Heliocentrismとは - わかりやすく解説 Weblio辞書

地動説

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2023/08/21 19:12 UTC 版)

地動説（ちどうせつ）とは、宇宙の中心は太陽であり、地球はほかの惑星とともに太陽の周りを自転しながら公転しているという学説のこと。宇宙の中心は地球であるとする天動説（地球中心説）に対義する学説である。太陽中心説「Heliocentrism」ともいうが、地球が動いているかどうかと、太陽と地球のどちらが宇宙の中心であるかは異なる概念であり、地動説は「Heliocentrism」の訳語として不適切だとの指摘もある。聖書の解釈と地球が動くかどうかという問題は関係していたが、地球中心説がカトリックの教義であったことはなかった^[1]。地動説（太陽中心説）確立の過程は、宗教家（キリスト教）に対する科学者の勇壮な闘争というモデルで語られることが多いが、これは19世紀以降に作られたストーリーであり、事実とは異なる^[1]。

脚注

注釈

^ この時代、天王星や海王星、小惑星はまだ発見されていない。
^ なお、コペルニクスの使った値の精度は悪く、どちらにしても楕円軌道を発見することは困難だった。
^ ケプラーは1599年にブラーエの許を訪れ共同研究者となった。助手という記述もあるが、ケプラー自身は共同研究者として迎えられた、と主張しており、また、ブラーエ自身がケプラーに送って残っている書簡にも、助手として迎えるという文言はない。

出典

^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ ^o ^p ^q ^r ^s ^t ^u ^v ^w ^x ^y ^z ^aa ^ab ^ac ^ad ^ae ^af ローレンス・M・プリンチペ著『科学革命』菅谷暁・山田俊弘訳、丸善出版、2014年
^ ^a ^b カール・セーガン著木村繁訳『コスモス下』 P.49 史上初の地動説 ISBN 4-02-260270-8
^ ^a ^b アルマゲスト
^ 高橋訳『天球回転論、誰も読まなかったコペルニクス』
^ 「コペルニクス」 - ブリタニカ国際大百科事典小項目事典、Britannica Japan。
^ 世界大百科事典
^ トーマス・クーン著『コペルニクス革命』常石敬一訳、講談社、1989年
^ 「ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世がガリレオに謝罪」『時事ドットコム』、1992年10月31日。2021年2月14日閲覧。
^ 「ローマ法王、地動説初めて認める／ベネディクト１６世」『四国新聞』、2008年12月22日。2021年2月14日閲覧。
^ “米国人のおよそ4人に1人は「地球の公転」知らず、調査結果”. AFP (フランス通信社). (2014年2月15日) 2014年5月17日閲覧。
^ ^a ^b オーウェン・ギンガリッチ著『誰も読まなかったコペルニクス』早川書房 ISBN 4-15-208673-4
^ 10章:12節‐14節。
^ ヤン・アダムチェフスキ「ニコラウス・コペルニクス」日本放送出版協会
^ 加藤徹著『怪力乱神』pp.274-280
^ 陳舜臣著『オマル・ハイヤーム　ルバイヤート』(2004年,集英社)pp.126-127
^ 陳舜臣訳
^ ハワード・R・ターナー著, 久保儀明訳『図説科学で読むイスラム文化』pp.138-140, ISBN 4791758641
^ 板倉聖宣 1993a, p. 26.
^ 肥塚尚文 (1979). “西洋数学に関連した外来書の伝来(2)”. 和算 26 2020年12月14日閲覧。.
^ 宮嶋和彦 (2017年). “仏教天文学と『佛國暦象編』訳注の作成(大阪市立科学館研究報告 27, 75 - 84)” (PDF). 大阪市立科学館. 2022年5月23日閲覧。