0期非浸潤性乳がん
【原文】stage 0 breast carcinoma in situ
0期では、乳房内に異常な組織が認められる。0期の乳がんには、非浸潤性乳管がん(dcis)と上皮内小葉がん(lcis)の2種類がある。dcisは非浸潤性の前がん状態で、乳管(乳頭まで母乳を送っている管)の内側を覆う組織に異常な細胞が認められる。この異常細胞は乳房内の乳管以外の組織へは拡がっていない。症例によっては、dcisが他の組織に拡がる場合もあるが、どの病変が浸潤性のがんになるのかを予測する方法は現時点で知られていない。lcisは、乳房の小葉(母乳の生成に関与する組織の小さな一部分)に異常な細胞が認められる状態である。この状態から浸潤性のがんになるのはまれであるが、片方の乳房にlcisが存在すると左右どちらかの乳房に乳がんが発生するリスクが高くなる。
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