ウィキリークス ホスティング、アクセス、セキュリティ

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ウィキリークス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/14 01:44 UTC 版)

ホスティング、アクセス、セキュリティ

ウィキリークスは身元が割れることなく大量の文書をリークするための検閲されないシステムと自身を説明している。PRQ英語版というスウェーデンの企業が提供している「強固なセキュリティ、そして何をしても一切の注意や警告を行わないホスティングサービス」をウィキリークスは利用している。PRQが顧客に関して保持している情報はほぼ皆無であり、またPRQはログを取ることがあっても最小限でしか行わないことで知られている。PRQはゴットフリート・スヴァルトホルム英語版フレドリック・ネーイ英語版が保有しており、この2人は、パイレート・ベイとの関与を通して当局からの法的介入に抵抗するための十分な経験を有している。つまりPRQにホストされているという事実はウィキリークスをオフラインにするのが難しいということを意味している。さらにウィキリークスは複数の未公開の施設にそれぞれサーバーを配置しており、一切のログを記録せずなおかつ軍レベルの暗号化技術を用い、ソースやその他機密情報を守っている。ウィキリークスのために働いている身元を明かさなかったある人物は「明らかにウィキリークスはホスティングの提供者をまったく信用していない」と述べた。このような用意周到さは「防弾ホスティング」と呼ばれている[20]

ドイツ語版"WikiLeaks"のドメイン保持者に対する警察の家宅捜索

ウィキリークスがオーストラリア通信メディア庁(ACMA) の検閲対象ブラックリストを公表したため、2009年3月24日ドイツ語版"WikiLeaks"のドメイン、wikileaks.deの登録人、テオドール・レッペの家宅に捜査の手が入った。サイトは影響を受けなかった。

中国での検閲

現在[いつ?]、中国政府は、"WikiLeaks"をURLに含んでいるあらゆるウェブサイトをグレート・ファイアウォールにより遮断しようとしている。これには、主要な.orgサイト、地域別の www.freewikileaks.com.ukが含まれている。

だが、このような政府国の検閲にも関わらず、"WikiLeaks"という名称の代わりに"secure.ljsf.org"や"secure.sunshinepress.org"など多数ある別名のいずれかを使うことで、ウィキリークスはアクセス可能である。代用されるサイトは頻繁に変わるため、最新の別称を調べるためには中国大陸以外の場所で"WikiLeaks 別名"と検索するようにと、ウィキリークスはユーザーに推奨している。

BaiduYahooを例として、中国大陸のサーチエンジンは"WikiLeaks"と言及するものまでも検閲している[21]

将来オーストラリアの検閲が始まる可能性

Wikinewsが伝えた関連報道によれば、オーストラリアは"WikiLeaks","Wikipedia"の一部を閉鎖した。2009年3月16日、オーストラリア通信メディア庁は、強制的なインターネット検閲選別計画が予定通り実施される際、WikiLeaksを全オーストラリア人に見せてはいけないサイトのブラックリストに載せる旨の提案を行った。

タイでの検閲

タイ王国情報技術・通信省は、2010年8月18日からWikiLeaksへのアクセス規制を開始した。公式には元首相タクシン・チナワットを支持する反独裁民主同盟による反政府デモ活動を防ぐための非常事態令を根拠としているが、詳細は発表されておらず不明[22]


  1. ^ http://wlcentral.org/
  2. ^ ウィキリークスとジャーナリズム”. Global News View (GNV), Virgil Hawkins. 2019年5月10日閲覧。
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  4. ^ Agence France Press (2007年1月11日). “Chinese cyber-dissidents launch WikiLeaks, a site for whistleblowers”. The Age. http://www.theage.com.au/news/Technology/Chinese-cyberdissidents-launch-WikiLeaks-a-site-forwhistleblowers/2007/01/11/1168105082315.html 2008年2月28日閲覧。 
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  20. ^ Wikileaks judge gets Pirate Bay treatment - The Register
  21. ^ Is Wikileaks blocked by the Chinese government?”. Wikileaks (2008年). 2008年2月28日閲覧。
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  26. ^ “米軍:機密が大量流出…サイト公開、軍中枢の人物関与か”. 毎日jp. (2010年7月26日). オリジナルの2010年8月4日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20100804043345/http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20100727k0000m030096000c.html 
  27. ^ “ウィキリークス アフガンの協力者の身元も流出 生命に危機、FBIも捜査”. MSN産経ニュース. (2010年7月30日). オリジナルの2010年12月2日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20101202070947/https://sankei.jp.msn.com/world/asia/100730/asi1007301843002-n1.htm 
  28. ^ ウィキリークス:FBIに捜査依頼 アフガン資料流出で - 毎日jp[リンク切れ]
  29. ^ “ブラッドリー・マニング被告に35年の禁錮刑--WikiLeaksへの軍事機密漏えいの罪で”. CNET Japan (ASAHI INTERACTIVE). (2013年8月22日). https://japan.cnet.com/article/35036248/ 2013年12月19日閲覧。 
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  31. ^ “ウィキリークス、米公電全25万件を未編集で公開”. CNN.co.jp (CNN). (2011年9月2日). http://www.cnn.co.jp/tech/30003869.html 2011年9月3日閲覧。 [リンク切れ]
  32. ^ 「自動車をハッキングして暗殺する」「テレビで部屋の会話を録音する」などCIAの極秘諜報作戦の実態を暴露する機密資料「Vault 7」をWikiLeaksが放出Gigazine2017年03月08日
  33. ^ “CIAハッキング暴露、対応急ぐIT企業”. ウォール・ストリート・ジャーナル. (2017年3月9日). オリジナルの2017年3月12日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20170312052508/http://m.jp.wsj.com/articles/SB11016046573155394914104583011620375986126?mobile=y 
  34. ^ “子供の名前に「ウィキリークス」=市当局は受理せず-ドイツ”. 時事通信. (2014年4月3日). オリジナルの2014年8月13日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140813125314/http://www.jiji.com/jc/zc?k=201404/2014040300144 2014年4月4日閲覧。 


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