Type-length-valueとは? わかりやすく解説

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Type-length-value

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/19 04:01 UTC 版)

通信プロトコルでは、 省略可能な情報がtype-length-valueTLV、tag-length-valueとも)というフォーマットで表現されることがある。type-length-valueは、情報の種類(type)・長さ(length)・値(value)をセットにして表現するフォーマットである。

type(種類)とlength(長さ)は固定長(通常、1~4バイト)である。value(値)のフィールドは可変長である。各フィールドは以下のように用いられる。

type
情報の種類に対応した数値または文字
length
valueフィールドのサイズ(数値)
value
可変長のデータ

「電話をかける」コマンドを例に説明する。

このシステムの最初のバージョン(バージョン1)では、「電話をかける」コマンドには2つの要素、「コマンド」と「宛先電話番号」が想定される。

command_c/4/makeCall_c/phoneNumberToCall_c/8/"722-4246"

ここで、command_cmakeCall_cphoneNumberToCall_cは整数値、4、8はvalueフィールドの長さである。

後のバージョン(バージョン2)で、新たな要素「送信元電話番号」を追加しようとすると、以下のようになる。

command_c/4/makeCall_c/callingNumber_c/14/"1-613-715-9719"/phoneNumberToCall_c/8/"722-4246"

バージョン2のシステムから送信されたメッセージをバージョン1のシステムが受信した場合、まずcommand_c要素を読み取り、次にcallingNumber_c要素を読み取る。バージョン1のシステムはcallingNumber_c要素を理解できないので、lengthフィールド(14)を読み取ってそのバイト数だけスキップし、次のphoneNumberToCall_c要素を読み取る。

上記の例はLink Layer Discovery Protocol(LLDP)である。LLDPでは組織特有の情報をTLV形式でパケットに入れることを許容している。

TLV形式は、COPSIS-ISRADIUSなどでも使われている。

他の表現の形式

TCP/IPプロトコルの根幹であるIPTCPUDPでは、固定長フィールドが使われている。

TCP/IPベースのプロトコル、HTTPFTPSMTPPOP3SIPなどは、文字列による「種類: 値」の形式のフォーマットを採用している 。これはRFC 2822を継承するものである。

ASN.1は、TLV形式(BER, DER)と非TLV形式(PER, XER)のフォーマットを並用している。

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