アラベスク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/21 01:55 UTC 版)
イスラムの建築(モスクの壁面装飾など)や工芸品に見られる[2]。イスラム美術の一様式。植物や文字をモチーフにしたものと、幾何学図形のものがある[2]。
幾何学的文様の選択と整形・配列の方法は、人物を描くことを禁じるスンニ派のイスラム的世界観に基づいている(シーア派ではムハンマドを除いて描くことは認められている)。ムスリムにとってこれらの文様は、可視的物質世界を超えて広がる無限のパターンを構成している。イスラム世界の多くの人々にとって、これらの文様はまさに無限の(したがって遍在する)、唯一神アラー(イスラムで言う無明時代では「アラート」という女神)の創造のありのままを象徴する。さらに言うなら、イスラムのアラベスク芸術家は、キリスト教美術の主要な技法であるイコンを用いずに、明確な精神性を表現しているとも言えよう。
- ^ 渡辺優『図解インテリア・ワードブック』建築資料研究社、1996、86頁。
- ^ a b 渡辺優『室内学入門』建築資料研究社、146頁。
- ^ Bloom, Jonathan; Blair, Sheila S.; Blair, Sheila (2009) (英語). Grove Encyclopedia of Islamic Art & Architecture: Three-Volume Set. Oxford University Press. pp. 65. ISBN 978-0-19-530991-1
- ^ The Grove encyclopedia of Islamic art and architecture, Vol I. Internet Archive. Oxford ; New York : Oxford University Press. (2009). pp. 65. ISBN 978-0-19-530991-1
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