アルティメット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/22 10:01 UTC 版)
概要
- 試合では、「スピリッツ・オブ・ザ・ゲームズ」という紳士的な基本理念に基づき、審判を置かず、選手同士の判断によるセルフジャッジで行われるのが特徴。
- 女性のみで構成されるウィメンや、ウィメンに所属しない選手で構成されるメン、メンとウィメンが混合で行うミックス、33歳以上のみで構成されるマスターズの各ディビジョン(部門)がある。ワールドゲームズや、ワールドマスターズゲームズなど、主要な国際大会は、ミックスで行われる。
- 大学生から始めるプレーヤーが多く、毎年実施される全日本大学アルティメット選手権大会では、日本体育大学・早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学・大阪体育大学・中京大学・近畿大学などが強豪校として日本一を目指して競っている。
- 日本代表チームは、世界選手権大会において、1998年オープン部門、女子部門ともに準優勝となり、世界トップレベルの実力を有している。
- 公式サイズのフライングディスク (27cm,175g) を使っている。
アルティメットの醍醐味
- アルティメット特有のダイビングキャッチ・ダイビングカット
アルティメットではフライングディスクを地面に落としてはならない。そのため、オフェンスはディスクを落とさないためにダイビングキャッチを試みる。野球のダイビングキャッチとの違いは、フライングディスクには浮力があるため、かなり高い位置でのダイビングキャッチが見られるというところにある。また、ディフェンスは同様に野球のヘッドスライディングのごとくダイビングカットを試みる。このダイブはまさに華麗であり、空中での攻防戦がアルティメットの最大の魅力と言える。
- ボールではなくフライングディスクを用いることにより広がるオフェンス
ボールは必ず放物線を描き、すぐに落ちる。
ルール等概要
試合時間
- 基本的にはどちらかのチームが決勝点をとるまで試合が続く、以下のタイムキャップと併用されることも多い。ただし国内の大会では試合時間が定められている事もある。
- 予め定められた点数をどちらかのチームが先取すると、その時点でコールドゲームになる。30分なら5点、40分なら10点、50分なら20点といった具合に、時間に基づいて決勝点も変化する。
- ハーフタイムがある場合、決勝点の半分の点(17点なら9点)をとるとハーフタイムになる。
タイムキャップ制
試合時間が経過した時点で、決勝点に届いていなければ決勝点の再設定を行うシステム。試合時間経過後、最初の得点が入った時点で決着がつかなかった場合、17点を上限として、勝っているチームの得点に2点を加算した得点を決勝点とし、その決勝点を先取したチームの勝利となる。
- リーグ戦などで勝敗数が同じ場合、以下のように順位を決定する。
- 該当するチーム間の得失点差の多い方を上位とする。
- 共通する相手チーム全てにおける全試合の得失点差の多い方を上位とする。
- 該当するチーム間の総得点の多い方を上位とする。
- 共通する相手チーム全てにおける全試合の得点数の多い方を上位とする。
- 各チーム一人ずつがゴールラインの後方から遠い方のブリックポイントにディスクを投げ、ディスクの位置がブリックポイントから近い方を上位とする。ディスクを投げる順番は、ディスクトス(フリップ)等で決定する。
出場人数
- 1チーム7人。※9人制もあり。
- 交代は得点が入ったときに何人でも何回でも自由に交代出来る。
- 怪我人が出て交代した場合、交代した人数と同数まで相手チームも交代することが出来る。
- ミックスの場合、ウィメン(女子)が3人または4人以上出場すること。その決定権はオフェンス側チームにある。
コート
- 大きさ:縦100m×横37m
- 64m×37mのセントラルゾーンと、その両端にある18m×37mの2つのエンドゾーンから成る。
- エンドゾーン:味方からのパスをこのゾーンの内部でキャッチすると1点となる。エンドゾーンは4つのコーンで示される。
- 周囲のライン:ライン上はコートに含まれず、アウト・オブ・バウンズである。
- ゴールライン:エンドゾーンとプレーイングゾーンの間のライン。ライン上はプレーイングゾーンに含まれる。
- エンドライン:エンドゾーン奥のライン。コートに含まれない。
- ブリックポイント:ブリックルールを採用したときにプレーが開始されるポイント。各ゴールラインから20 mのところに設けられる。
ルール
- ディスクを持っているプレーヤー(スピーダー)は、キャッチの後速やかに止まり、フィールド内にピポォット位置を確定させなくてはならない。それ以上歩くとトラベルの反則となる。バスケットボールと同様、軸足を定めてピヴォットを踏む。
- スローワーは、ディスクを投げた後、自分以外のプレーヤーにディスクが触れるまで、ディスクに触れてはならない。触れた場合はダブルタッチの反則となる。
- スローワーは、マーカーにつかれてから10秒以内(マーカーがストールカウントをする)にディスクを放さなければならない。ストールアウトになった場合ターンオーバー (TO) となる。
- マーカーがストールカウントを出来るのは、スローワーから3m以内の位置にいる場合である。また、カウントし始めてからマーカーが代わった場合、カウントは0に戻される。
- ^ a b c d e “アルティメット公式ガイド2020”. 日本フライングディスク協会. 2020年9月5日閲覧。
- ^ a b “フライングディスク競技”. 日本フライングディスク協会. 2020年9月5日閲覧。
- ^ “世界フライングディスク連盟(WFDF)が国際パラリンピック委員会(IPC)公認団体となりました。”. 日本フライングディスク協会. 2020年9月5日閲覧。
- ^ “フライングディスク指導者テキスト”. 日本フライングディスク協会. 2020年9月5日閲覧。
- ^ “中学校学習指導要領解説保健体育編”. 文部科学省. 2020年9月5日閲覧。
- ^ wugc2012.japanultimate.jp. “WFDF2012 World Ultimate & Guts Championships”. 2012年7月5日閲覧。
固有名詞の分類
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