スリクリーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/11 03:13 UTC 版)
スリクリーン Thri-kreen | |
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特徴 | |
属性 | 中立にして善 |
種類 | 人怪 (第3版) |
画像 | Wizards.comの画像 |
掲載史 | |
初登場 | 『Monster Cards Set 2』 (1982年) |
掲載の経緯
スリクリーンはアドバンスト・ダンジョンズ&ドラゴンズ(AD&D)の小道具として発売された『モンスター・カード』の第2集(1982、未訳)において、ポール・リーチ3世(Paul Reiche III)のデザインによって初めて登場した。その後、『Monster ManualⅡ』(1983、未訳)に掲載された。
AD&D第2版では、フォーゴトン・レルムのモンスターを扱った『Monstrous Compendium Forgotten Realms Appendix』(1989、未訳)に登場し、『Monstrous Manual』(1993、未訳)に再掲載された。『ドラゴン』179号(1993年9月)にはダーク・サン世界に合わせたアサシアン・スリクリーン( Athasian thri-kreen)が登場し、『Dark Sun Monstrous Compendium Appendix II: Terrors Beyond Tyr』(1995、未訳)に再掲載された。『Player's Option: Skills & Powers』(1995、未訳)ではプレイヤー用種族として登場しており、ダーク・サンの第2版となる『Dark Sun Campaign Setting, Expanded and Revised』(1995、未訳)にも掲載された。
D&D第3版では『モンスターマニュアルⅡ』(2002)に登場している。『Savage Species』(2003、未訳)と、『Expanded Psionics Handbook』(2004、邦題『サイオニック・ハンドブック』)ではプレイヤー用種族として登場した。『ドラゴン』319号(2004年5月)のダーク・サン特集にはアサシアン・スリクリーンが再登場した。フォーゴトン・レルムの地域ガイド、『Shining South』(2004、未訳)にもプレイヤー用種族として登場している。『Complete Psionic』(2006、未訳)にもスリクリーンのプレイヤー用種族としてのデータや、スリクリーン用のサイオニック能力(超能力)の特技などが掲載された。
D&D第4版では、『モンスター・マニュアルⅢ』(2010)に以下の個体が登場している。
- スリクリーンの待ち伏せ屋/Thri-Kreen Ambusher
- スリクリーンの斥候/Thri-Kreen Scout
- スリクリーンの“砂漠と語らう者”/Thri-Kreen Desert Talker
『ドラゴン』411号(2012年5月)では、クリス・シムスによる“Winning Races: Thri-Kreen”特集によってプレイヤー用種族として紹介された。また、第4版でも改訂された『Dark Sun Campaign Setting』(2010、未訳)にもプレイヤー用種族として登場している。同世界のモンスター集、『Dark Sun Creature Catalog』(2010、未訳)には以下の個体が登場している[1]。
- スリクリーンのならず者/Thri-Kreen Bounder
- スリクリーンのぶん殴り屋/Thri-Kreen Mauler
- スリクリーンの“カマキリ戦士”/Thri-Kreen Mantis Warrior
D&D第5版では、『モンスター・マニュアル』(2014)に登場している。
肉体的な特徴
平均的なスリクリーンの身長は5フィート4インチ(約160cm)から6フィート6インチ(約195cm)ほど、体重は180ポンド(約81kg)から240ポンド(約108kg)ほどある[2]。
スリクリーンは直立したカマキリのような外見をしているが羽根はなく、全身を黄土色をしたキチン質の甲殻に覆われている。
スリクリーンの肢は昆虫同様に6本あり、最下部の肢一対で直立している。この最下肢の脚力はとても強く、約30フィートの高さまで跳躍ができる。最上部の肢一対は腕として機能している。中間部にある肢一対は、第4版以前は最上部の肢同様に腕として機能していた(すなわち、4本腕であった)が、第4版では修正され、他の四肢と比べて細くなっている。この中間肢は器用で細かな作業に向いているが、力仕事には向いていなく、武器や盾を持つにはおぼつかない[2][3]。
最上部および中間部の肢には3本の鉤爪が生えた指と1本の親指がある。この鉤爪は戦闘の際、武器として有用である。
スリクリーンの頭部には一対の複眼と触角がある。この触角は高レベルに達すると暗闇でも感知をすることができるが、第4版『Dark Sun Campaign Setting』ではその力を失い、触覚は退化している。口からは毒液を抽出することができ、高レベルに達したスリクリーンは噛みつき攻撃によって相手を麻痺させることもできる[2][3]。
スリクリーンは卵生で、6年ほどで成人する。スリクリーンの平均寿命は25年で、30歳以上を生きるスリクリーンはほとんどいない[4]。
- ^ リチャード・ベイカー、ブルース・コーデル『Dark Sun Creature Catalog』Wizards of the Coast (2010) ISBN 978-0786954940
- ^ a b c d e リチャード・ベイカー、ロバート・J・シュワルブ、ロドニー・トンプソン『Dark Sun Campaign Setting』Wizards of the Corsts (2010) ISBN 978-0-7869-5493-3
- ^ a b Douglas Niles、Dale A Donovan『Player's Option: Skills & Powers』TSR (1985)
- ^ a b ブルース・コーデル『サイオニクス・ハンドブック第3.5版』ホビージャパン (2005) ISBN 978-4894253964
- ^ a b c Tim Beach『Monstrous Manual』TSR (1992)
- ^ a b c クリス・シムス“Winning Races: Thri-Kreen”『Dragon』#411 Paizo Publishing (2012)
- ^ マイク・ミアルズ、グレッグ・ブリスランド、ロバート・J・シュワルブ『ダンジョンズ&ドラゴンズ 第4版基本ルールブック モンスター・マニュアルⅢ』ホビージャパン (2010) ISBN 978-4-7986-0144-1
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