ウラム数
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/30 06:51 UTC 版)
ウラム数(ウラムすう、英: Ulam number)とは、(名称の由来でもある)スタニスワフ・ウラムが考案したある整数列の項である。彼はこの数(数列)を1964年に導入した[1]。標準的なウラム数列 ((1, 2)-Ulam sequence) は U1 = 1, U2 = 2 から始まり、n > 2 に対する Un は
- 「先行するいずれの項よりも大きく、かつ、先行する相異なる2項の和としてただ一通りに書けるような整数のうち最小のもの」
と定義される。
例
定義により、3 はウラム数である(1+2)。4 もウラム数である(1+3)。"2+2" は同一数の和なので、4 の別の表し方にはならない。5 はウラム数ではない。なぜなら 5 = 1 + 4 = 2 + 3 だからである。ウラム数を順に並べていくと次のようになる。
- 1, 2, 3, 4, 6, 8, 11, 13, 16, 18, 26, 28, 36, 38, 47, 48, 53, 57, 62, 69, 72, 77, 82, 87, 97, 99, 102, 106, 114, 126, 131, 138, 145, 148, 155, 175, 177, 180, 182, 189, 197, 206, 209, 219, 221, 236, 238, 241, 243, 253, 258, 260, 273, 282, ... オンライン整数列大辞典の数列 A002858.
ウラム数は無数に存在する。なぜなら、ウラム数列の最初の n 項が定まっているとき、 Un − 1 + Un は既存のどの項よりも大きく、かつ相異なる既存の2項の和として一意的に書ける数だが、同じ性質を持つこれ以下の自然数の中で最小のものを選べばそれが第 n+1 項になるからである[2]。
ウラムはこの数列の密度( n 以下のウラム数の個数を u(n) としたときの Portal:数・プロジェクト:数
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