パッセンジャー (映画) パッセンジャー (映画)の概要

パッセンジャー (映画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/19 08:22 UTC 版)

パッセンジャー
Passengers
監督 モルテン・ティルドゥム
脚本 ジョン・スペイツ
製作 ニール・H・モリッツ
スティーヴン・ハメル
マイケル・マー
オリ・マーマー
製作総指揮 デヴィッド・ハウスホルター
ベン・ブラウニング
ジョン・スペイツ
リンウッド・スピンクス
ブルース・バーマン
グレッグ・バッサー
ベン・ウェイスブレン
出演者 ジェニファー・ローレンス
クリス・プラット
マイケル・シーン
ローレンス・フィッシュバーン
アンディ・ガルシア
音楽 トーマス・ニューマン
主題歌 JUJUBecause of You
(日本語吹替版テーマソング[1]
撮影 ロドリゴ・プリエト
編集 メリアン・ブランドン
製作会社 ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ
スタート・モーション・ピクチャーズ
オリジナル・フィルム
Lスター・キャピタル
ワンダ・ピクチャーズ
コンパニー・フィルムズ
配給 コロンビア ピクチャーズ
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公開 2016年12月14日
2017年3月24日
上映時間 116分[2]
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $110,000,000[3]
興行収入 $303,144,152[3]
$100,014,699[3]
5億8000万円[4]
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日本版のキャッチコピーは「乗客5000人 目的地まで120年 90年も早く 2人だけが目覚めた 理由は1つ――。」。

ストーリー

宇宙移民を目的とした約5000人を乗せた超大型宇宙船アヴァロン号は航行中、人工冬眠ポッドの故障によりジム(クリス・プラット)だけが目覚めてしまう。アヴァロン号が目的の惑星に到着するまでまだあと約90年、再び冬眠状態になることは不可能で、地球へ助けを求めるメッセージを送るも返事が届くまでに約55年を要す。乗組員ではない植民者のジムは宇宙船のコントロールにアクセスすることもできないうえ、アクセス権を持つ乗組員たちが冬眠している部屋は頑丈なハッチに守られているため、起こすことも不可能。八方塞がりとなったジムは広い宇宙船の中で、寿命を迎えるまで孤独に過ごすしかない絶望的な状況となってしまう。

それから1年間、ジムは宇宙船の中で一人自堕落な生活を続けていた。スイートルームを独占し、船内のエンタテイメントシステムで時間をつぶし、唯一の話し相手のバーテンダー・アンドロイドのアーサー(マイケル・シーン)と日々会話を続ける。ある時は宇宙服を着て船外遊泳に出て、初めて見る生の宇宙空間に感動もした。しかし日に日に増していく孤独感に耐えられなくなったジムは、宇宙服を着ないまま外扉を開くスイッチに手をかけるが、寸前で我に返り自殺を思いとどまる。そんな中、宇宙船では作業ロボットなどの故障がたびたび発生し、無人のコントロールルームではエラーメッセージが次々と表示されていた。

ある日、ジムは冬眠ポッドで眠る作家のオーロラ(ジェニファー・ローレンス)に一目惚れ、彼女のことを調べていくうちにますます惹かれていくようになる。ジムはオーロラを目覚めさせたい気持ちに駆られるが、それは彼女の人生を奪ってしまうことを意味するため、葛藤する。しかし寂しさに堪えられず、ついに冬眠ポッドを故障させ彼女を目覚めさせてしまう。目覚めたオーロラは当初困惑するが、唯一同じ状況を共有し、優しく接してくれるジムに惹かれていくようになる。しかし恋人関係となり1年が過ぎ、ジムがプロポーズを決心した頃、アーサーがオーロラに、ジムが故意に彼女を目覚めさせたことを告げてしまう。オーロラはその事実に憤慨し、ジムをひどく恨むようになる。ジムはオーロラへ謝罪し、なんとか償いの気持ちを伝えようとあらゆる手を尽くすが、オーロラは依然としてジムを拒絶し続け、それに対しジムも嫌気がさし始めると、2人の仲は壊滅的となる。

そんな中、アヴァロン号のシステム不具合は日に日に悪化し、様々なトラブルが頻発していた。冬眠ポッドの故障から甲板長のガス(ローレンス・フィッシュバーン)が目覚める。アヴァロン号への全アクセスが可能なガスが目覚めたことでコントロールルームへの入室が可能となり、問題の把握にかかると、アヴァロン号は2年前の小惑星群との衝突の影響で、航行や電力供給など、船のすべてのエネルギー生成を担う核融合炉が暴走寸前であると発覚。ガス指導のもと問題解決を図る3人だったが、不具合のある冬眠ポッドで2年間眠っていたガスは新陳代謝を狂わされており、体内が深く傷つけられ、寿命が残り少ないことが判明する。その間にも船の状態は悪化、重力装置が一時停止になるなど深刻なトラブルも発生。一刻の猶予もないと判断したガスは、息絶える際にジムとオーロラに自身のアクセス権を託す。

2人は核融合炉の修理に取りかかるが、修理を完了するには炉内の熱を排熱孔から放出する必要があり、故障の影響で排熱孔は船外から手動でしか開けられなくなっていた。ジムが船外に出て命がけで排熱孔を開き、核融合炉は限界寸前で正常に戻るが、熱放出の際の衝撃によってジムは宇宙空間に吹き飛ばされてしまう。オーロラは船外に飛び出してジムを救出、すぐさま医療ポッドへ運び込む。一時は死亡と診断されたジムだったが、あらゆる手を尽くして蘇生に成功する。

その後、2人の関係は一連の出来事で修復する。ガスの宇宙葬を済ませたある日、ジムはガスに与えられたアクセス権で医療用ポッドを確認してるうちに、そのポッドに冬眠機能があることを発見する。ポッドは1台。ジムはオーロラに、目覚めさせた償いとして冬眠ポッドを譲ることを告げる。

88年後。目的の惑星への到着を5ヶ月後に控え、乗組員の冬眠ポッドが起動する(乗客の起動はその1か月後)。船長以下、目覚めた乗組員たちがフロアで見たものは、一帯を覆う緑の木々と、その中心に鎮座するようにそびえ立つジムが植えた木であった。オーロラの遺言となるアナウンスにより、徐々に人々は、自分たちが眠り続けた間に起こった危機と、2人の物語を知ることになる。オーロラは再冬眠を断り、ジムと2人で残りの人生を共に歩んでいたのだった。

キャスト

※括弧内は日本語吹替[5]


  1. ^ “J・ローレンス×C・プラット「パッセンジャー」日本語テーマソングはJUJU!”. 映画.com. (2017年2月26日). https://eiga.com/news/20170226/12/ 2017年3月23日閲覧。 
  2. ^ Passengers (12A)”. 全英映像等級審査機構 (2016年12月8日). 2017年3月23日閲覧。
  3. ^ a b c d Passengers (2016)”. Box Office Mojo (2017年5月10日). 2017年5月10日閲覧。
  4. ^ キネマ旬報』2018年3月下旬 映画業界決算特別号 p.32
  5. ^ パッセンジャー”. ふきカエル大作戦!! (2017年3月23日). 2017年3月23日閲覧。
  6. ^ a b c “水樹奈々、“セクシーな大人の魅力”で熱演!J・ローレンスの新作も吹替え担当”. クランクイン!. (2017年3月11日). https://www.crank-in.net/news/48745 2017年3月12日閲覧。 
  7. ^ 『パッセンジャー』は“議論したくなる作品” 監督&ジェニファー・ローレンスの新着コメント
  8. ^ a b “第89回アカデミー賞ノミネート発表!「ラ・ラ・ランド」が最多14ノミネート”. 映画.com. (2017年1月24日). https://eiga.com/news/20170124/27/ 2017年4月18日閲覧。 
  9. ^ Passengers(2016) - Rotten Tomatoes(2017年6月28日閲覧)
  10. ^ Passengers (2016) Reviews - Metacritic - Metacritic(2017年6月28日閲覧)
  11. ^ Passengers review - ガーディアン(2017年6月28日閲覧)
  12. ^ Passengers Movie Review & Film Summary (2016) - ロジャー・イーバート(2017年6月28日閲覧)
  13. ^ Gravity (2013)”. youtube. youtube.com. 2023年5月10日閲覧。


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