トライアングル・プレイス トライアングル・プレイスの概要

トライアングル・プレイス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/03/08 13:47 UTC 版)

概要

人間と人工知能との関係を主軸とし、作者の初期の代表作とされる短編。ストーリー、絵柄ともかがみあきらの影響が強く現れていることでも知られる。作者自身も単行本中で、かがみの短編作品「聞かせてよ愛の言葉を」(『リュウ』1984年3月号・Vol.28掲載)が本作品に大きな影響を与えたと言及している。

本作品の登場人物の前日談となる短編「2.5D」が1986年の『LaLa特別編集Short Stories』SUMMER号に掲載された。

あらすじ

近未来のある日、技術者の戸川隆行は、最愛の妻で技術者の真希を爆発事故で失った。隆行は、真希が自宅に遺した立体映像の人工知能「みゆ」のプログラムを組み直して「真希」の姿にし、気を紛らわそうとする。友人夫妻の弓弦と久美子が隆行の行動を心配する中、「真希」は、隆行が予想もしなかった現象を起こし始める。

主な登場人物

戸川 隆行(とがわ たかゆき)
主人公。技術者でコンピュータを趣味とするが、「コンピュータは機械に過ぎない」との思想を持つ。妻の真希を事故で失った喪失感を補おうとして、「みゆ」を「真希」に書き換える。
戸川 真希(とがわ まき)
隆行の妻。勤務先の津山化学の爆発事故で死亡する。大学2年のときに隆行と知り合い、コンピュータという共通の趣味で意気投合する。コンピュータが人間性を持つ可能性を信じ、自身の友人として人工知能「みゆ」を作る。
弓弦・久美子(ゆづる・くみこ)夫妻
ともに隆行や真希の学生時代の友人で、夫の弓弦は隆行と同じ職場に勤める技術者。大学2年の時に隆行と真希を引き合わせた。真希を失った隆行の行動を心配する。「2.5D」では学生時代の弓弦と久美子の出会いを描いた。
みゆ
真希が自宅に作った人工知能。「みゆ」と呼び掛けると少女の姿の立体映像として室内に現れ、人間とコミュニケーションを取ることができる。真希を失った隆行は「みゆ」のプログラムを組み直し、「真希」の姿に変えてしまう。

単行本収録作品

 表題作を含む作者の1986年までの短編9作品を収録し、花とゆめコミックスから1986年8月に刊行された。

(かっこ内は掲載誌)

  • HOME SWEET HOME (LaLaスペシャルWendy1985年夏の号)
  • トライアングル・プレイス (LaLa1984年8月号)
  • ぼくのとなり (LaLa1986年5月号)
  • two-day (LaLa1986年6月号)
  • いきなりエスケープ (LaLa1984年6月号)
  • return (LaLaDELUXE1985年3号)
  • そして天然色の風 (第37回ララまんがスクールトップ賞受賞作、LaLa1982年2月号)
  • 招かれざる客 part1 (1982年10月同人誌ゲスト執筆)
  • 招かれざる客 part2 (1983年10月同人誌ゲスト執筆)



「トライアングル・プレイス」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「トライアングル・プレイス」の関連用語

トライアングル・プレイスのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



トライアングル・プレイスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのトライアングル・プレイス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS