Diode–transistor logicとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > Diode–transistor logicの意味・解説 

Diode-transistor logic

(Diode–transistor logic から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/12 07:45 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
DTLによる2入力NANDゲートの単純化した回路図

Diode-transistor logic (DTL) はバイポーラトランジスタダイオード抵抗器で構成される、ディジタル回路において論理回路を実現する方式の一種である。transistor–transistor logic (TTL) はDTLが発展したものである。ANDゲートなどの論理ゲート機能をダイオードのネットワークで実現し、増幅機能をトランジスタで実現しているため、(RTLTTLとの対比で)このように呼ばれている。

動作

DTL論理回路は、右図では D1, D2, R1 で構成されている論理演算を実現する前半のダイオード論理(en:Diode logic)部分と、後半のトランジスタによるアンプ部分から成る。この回路図に示されているように、トランジスタのベースに負のバイアス電圧をかける必要があり、それによって不安定または不正な動作を防ぐ。代替手法として、ゲートのファンアウト(後段のゲートを駆動できる能力)を増大させるためにトランジスタやダイオードを追加して回路を構成することもある[1]IBM 1401 は右図のような単純なDTL回路を使っていたが、上述のベースのバイアス電圧の問題を解決するため、ダイオードを追加するのではなく異なる電源電圧で動作するNPNとPNPに基づくゲートを交互に配置していた。

集積回路化する場合、図のR3を2個のダイオードで置き換え、入力の一方または両方がLOの場合にベース電流が流れるのを防ぐ。その上でR4も削除して単一の電源電圧だけで動作するようにする[2]

低性能

それ以前の resistor-transistor logic (RTL) に対する最大の優位点は、ファンイン(入力線の数)を増やせる点である。しかし、伝達遅延は相対的に大きいままとなっている。全入力がHIとなってトランジスタが飽和状態になるとき、電荷がベースに蓄えられる。飽和状態でなくなるとき(入力がLOになるとき)この蓄えられている電荷が解放されるが、それにかかる時間が伝達遅延の主要因である。性能を改善する1つの方法として、トランジスタのベースと負の電圧の間を抵抗器でつなぐ方法があり、それによって電荷の解放を加速させる。

TTLでは論理ゲート部分をマルチエミッタ・トランジスタにすることでこの問題を解決しており、同時に集積回路として実装したとき必要な面積が小さくなるという利点がある。

CTDL

もう1つのDTLの性能改善法として、R3をまたぐようにコンデンサを追加し、R2と直列にコイルを追加する。この技法は IBM 1401 でも使われ、CTDL (complemented transistor diode logic) と呼ばれた[3][4]

脚注・出典


「Diode–transistor logic」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

Diode–transistor logicのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Diode–transistor logicのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのDiode-transistor logic (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS