スマイラー少年の旅
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『スマイラー少年の旅』(Smiler trilogy)は、イギリスの小説家ヴィクター・カニングによる少年小説の3部作。1971年から1975年にかけて発表され、日本では1975年に中村妙子訳で新潮社(人と自然シリーズ)、のちに偕成社文庫で出版された。以下の3作からなる。
- ^ ある日の昼下がり、ブリストルの舗道を歩いていた一人の老婆が後ろから走ってきた少年に突き飛ばされ、ハンドバッグを奪われた。たまたま警官が遠くからこの現場を目撃して泥棒の後を追った。角を曲がったところで少し先を走っていく少年を見つけて捕まえると、盗まれたハンドバッグを持っていた。少年の名はサミュエル・マイルズ。彼は犯行を否認したが、以前からたびたび警察とかかわりを持ったことがあった(のどがかわいた時によその家の戸口から牛乳瓶を失敬したり、本屋から漫画本をちょろまかしたりなど)。サミュエルの言い分は、街角に立っていると知り合いだが、互いに嫌ってあっている少年ジョニー・ピカリングが、走り過ぎざま自分にバッグを投げてよこし、「かくしてくれ!」と怒鳴った。だから自分はジョニーを追いかけて、バッグを持ち主に返させようとしたのだと。しかし、少年裁判所の証言でピカリングの両親や隣人は、ジョニーはその日ずっと家にいたと主張(少佐はこれを、息子ジョニーを守るためにみんなで口裏を合わせたのだろうと推測する)。法廷はサミュエル・マイルズは罪を逃れるために苦し紛れのうそをついていると断定、有罪であり、教護学校に行くのが妥当だとされた。
- ^ 偕成社文庫の訳者あとがきによる。
- 1 スマイラー少年の旅とは
- 2 スマイラー少年の旅の概要
- 3 テレビドラマ
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