セイバートロン セイバートロニアン

セイバートロン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/31 13:57 UTC 版)

セイバートロニアン

セイバートロニアン(Cybertronian)とは、セイバートロン原産の超ロボット生命体で、民間用ロボットを祖とするサイバトロンと、軍用ロボットを祖とするデストロンの2つの種族がいる。

通常、セイバートロニアンは「エネルゴン」というエネルギー資源を精製したものを食料とするが、莫大なエネルギー消費量をカバーするために核燃料を摂取するレーザーウェーブや、あらゆる物を食料とできる雑食性インセクトロンなど、イレギュラーな食性を持つ者もいる。また、セイバートロンで採掘される鉱物であるセイバートニウムを必須元素とし、地球では大気との長期間の接触によって体内のセイバートニウムを消耗する。セイバートニウムが欠乏すると運動障害を引き起こし(初代『トランスフォーマー』第28話「ダイノボットの逃亡 PART I / Desertion of the Dinobots 1」では、マイスターが変形不全、ジャガーが不随意運動、メガトロン構音障害を発症している)、最終的には死に至るため、セイバートニウムの確保は死活問題となる。デストロンはスペースブリッジによって本国からセイバートニウムを調達し、サイバトロンはその調達ルートを乗っ取って調達していた。

よく「セイバートロニアン=トランスフォーマー」という誤解があるが、セイバートロン原産でないトランスフォーマー(ユニクロンがよく知られている)や変形能力を持たないセイバートロニアン(アルファートリンなど)もいることを考慮する必要がある。また、「セイバートロン(星)人」という和訳がなされることもあるが、ヒューマノイド形態を持たない者(ジャガー、スカイリンクスなど)も珍しくないため、適切ではない。

セイバートロニアンの起源は、先述したように媒体によって異なる。旧作アニメシリーズではクインテッサ星人の生産するロボットが進化を遂げたもの、そしてアメリカンコミック版ではプライマスが自己防衛のために産み出したものとなっている。また、アメリカンコミック版では、セイバートロニアンは始めから変形能力を持った種として誕生している。

セイバートロニアンは、セイバートロン星外への居住範囲の拡大も行っている。戦火を逃れるために移住した者もいれば、開戦以前に移住した者もいる。『2010』のパラドロン星の住人のように、楽園を築くことができた者たちもいるが、『ザ☆ヘッドマスターズ』のマスター星の住人のように、肉体を変容させる必要が出るほどの厳しい環境に置かれた者たちもいる。酷いケースでは、初代『トランスフォーマー』のアンディナ星の住人のように、惑星特有の病原体によって全滅する(コズミックルスト参照)ということすらあった。

トランスフォーマーとなったセイバートロニアン

先述したように、旧作アニメシリーズのセイバートロニアンは当初は変形能力を持っていなかった。セイバートロニアンの変形能力獲得には、サイバトロンとデストロンの戦争が背景にあるとされている。開戦当初、サイバトロンの戦闘力は、その起源からデストロンよりはるかに劣るものであったため、サイバトロンは正面からの戦いではなく、ゲリラ戦を主だった戦術としていた。そのため、隠密性獲得のために、変形による擬態能力を身につけた。まさしく「Robots in Disguise」(「偽装するロボット」、アメリカでのトランスフォーマーのキャッチコピー)だったわけである。その後、デストロンも変形能力を身につけたが、こちらの変形能力の起源は不明である。

各媒体の設定

初期アニメ設定では、超コンピュータのベクターシグマが、意思無きロボットに命を与え、生命体として誕生させる。

アメリカンコミック(マーベルコミック版)初期では、コンボイの頭部に存在するクリエーション・マトリクスにより、同様の作用を起こす。後期においてクリエーション・マトリクスはアニメ設定のマトリクスと統合された。

『G-2』期のコミック版ではプライマスから分裂する形で最初期のトランスフォーマーは生み出されたことが明かされた。彼らの繁殖方法は自己分裂であった。その後、プライマスの意向で自己分裂能力は失われた。

その後の『ビーストウォーズ』シリーズでは、アニメ、コミックなどの設定が取り入れられ、ビースト戦士たちはセイバートロン星のある施設で誕生している。繁殖能力などは不明。

現在IDW社にて出版されている現行コミックを手がける脚本家、サイモン・ファーマンは、女性型トランスフォーマーについても踏み込んだ描写をしたいとの意向を発表した。ファーマンは現在までのほとんどのコミック版に関わった人物である。


  1. ^ 別冊宝島「トランスフォーマー G1キャラクター大全集」では、「軍事用ロボットたちは平和を愛することができず、このことが両者間の諍いの元となった」との説が挙げられている。
  2. ^ ビーストウォーズII』に登場した少女型アンドロイドとウサギ型ロボット。バリアの影響でライオジュニアしか見えなかったが、同作の最終回でドームが破壊されたと同時にバリアも解除されたため、『ビーストウォーズネオ』の最終回では他のトランスフォーマーたちにも見えるようになっている。


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