デビットカード デビットカードの種類

デビットカード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/29 17:38 UTC 版)

デビットカードの種類

比較表

デビットカードの種類 決済機構 地域・加盟店数 備考
国際ブランドデビット Visa Visa 世界3,800万か所 「VISA ELECTRON」や「PLUS」は姉妹ブランド
Mastercard Mastercard 世界3,810万か所 Maestro」や「Cirrus」は姉妹ブランド
AMEX AMEX JCB」ネットワークにも接続されている。
JCB JCB 世界2,700万か所 「Cirrus」ネットワークにも接続されているが、2020年以降発行の場合は、裏面にCirrusマークが表示されない場合があり、その場合は非対応。
その他の主なデビット 銀聯 (UnionPay) 中国銀聯 世界5,000万か所(うち中華人民共和国に300万か所) ディスカバーカードと加盟店相互解放
EFTPOS Eftpos Payments Australia Ltd
Paymark Limited
EFTPOS New Zealand
オーストラリアニュージーランドに約82万か所
Interac Interac英語版 カナダに45万か所 Google Pay」と「Apple Pay」、「Samsung Pay」でも使用可能
J-Debit 日本電子決済推進機構 日本に45万か所 利用可能時間に制限あり

VisaやMastercardなどの国際ブランドは、クレジットカードだけではなくデビット・プリペイドカード発行各社にも広く自社ブランドと決済機構を提供している。そのため、各ブランドの加盟店であれば原則としてクレジットとの区別なく決済ができる。ただし、利用の都度残高照会(クレジットカードでいう信用照会)が必要なため、残高照会を行わない形態での取引(インプリンタによる決済、有料道路の料金所やガソリンスタンドでの支払い、公共料金の月額利用料の支払い)では利用できない。

国際ブランド(Visa・Mastercardなど)

北米・欧州・オーストラリアなどでは、キャッシュカード(英:ATM card、Bank card)の大半にVisaやMastercardといった国際ブランドの決済機能が標準で搭載されており、デビットカードとして利用できる。

日本でも、ネット系銀行や一部の都市銀行を中心にキャッシュカードにVISA・JCBデビットカード機能を持たせたものを発行している。

そのため、こうした国々ではデビットカードの普及や利用が進んでいる。アメリカ合衆国を例にすると、カード決済(国際ブランドがついたプリペイド、デビット、もしくはクレジットカードによる決済)のうち、決済件数ベースでもっとも普及しているのはデビットカードであり、非現金決済の35%に達する(クレジットは20%、プリペイドは5%)

これらには、サブプライム問題でクレジットカードが使えなくなった経済的な困窮者層がデビットカードを積極的に利用しているという背景がある[4]

また、こうしたデビットカードで決済を行う際、レジで自分の口座から現金を引き出す(キャッシュアウト)サービスが提供されている国もある。

キャッシュアウトサービスでは、手数料が高額にはなるが、日本発行のデビットカードでも現地ATMで日本国内の口座から両替する形で現地通貨を引き出すことができる。

オーストラリアなど一部の国では、デビットカードでの支払い時に利用者が自ら普通預金・当座預金・クレジットのどれを利用して支払うのかを選択する形態を取っている。

ちなみに、店舗やオンライン通販などでクレジットカード等と表記されているところでも、国際ブランドのデビットカードは利用可能である。

ただし、一部の定期購入等を要する商品やサービスにはデビットカードの番号を入力してとエラーが出て利用することができない。


注釈

  1. ^ a b JCBについては、指定料率 (1.6%) に追加する率
  2. ^ 後年発行開始された、JCBデビットを申し込んだ場合は、JCBに差し替えとされ、有効期限に関わらず、既存のVISAデビットは経過をおいてから使用中止となる。逆に、JCBデビット利用者が、当カードを申し込んだ場合も、同様にJCBデビットが使用できなくなる。
  3. ^ a b c JMB付きの場合、2年目以降かつ1年間利用実績がなかった場合は1,000+税。プレミアムの場合、700(税込。年会費ではなく、月会費である。2023年9月まで無料)
  4. ^ 初年度無料。2年目以降、年間5万円の利用で翌年無料。りゅうぎん VISA デビットカードの概要” (PDF). 琉球銀行. 2016年3月20日閲覧。
  5. ^ 外貨口座開設者がVISA加盟店でショッピングをした場合で、円からアシスト(海外のショッピングや海外ATMの引き出しで外貨普通預金口座の残高が足りない場合に、円普通預金口座から自動的に不足分の充当して引き落とすサービス)を利用できる場合は、1.760%ではなくソニー銀行所定の為替コストがかかる(例:1米ドルあたり15銭)。
  6. ^ 初年度無料、次年度以降1,000円(税別)。前年1年間の利用金額10万円以上で翌年の年会費も無料
  7. ^ a b c d e f g h i j k l m n 初年度および条件を満たせば無料になる
  8. ^ a b c d メインカード:1,000+税(初年度無料)、サブカード:500+税、カードごとに年1回以上の利用で翌年度年会費無料
  9. ^ 初年度無料、2年目以降は1,375円(税込)。ただし、翌年以降も22歳以下および年間利用額10万円以上の場合は年会費無料
  10. ^ 1,100(税込)。条件を満たすと次年度無料
  11. ^ 初年度は無料
  12. ^ 一般カード初年度無料、2年目以降は1,250円+税。携帯電話料金の引き落とし口座に設定するなどの条件によっては無料となる。ゴールドカードは10,000円+税
  13. ^ 年会費初年度無料
  14. ^ 初年度無料、次年度以降1,000円+税。前年1年間の利用金額10万円以上で翌年の年会費も無料
  15. ^ 初年度年会費は無料。次年度も所定の条件を満たせば、年会費が無料
  16. ^ a b c d e f g 初年度の年会費は無料。2年目以降は条件つきで無料
  17. ^ a b 一般カードは、初年度の年会費は無料。2年目以降は条件つきで無料
  18. ^ 初年度の年会費は無料。条件つきで翌年の年会費が無料
  19. ^ 一般カードは、初年度の年会費は無料。2年目以降は条件つきで無料
  20. ^ 一般 初年度無料、2年目以降(本人1,375、家族440)無料になる条件あり/ゴールド 11,000 家族 1名無料(2人目より1名につき1,100)
  21. ^ a b 一般 初年度無料、2年目以降(1,375)無料になる条件あり
  22. ^ 一般カード無料。PLATINUM 10,800(税込)
  23. ^ 新規発行ないしは一旦使用不可に切り替えたものないしは、新システム稼働以降の当面の間に使用可能にする手続きをしなかった場合

出典

  1. ^ デビットカードとは : 三井住友銀行”. www.smbc.co.jp. 2023年2月16日閲覧。
  2. ^ 米GreenLightの子ども用デビットカード、使えるお店限定でお小遣いをキャッシュレスに”. Digital Innovation Lab (2017年11月22日). 2018年12月13日閲覧。
  3. ^ “子供用デビットカード お小遣いもキャッシュレス化”. 日本経済新聞. (2017年12月13日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24581840T11C17A2EE9000/ 2018年12月13日閲覧。 
  4. ^ [1] (PDF)
  5. ^ 日本円で買える電子決済カード、Surface Bookのような脱着式キーボードのパソコン-北朝鮮最新IT事情を視察
  6. ^ JNBスタープログラム”. ジャパンネット銀行. 2016年8月2日閲覧。
  7. ^ Sony Bank WALLET(Visaデビットカード)”. ソニー銀行. 2016年8月2日閲覧。
  8. ^ Visaデビット付キャッシュカード - 商品概要説明書”. 住信SBIネット銀行. 2016年3月20日閲覧。
  9. ^ Visaデビット付キャッシュカード - 海外でのご利用”. 住信SBIネット銀行. 2016年8月2日閲覧。
  10. ^ 商品のご案内|北國Visaデビットカード|便利に使う|北國銀行”. 北國銀行. 2016年5月28日閲覧。
  11. ^ 北國 Visa 法人デビットカードの取扱開始について』(PDF)(プレスリリース)北國銀行、2017年11月24日http://www.hokkokubank.co.jp/other/news/2017/pdf/20171124.pdf2017年11月25日閲覧 
  12. ^ ゆうちょデビット - ゆうちょ銀行
  13. ^ 楽天銀行ビジネスデビットカード(JCB)発行開始のお知らせ』(HTML)(プレスリリース)楽天銀行、2016年3月28日https://www.rakuten-bank.co.jp/press/2016/160328.html2017年11月25日閲覧 
  14. ^ 個人事業主さま向けJCBブランド付きデビットカード発行開始』(HTML)(プレスリリース)楽天銀行、2017年11月20日https://www.rakuten-bank.co.jp/press/2017/171120.html2017年11月25日閲覧 
  15. ^ Visaデビットカード・プリペイドカード(mijica) - ゆうちょ銀行
  16. ^ "J-Debitナビ 三菱UFJ銀行”. 日本デビットカード推進協議会. 2016年8月21日閲覧。
  17. ^ "J-Debitナビ 金融機関検索結果一覧 その他金融機関 1”. 日本デビットカード推進協議会. 2016年8月21日閲覧。
  18. ^ J-Debitサービスの最近の状況について” (PDF). 日本電子決済推進機構、日本デビットカード推進協議会 (2011年12月15日). 2019年10月8日閲覧。
  19. ^ デビットカード”. ローソン. 2022年11月30日閲覧。
  20. ^ 中国におけるキャッシュレス化の現状 - 中国銀聯
  21. ^ 「銀行カード産業発展報告」発表 銀聯カード66億枚 - 「人民網日本語版」2018年5月23日


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