ツマンスキー R-29とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ツマンスキー R-29の意味・解説 

ツマンスキー R-29

(R-35 (エンジン) から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/30 14:23 UTC 版)

R-29-300

ツマンスキー R-29は1970年代初頭にツマンスキー設計局によって開発されたソビエト連邦の航空用ターボジェットエンジンである[1]。高推力重量比で空冷式タービンブレードが採用された全体的に"第3世代"のソビエト製ガスタービンエンジンとして記述される[2]

派生型

R-29-300
原型はMiG-23MFとその派生機種に使用された。[3]
R-29B-200
MiG-27用に単純化されたエンジン[3]
R-29PN
先進的な派生型で非輸出型の-300によって換装された[3]
R-29BS-300
ギアボックスを改良したモデル。輸出型のSu-17(Su-22)に使用された[3]
R-29T-300
Su-24の試作機T6-8DにAL-21Fの代わりに搭載されたエンジン。飛行特性が悪かったことから採用されず[4]
WP-15
中国でのデッドコピー型。中国は1978年8月にエジプト空軍J-6J-7戦闘機を友好価格(当時それぞれ僅か100万USドル)で売却した見返りにMiG-23MSを受領した。1979年3月10日機体の分析と並行して同機が搭載していたR-29エンジンをリバースエンジニアリング方式によって国産化し、搭載することが可能であるかの研究を601研究所に命じた。検討の結果開発が難航していたWS-6よりも搭載する機体(殲撃13/J-13)の性能が向上し、実用化の面でも確実であると推測されたことから、1980年5月に正式にJ-13のエンジンとして選択された。しかし、信頼性に関する問題が解決できず、1981年3月に機体ともども開発は中止された[5]

搭載機

仕様諸元

一般的特性

構成要素

  • 圧縮機: 低圧5段、高圧6段 (軸流式)
  • 燃焼器: アニュラ型
  • タービン: 高圧2段、低圧1段

性能

  • 推力: アフターバーナー使用時12,480 kg (27,510 lb) (アフターバーナー未使用時9,900 kg (21,800 lb))
  • 全圧縮比英語版: 12.9:1
  • 空気流量: 105 kg/s
  • 出力重量比:

出典: Gunston


脚注

注釈

出典

  1. ^ Gunston 1989, p. 168.
  2. ^ Sosounov, V.A. (1990). The Development of Aircraft Power Plant Construction in the USSR and the 60th Anniversary of CIAM. AlAA/ASME/SAE/ASEE 26th Joint Propulsion Conference, July 16–18, 1990. Orlando, Florida. AIAA-90-2761.
  3. ^ a b c d TMKB Soyuz R29-300 (subscription required). Janes Aero Engines. Edited: 1 April 2010. Retrieved: 8 September 2010.
  4. ^ Suchoj Su-24 (‘Fencer A/B/C’) / T-6
  5. ^ J-13戦闘機(殲撃13)

文献

  • Gunston, Bill. World Encyclopaedia of Aero Engines. Cambridge, England. Patrick Stephens Limited, 1989. ISBN 1-85260-163-9

関連項目

似のエンジン



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ツマンスキー R-29」の関連用語

ツマンスキー R-29のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ツマンスキー R-29のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのツマンスキー R-29 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS