一機無限大母線系統
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/04/01 05:53 UTC 版)
一機無限大母線系統(いっきむげんだいぼせんけいとう、英: Single Machine Infinite Bus system, SMIB)は、電力系統工学において、電力系統の動特性や安定度を解析するために用いられる最も基本的かつ重要なモデルである。
一機の同期発電機が、送電線を介して、電圧および周波数が不変であると見なせる巨大な電力系統(無限大母線)に接続された構成を指す。
概要
電力系統は多数の発電機と負荷が複雑に絡み合った巨大なシステムであるが、特定の発電機の挙動や、その発電機と系統全体の相互作用を簡略化して解析する際、このSMIBモデルが用いられる。
このモデルでは、対象とする1台の発電機以外の全系統を、内部インピーダンスがゼロで慣性モーメントが無限大の単一の電源として扱う。これにより、多機系統における複雑な非線形微分方程式を大幅に簡略化でき、電力動揺(パワー・スイング)や定態安定度、過渡安定度の本質を理解するための基礎理論として活用されている。
構成要素
一機無限大母線系統は、主に以下の3つの要素で構成される[1]。
1. 同期発電機 (Single Machine)
解析の対象となる発電機であり、通常は三相同期機を想定する。電力系統の安定度解析においては、発電機のモデル化の精度が解析結果を大きく左右する。定態安定度や過渡安定度の初期的な解析では、発電機は定常状態の電圧 ![]()
現代の課題とSMIBモデルの拡張
電力系統が大規模化し、さらにインバータ連系電源(太陽光・風力発電)が急増する中で、SMIBモデルも新たな進化を遂げている。
弱小系統と無限大母線の限界
「無限大母線」という仮定は、背後系統の短絡容量が対象機に対して十分に大きい場合にのみ成立する。しかし、再生可能エネルギーが大量導入された遠隔地の「弱小系統(Weak Grid)」では、一機の出力変動が接続点の電圧や位相に無視できない影響を与えるため、単純なSMIBモデルでは誤差が生じる。この場合、背後系統を有限のインピーダンスと慣性を持つモデルとして再定義し、マルチマシン系統の一部として解析する必要がある。
仮想慣性とバーチャル・インバータ
インバータ電源は回転機のような物理的な慣性(![]()
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