ガンドライバー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/02 13:57 UTC 版)
航空機
- ジュエルパレス号
- 娼館を取り付けた硬式飛行船。水素ガスを使用していたため、砲撃により爆散(娼館部分は切り離していたため無事)。
- ジュエルパレスII世号
- 双胴式エンペローブを持つ飛行式空母。
- 旧ジュエルパレス号爆散の教訓から可燃性のガスは使っておらず、エンペローブは銃撃された程度の穴ならば自動でふさがるようになっている。
- 旧ジュエルパレス号は娼館を運ぶための飛行船だったが、ジュエルパレスII世号は軍艦として設計されている。旧ジュエルパレス号と比べ、エンペローブ全長が3倍以上、船室は800倍であり、緊急脱出用のエンペローブも付属している。「これからはガンドライバーより戦闘機の時代が来ると」と設計者のルビーが判断したため、3段式の飛行甲板を備えている。
- 飛行船として作られているが、エンペローブを外した船体部分は通常の船舶としても使用可能。
- ナポレオンIII世帝国の飛行船
- 盗用したジュエルパレスII世号の設計図を基に製造された飛行船。ただし、船体部分は空母としての機能のない帆船である。ジュエルパレスII世号の戦闘機対策としてガトリング砲を備え付けている。
- 戦闘機
- プロペラ式複葉機。航続距離が短いために偵察目的くらいにしか使われておらず、戦力として採用しているのはジュエルパレスII世号だけ。
作中用語
- ブラニアン
- 黒人・黄色人種・ネイティブアメリカンなどの有色人種。
- 基本的にブラニアンと一括りにされているが、黒人はブルーブラニアン、黄色人種はイエローブラニアン、ネイティブアメリカンはレッドブラニアンと呼ばれている。
- 古代人は遺伝子改良によって長寿を得た代わりに生殖能力が著しく低下しており、状況打破のために異種交配を実行に移し、その結果生まれたのがブラニアンである。
- 身体能力・回復力が高く、ワッシュよりも寿命が長い(寿命の長さは古代人の血の濃さによって差異がある)。
- ワッシュによって差別されており、奴隷として使役されている。また、ワッシュの法皇が「我々と髪や肌の色が違い、違う神を信仰している者達は人間ではなく、殺しても罪にならない。むしろ異教徒を天国に送るのは正しい行いである。」と説いたため、当然のごとくブラニアンは殺されている。
- ブラニアンの部族はそれぞれの文化・言語が異なるために部族間戦争を繰り返している者たちもいる。皮肉にも彼らを和解・協力に導いたのは共通語となった「ワッシュの言語」だった。
- ワッシュ
- 白人。
- 古代人が異種交配を目的に原猿類の進化を促して作られた人種(アダプティアン)の子孫。
- 世界を支配している人種であり、他の人種を差別している。
- 不死なる者(トルメキアン)
- ブラニアンの中でも古代人の血が濃い一族。神像の守り手であり、失われた古代文明の知識を有している。
- 強靭な生命力を持ち、寿命は数百年、多少の傷ならば即座に回復する。体組織を他者に移植しても拒否反応が起こらず、移植者の回復能力を著しく向上させる。ただし、身体が損傷すると不死なる者の細胞が増殖することで傷を塞ぐ形となっており、移植者本来の細胞量を不死なる者の細胞が上回ってしまうと細胞が暴走して死にいたる。
- 移植用の臓器目的や古代人の知識を欲する人間に捕獲・殺害されており、ほぼ絶滅状態にある。
- 古代人(トルメカ人)
- 神像などの人型機械を作りだした人種。非常に高い科学力を持っていた。
- 近隣恒星の超新星爆発によるガンマ線バーストの影響により星の寿命が近いことを知り、それに耐えうる肉体を得るために遺伝子改造に着手。その結果、高い生命力・耐放射性・600年以上の平均寿命を持つ肉体を手にすることに成功し生存危機を回避する。しかし、遺伝子改造による影響によって生殖能力が低下、著しい出生率の低下を記録し、数千年以内に絶滅してしまう状況となる(数百年におよぶ長寿を得たトルメカ人にとっての千年は地球人にとっての140年ほど)。
- さらなる遺伝子改造を試みるが、すでに遺伝子改造されていたトルメカ人の肉体はこれ以上の遺伝子改造を行うと遺伝形質の破壊という最悪の結果を招くことが判明したため断念する。
- さらに惑星の寿命に起因する天変地異も発生するようになり、状況を打開するために月の生物に目をつけ、新生遺伝子計画を実行に移す。
- トルメカの月(セレニック)
- 「月」と呼ばれてはいるが、トルメカ人の住む惑星とは二重惑星の関係である。
- 強力な放射性同位体がそこかしこから発見されるため、原子力を使用しなくなっていたトルメカ人は月を危険な惑星と見なして特に干渉していなかった。
- 新生遺伝子計画の遥か前に惑星改造が行われており、重力の付加(セレニック本来の重力では大気層がつくれない)、海の創造などがトルメカ人の先祖によって行われている。新生遺伝子計画発動時は放射能耐性がある生態系が存在し、地球でのツパイ・ワオキツネザル程度の小型原猿類が生息していた。
- 物語の舞台となっている惑星。
- 新生遺伝子計画
- 遺伝子改造により生殖能力が著しく低下したトルメカ人が絶滅を回避するために実行した計画。
- トルメカの月に生息する原猿類の進化を人工的に促進させトルメカ人との異種交配可能な種を作り出すことを目的としている。
- 特定の種のみを進化させることは生態系の破壊になるため、全生態系を制御し進化させる非常に難しいモノであるが、トルメカ人は計画を成功させ、異種交配可能な人種アダプティアンを作り出す。
- トルメカ人は大型原猿類が誕生した頃に月サイズの休眠カプセルによって長期休眠に入っており、計画成功後も何割かは起きていない模様。
- ガンドライバー・守護像・神像は、元来この計画のために製造されたものである。
- 金〈きん〉
- ガンドライバーの動力となる放射性同位体。
- 掘り出された物を薬室に収まるように成型した程度で、古代文明が使用していた高純度に濃縮・精製されていた動力源とくらべて著しく性能が劣る。
- 動力薬室(エネルギーチャンバー)
- ガンドライバーの動力部。古代文明本来のものではなく、現代の技術で動くように後から取り付けられたもの。
- 初期は薬室の金が切れるとガンドライバーを降りて詰めなおしていたが、銃器の進歩によりパーカッションリボルバー式が普及。後に動力薬莢が発明されリボルバー、オートマチック式が採用される。
- 動力薬莢(エネルギーカートリッジ)
- 金と火薬を詰めた薬莢。火薬の燃焼ガスを利用して動力薬室内の古い金と新しい金を交換する。
- 一部の財閥が独占販売している。
- 操縦制御装置(ブラックボックス)
- ガンドライバーを制御するための装置。操縦者の意思や動作を読み取り、操縦に適したデータになるように補正してフィードバックしている。
- 古代文明当時とは全く異なる(というより低レベルな)技術で補修されたガンドライバーが動くのはこの装置のおかげである。
- 制御装置は端末に過ぎず、情報処理は惑星上に複数設置されたホストコンピューターが行っている。
- 動力薬莢と同様に一部の財閥が独占販売している。
- ジュエルパレス
- ダイヤをオーナーとした娼館。飛行船に取り付けられて各地を移動している。
- 市長ですらなかなか入れない超高級店。
- 娼館とは名乗っているが、「客に買われるのではなく店に来た客と付き合うだけ、自身を商品と見ないため化粧もしない、気に入った相手と恋に落ちたら寝ることもあるが気に入らない客にはいくら金を積まれても指一本触らせない」と言っており、売春を中心とした営業ではない。
- 巡業先には根強いファンがおり、アイドル状態である。
- 大結社
- 世界を裏から支配している組織。幾つかの系統はあるが、幹部は主だった財閥の総帥たちであり古代文明の科学知識を利用して世界を影から支配している。
- 「禁断の秘宝」とまで呼ばれる豊富な科学知識を持つが、それは不死なる者から得た知識や科学者を仲間に引き込んで古代文明の科学を研究した結果である。
- 幹部は不死なる者の脳を体内に埋め込こむことで潜在記憶されている古代文明の知識を引き出している。
- 建前としては「目立たない変革と懐柔」であり、「科学の進歩を促すため」に戦争を起こしており、南北戦争を長引かせている原因の根幹である。
- グラントらラテン系(イルミナティ)大結社「見えざる南部帝国(インビブル・エンパイア・オブ・サウス)」らはそれに反発し、太陽の王家の革命や新大陸独立戦争を主導、体制破壊と革命を目的に行動している。
- ピンカートン探偵社
- 大統領直属の民間秘密諜報機関。
- ジュエルパレスのもう一つの顔。移動娼館ジュエルパレス号と各地に配した娼婦たちによる情報収集を行っており、ジュエルパレスのメンバー達も潜入工作を行っている。
- 地下鉄道(アンダー・グラウンド・トレイル)
- 奴隷解放を目的とし、奴隷制のある南部から奴隷制のない北部へ奴隷を連れていく活動をしている秘密地下組織。
- 逃亡のための中継地点を「駅」、逃亡の手引をする人物を「車掌」と呼ぶ。
書籍情報
- ISBN 4-07-303090-6
- ISBN 4-07-305136-9
- ISBN 4-07-307193-9
- ISBN 4-07-309281-2
- ISBN 4-07-311906-0
- ISBN 4-8402-1383-6
- ISBN 4-8402-1593-6
- ISBN 4-8402-1755-6
- 『ガンドライバーマニアクス』 1995年12月30日
- 『ガンドライバーマニアクス1.1』 1996年8月4日
- 『ガンドライバーマニアクス2』 1996年12月29日
- 『ガンドライバーマニアクス3』 1998年8月16日
- 『ガンドライバーマニアクス4』 1999年8月15日
- 『ガンドライバーマニアクスZ』 2000年12月29日
- 『ガンドライバーリミックス』 1995年12月29日
- 『ガンドライバーリミックス2』 1996年8月4日
- 『ガンドライバーメガミックスゴールド』 1997年8月9日
- ^ ディックが集めた砂金の量は戦術級が2・3台買える額であった。ただ、店主個人としてはその優しさからか、単に売らないのではなく、もっと高いと嘘をついて諦めさせた。
- ^ グラント将軍配下の技術者たちでは1年かけても機能を再現できず、既存の機体のパーツとして動かせるようにするのが精一杯だった
- ^ 153人位運営に必要な艦を80人で運営している
- ^ 本作とは無関係だが、『こじゃんと土佐流』という紀行・ドキュメンタリー番組も存在する。
- ^ a b ジュエルパレスの未使用個室に入居するヒロインを募集したもの。ただし募集開始からほどなくジュエルパレスは爆破されてしまった。
- ^ 一応、「ん」と発声はしている
- ^ ただ、コジャントは楽器を「子供の芸」と言っており、成長後もそれで生活していけるか不安だった模様
- ^ 口調はコジャントと同じ
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