行巡とは? わかりやすく解説

行巡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/27 14:08 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

行 巡(こう じゅん、生没年不詳)は、中国代から後漢時代初期にかけての武将・政治家。涼州天水郡平襄県の人。

事跡

姓名 行巡
時代 代 - 後漢時代
生没年 〔不詳〕
字・別号 〔不詳〕
本貫・出身地等 涼州天水郡平襄県
職官 大将軍〔隗囂〕 
爵位・号等 -
陣営・所属等 隗囂
家族・一族 〔不詳〕

隴右[1]に割拠した新末後漢初の群雄の一人の隗囂の配下である。隗囂が挙兵して名声を高めると、行巡もその配下に加わり、大将軍に任命されている。

建武6年(30年)夏、隗囂は光武帝に反逆して、蜀(成家)の公孫述討伐のために隴右入りした耿弇らの漢軍を駆逐し、さらにその勢いを駆って、行巡と王元に三輔を攻撃させた。しかし、行巡が漢軍の馮異の前に敗北するなどして、この進攻は失敗に終わっている。建武7年(31年)、隗囂は公孫述陣営に加わり、朔寧王に封じられた。

建武8年(32年)春、漢の来歙が略陽(天水郡)を奇襲して攻め落とすと、行巡は隗囂の命により番須口を守ることで他の漢軍の進攻に備え、隗囂は略陽を包囲攻撃したが、数カ月経っても陥落せず、光武帝の親征を受けて敗走する。さらに漢に降った王遵の工作により、隗囂軍は次々と切り崩され窮地に陥り、隗囂が西城(隴西郡)に追い込まれてしまった。この時、王元が蜀から5千人余りの援軍を借りて救援に駆けつけると、行巡も周宗と共にこれに合流して隗囂の救援に向かった。漢軍との激戦の末、行巡らはついに隗囂を救出し、冀県(天水郡)へ退却することに成功している。また、漢軍も兵糧不足のため撤退し、安定・北地・天水・隴西の各郡は再び隗囂に帰属した。

建武9年(33年)1月、冀県で隗囂が病死したため、行巡は、王元・周宗らと共に、その遺児の隗純を後継の朔寧王として擁立した。しかし建武10年(34年)10月、隗純らは来歙に落門聚(天水郡冀県)で敗北し、行巡は、隗純・周宗らと共に漢に降伏した。

これ以後、行巡の名は、史書に見えない。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 中国の北西部で、隴山の西部(南面して隴山の右手側にあるので隴右)。隴西県・隴西郡はあるが、隴右県や(宋代のわずかな例を除いて)隴右郡は無いように、通称である。

参考文献

  • 後漢書』列伝3隗囂伝
  • 同列伝7馮異伝

関連項目


「行巡」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「行巡」の関連用語

行巡のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



行巡のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの行巡 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS