIRST」の中で監督・富野が語っている。曰く「あれは一番初めにねぇ、塗り違えたんだよね。生足で塗っちゃった誰かさんがいて、そっちのカット数が多かったから…」とのことであるが、『機動戦士ガンダム記録全集』1巻P87の初期デザインではすでに安彦により脚を肌色に塗られており、他の女性キャラとは差別化されている。『Ζガンダム』において同ポジション(主人公のガールフレンド)であるファ・ユイリィにもそれは踏襲されることになった。
  • アニメーション監督で音楽プロデューサーの幾原邦彦は、フラウ・ボゥがアムロ・レイと結ばれなかった理由として、幼馴染は基本的に、主人公にいいように利用されて、最後は捨てられてしまうものであるという富野由悠季の価値観が反映されているとして、幼馴染と結ばれる展開を描きがちな安彦良和にとっては理解できないストーリー展開だっただろうと推察している[18]

注釈

  1. ^ 劇場版『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』のグループ鑑賞券が初出の英文表記[3]
  2. ^ もっとも古い英文表記で、サウンドトラック機動戦士ガンダムIII アムロよ…』の販促用ポスターによる[4]

出典

  1. ^ 公式ウェブ 2012.
  2. ^ OFFICIALS 2001, p. 818.
  3. ^ ロマンアルバム劇場版III 1982, p. 184.
  4. ^ ロマンアルバム 1980, p. 170.
  5. ^ a b 『機動戦士ガンダム 記録全集1』日本サンライズ、1979年12月、104頁。
  6. ^ アムロと同年と設定されながら、『機動戦士Ζガンダム』では22歳と設定されたため、彼との年齢設定に差が生じてしまい、放送当時から指摘されている。
  7. ^ 湯元俊紀『語源ブログ ネットで探るコトバの由来』アメーバブックス、2005年、p212。
  8. ^ お花畑三十郎 「The Secret Garden 第一回 フラウ・ボウにはモデルがいた! ~クララ・ボウ~フラウボウ.com
  9. ^ 『BSアニメ夜話VOL.02 機動戦士ガンダム』キネマ旬報社、2006年、p68。アニメーターの北久保弘之とライターの氷川竜介の発言より。
  10. ^ 厳密には姿のみ登場している。
  11. ^ 漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、アムロと知り合った時期は高校に入ってからでカイ・シデン、ハヤトと共にクラスメイト。カツ、レツ、キッカの3人とも以前から顔見知りで、サイド7で共に水遊びに興じるシーンがある。
  12. ^ 第9話「翔べ! ガンダム」より。
  13. ^ 「対談 ガンダムを越えて」『ロマンアルバム 機動戦士ガンダム』徳間書店、1980年。
  14. ^ 「Ζガンダムキャラクターフェイスブック」『アニメージュ』1985年7月号付録
  15. ^ 尾形英夫編「機動戦士ガンダム きみはこれを見て生きのびることができるか? ファンからのここが聞きたいガンダム67の質問」『アニメージュ 1979年12月号』徳間書店、昭和54年(1979年)12月10日。雑誌 01577-12、23-25頁。
  16. ^ 氷川竜介藤津亮太編「第二章 TV版と音楽と ファンからのここが聞きたいガンダム67の質問(1979)」『ガンダムの現場から 富野由悠季発言集』キネマ旬報社、2000年10月16日。ISBN 4-87376-537-4、68-71頁。
  17. ^ 古語では奥方を指すため、特に未婚女性を呼ぶ場合はFrauleinとするのが普通である。
  18. ^ 『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 友の会』、1993年12月30日発行、庵野秀明・編、ハッピー興行新社、P80


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