インテル チップセット
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Pentium 4対応製品
Intel 845 チップセット ファミリ
Intel 850で採用したRDRAMの商業的失敗により、急遽発売されたチップセット。開発コードネームはBrookdale(ブルックデール)。後期にBステッピングと呼ばれるDDR SDRAMをサポートする製品が発売された。
Intel 850 チップセット ファミリ
2000年11月20日にPentium 4と同時に発表された専用のチップセット。メインメモリにRDRAMを採用する。しかしRDRAMの商業的失敗により、その後の計画は打ち切られたも同然だった。さらにローエンド向けとして、開発コード名Tulloch(タラク)という製品も計画されていた。
Intel 855 チップセット ファミリ
第一世代のCentrino用として開発されたモバイル向けチップセット。開発コード名は、SPPがOdem(オーデム)、IGPがMontara(モンタラ)。初期のPentium MやCeleron M搭載ノートPCに大量に採用されている。シングルチャネルのDDR SDRAMメモリインターフェース採用。
- Intel 855PM チップセット
- グラフィックスチップをチップセットとは別に搭載するノートPC向けチップセット。メモリクロックはDDR333まで対応している。グラフィックインターフェイスはAGP 4X。
- Intel 855GM/GME チップセット
- グラフィックス機能を内蔵。i830MGの後継にあたる。ノートPCは基板の面積が限られる上、コストを下げる必要から、Pentium MやCeleron M搭載のノートPCの大部分が855GM/GMEか、後述の915G系のグラフィックス内蔵チップセットを搭載している。855GMはDDR266まで、855GMEはDDR333までのメモリクロックに対応している。
Intel 860 チップセット ファミリ
Intel 865 チップセット ファミリ
開発コード名Springdale(スプリングデール)。North Wood コアの Socket 478時代を代表するチップセット。FSBは新たに800 MHzに対応。メモリバスはDDR SDRAMを2枚単位でアクセスできるデュアルチャネルアクセスを採用しているが、メモリが1枚の時やペアの容量が異なる時ではシングルチャネルアクセスモードとして動作する。ハブリンクアーキテクチャの帯域不足を補うために、オンボードギガビット・イーサネットコントローラー専用のポート Communications Streaming Architecture (CSA) がノースブリッジに設けられた。これはPCI Expressに対応する次世代製品までの暫定措置。
サウスブリッジには、シリアルATAコントローラや、8ポートのUSB2.0コントローラを搭載したICH5ファミリを採用した。
Intel 865/875は、Socket 478世代のチップセットであるが、ソケットにLGA775を使用し、BIOS, VRDが対応していれば Core 2 Duo, Core 2 Quad が動作する。ただし、Core 2 Quadでは、FSBが一番低い製品でも1066 MHzのため、対応製品ではチップセットをオーバークロックしての動作になる[2]。
なお、i865以降は初期のPentium 4であるWillametteコアには対応していない。
- Intel 865P/PE/848P
- グラフィックス機能のない865チップセット。865PはDDR333まで、865PEはDDR400に対応。848Pは廉価版で、DDR400対応だが、デュアルチャネルアクセスが省かれている。
- Intel 865G/GV
- グラフィックス機能を統合した865チップセット。先述のDDRデュアルチャネルアクセスと、新エンジンIntel Extreme Graphics 2によりグラフィックス機能が強化された。865GVは廉価版で、AGPコネクタからDVIなどの出力を引き出す機能 (DVO) を省略している。
Intel 875 チップセット ファミリ
ハイエンドデスクトップ向けの第一世代の製品。普及製品にはない差別化が加えられ、1ファミリで1製品のみの製品化された。Intel 875は、メモリアクセスの性能を向上させるPerformance Acceleration Technologyに対応することで、Intel 865と差別化している。開発コード名Canterwood(キャンターウッド)。
- Intel 875P
- ハイエンドデスクトップ市場向けの製品。IGPはSPPより性能が劣ることが明白であることから、SPPの875Pのみが発売された。
- ^ “私がTriton2のマザーボードを薦めない理由”. PC Watch (1996年7月22日). 2012年5月7日閲覧。
- ^ “ASRock 775i65G”. 2011年12月11日閲覧。
- ^ 仕様上ICH10でも構成できたが、ハイエンド向けチップセットであったことから、マザーボードメーカーやPCメーカーは大多数がRAID対応のICH10Rを採択した
- ^ “Intelがイベント開催、LGA1156をアピール”. 2012年6月2日閲覧。
- ^ “出荷が再開されたIntel 6チップセット搭載機” 2016年2月24日閲覧。
- ^ “Leaked Roadmap Reveals Intel 7 Series Chipset” (2011年4月20日). 2013年12月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年4月29日閲覧。
- ^ “■笠原一輝のユビキタス情報局■ Haswellが作り出す新しいデジタルデバイス市場”. PC Watch. (2012年4月12日) 2016年2月21日閲覧。
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- ^ “インテル100シリーズチップセット”. 2018年5月16日閲覧。
- ^ “デスクトップ・ノート向けKaby Lake世代Intel Coreシリーズ発表。4K/VR対応強化の14 nm+プロセス品 - Engadget 日本版”. AOL Online Japan, Ltd. (2017年1月4日). 2018年6月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年1月5日閲覧。
- ^ a b “Intel Kaby Lake Core i7-7700K, i7-7700, i5-7600K, i5-7600 Review : Intel Kaby Lake: Z270, Optane, Overclocking & HD Graphics 630 - tom's HARDWARE”. Purch Group, Inc. (2017年1月3日). 2017年1月15日閲覧。
- ^ Lucas Mearian Computerworld (2017年1月5日). “Intel、新方式の不揮発性メモリーOptaneの出荷開始時期を明らかに - Computerworldニュース - Computerwork”. 日経BP社. 2017年1月15日閲覧。
- ^ インテルOptaneメモリー製品は第12/13 世代インテルプロセッサーおよび関連プラットフォームではサポートされていません
- ^ “エンスージアスト待望のCore X+Intel X299プラットフォームを試す” 2017年8月7日閲覧。
- ^ “インテル300シリーズチップセット”. 2018年5月13日閲覧。
- ^ “インテル400シリーズチップセット”. 2020年8月9日閲覧。
- ^ “第10世代CoreをサポートしたIntel 400番台の新チップセット搭載マザーボードが各社から” 2020年8月9日閲覧。
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- ^ “Z590・H570・H510・B560 チップセットの機能をスペックから徹底比較!”. 2021年5月22日閲覧。
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- ^ Intel500シリーズマザーボードで統合グラフィックスカードを使用すると、BIOSのCSMオプションが灰色で構成できないように見えるのはなぜですか?
- ^ “Intel チップセット スペック・性能・比較 | パソコン工房 NEXMAG”. パソコン工房 NEXMAG[ネクスマグ] (2021年2月24日). 2022年6月20日閲覧。
- ^ “製品仕様 インテル® 600 シリーズ・デスクトップ・チップセット”. www.intel.co.jp. 2022年6月20日閲覧。
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- ^ Intel LGA1700ソケット対応のCPUクーラーリテンションのご案内
- ^ インテル・チップセット製品
- ^ “Z790・H770・B760 チップセットの機能をスペックから徹底比較 | パソコン工房 NEXMAG”. パソコン工房 NEXMAG[ネクスマグ] (2023年4月10日). 2024年5月19日閲覧。
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