チーム・クオリティ・バランス
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/19 04:02 UTC 版)
チーム・クオリティ・バランス(英語: Team's Quality Balance、TQB)またはトータル・クオリティ・バランス(英語: Total Quality Balance)は、イニング制による競技における順位決定に用いる指標の一つである。主に野球において、勝率が同一であるチーム間の順位決定に用いられることがある。本項では、類似の指標であるER-TQB(英語: Earned Runs Team Quality Balance)についても述べる。
概要
TQBは、得点を
勝数 敗数 得点 失点 TQB 1
チャイニーズタイペイ - ○8-3 ●2-3 ○4-1 2 1 14 7 0.235 2
オランダ ●3-8 - ○5-0 ○4-1 2 1 12 9 0.000 3
韓国 ○3-2 ●0-5 - ○6-0 2 1 9 7 -0.235 4
オーストラリア ●1-4 ●1-4 ●0-6 - 0 3 2 14 -
2019年の第2回プレミア12オープニングラウンド・グループCでは、オーストラリア、カナダ、キューバが1勝2敗で並び、直接対戦成績でも判定ができなかったため、TQBでスーパーラウンド進出チームを決定した。
順位 | チーム名 | ![]() |
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勝数 | 敗数 | 得点 | 失点 | TQB |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ![]() |
- | ○5-0 | ○3-1 | ○7-0 | 3 | 0 | 15 | 1 | - |
2 | ![]() |
●0-5 | - | ○3-1 | ●2-3 | 1 | 2 | 5 | 9 | 0.0635 |
3 | ![]() |
●1-3 | ●1-3 | - | ○3-0 | 1 | 2 | 5 | 6 | 0.0458 |
4 | ![]() |
●0-7 | ○3-2 | ●0-3 | - | 1 | 2 | 3 | 12 | -0.1024 |
日本プロ野球においては、2022年時点で、交流戦や日本シリーズの優勝チームをTQBやER-TQBを用いて決定した事例はない。
名称
TQBの名称について、IBAFやWBSC、WBCの大会ルールにおいては、「チーム・クオリティ・バランス(Team's Quality BalanceあるいはTeam Quality Balance)」と表記されている[1][2][4]。また、侍ジャパンのサイト上でも同様の表記がみられる[10][11]。
一方、日本での報道においては「トータル・クオリティ・バランス」と表記する例がみられる[3][12][13][14]。NPBは、交流戦については正式名称の表記はしていないものの、日本シリーズについてはTQBを「Team's Quality Balance[7]」、ジュニアトーナメントについては「Total Quality Balance[9]」と表記している。また、TQBを「得失点率[3][15][16]」「得失点差率[12]」「得失点率差[17]」などと表現することがある。
脚注
- ^ a b c “Baseball World Cups - Tournament Regulations” (PDF) (英語). World Baseball Softball Confederation (2022年8月9日). 2023年6月19日閲覧。
- ^ a b “IBAF OFFICIAL COMPETITIONS TECHNICAL/ORGANIZATIONAL NORMS” (PDF) (英語). International Baseball Federation. 2009年11月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月19日閲覧。
- ^ a b c d “交流戦順位決定に国際基準「TQB」導入へ”. スポニチアネックス. (2010年11月10日) 2023年6月19日閲覧。
- ^ a b “World Baseball Classic Tournament Rules and Regulations” (PDF) (英語). MLB Advanced Media, L.P.. 2013年3月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月19日閲覧。
- ^ “日本生命セ・パ交流戦 開催概要”. 日本野球機構. 2023年6月19日閲覧。
- ^ “SMBC日本シリーズ2020 開催要項”. 日本野球機構. 2023年6月19日閲覧。
- ^ a b “SMBC日本シリーズ2021 開催要項”. 日本野球機構. 2023年6月19日閲覧。
- ^ “SMBC日本シリーズ2022 開催要項”. 日本野球機構. 2023年6月19日閲覧。
- ^ a b “NPB12球団ジュニアトーナメント2019 supported by 日能研 開催概要”. 日本野球機構. 2023年6月19日閲覧。
- ^ “11月17日終了時点でのTQB、ER-TQB、チーム打率について”. 野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイト (2017年11月18日). 2023年6月19日閲覧。
- ^ “「第28回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」の大会形式を紹介”. 野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイト (2017年8月23日). 2023年6月19日閲覧。
- ^ a b “なぜ広島に「1円」も入らない? 交流戦に思う疑問”. Full-Count. (2017年6月21日) 2023年6月19日閲覧。
- ^ “交流戦優勝争いはDeNA、ソフトバンク、楽天の3チームに 首位DeNAは19日敗れてもVの可能性残る”. スポニチアネックス. (2023年6月19日) 2023年6月19日閲覧。
- ^ “【DeNA】きょうVS日ハムで負けても楽天戦による「TQB」次第で可能性残す…交流戦記録室”. スポーツ報知. (2023年6月19日) 2023年6月19日閲覧。
- ^ “交流戦Vのゆくえは3球団に DeNA残り1戦を勝ちか引き分けで決定も負けると… 気になる3球団のTQB”. デイリースポーツ. (2023年6月18日) 2023年6月19日閲覧。
- ^ “序盤の5失点が響きオープニングラウンド3敗目 スーパーラウンド進出を逃す”. 野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイト (2022年8月3日). 2023年6月19日閲覧。
- ^ “交流戦 プロ野球ファンはネット上で「TQB」の確認に大忙し 阪神応援するベイ党、鷹党はハム応援?!”. スポニチアネックス. (2023年6月18日) 2023年6月19日閲覧。
関連項目
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