弁慶堀の河太郎とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 弁慶堀の河太郎の意味・解説 

弁慶堀の河太郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/10/23 10:04 UTC 版)

河童が住んでいたという弁慶堀の現在

弁慶堀の河太郎(べんけいぼりのかわたろう)は、江戸城の外堀である弁慶堀に住んでいたといわれる河童松浦静山の『甲子夜話』に記述があるもので、名称は妖怪漫画家・水木しげるの著書によるもの[1]

概要

その昔のこと。江戸のとある侍に仕える従者が、帰り道に弁慶堀のそばを通っていた。

既に夜も更け、周囲には灯りもなくまったくの闇であった。ふと、堀の中から従者を呼ぶ声が聞こえた。見ると、堀の中で小さな子供が手招きをしていた。

従者は、さては子供が水に落ちたかと思い、助けるために手を差し伸べた。しかしその子供は、まるで岩か何かのようにまったく動かず、それどころか従者の方がどんどん堀の中へ引き込まれてゆく。従者は必死の思いで手を振りほどき、家へ逃げ帰った。

家に帰りついた従者を家人たちが迎えると、従者は放心状態の上、全身がずぶ濡れでひどい悪臭が漂っていた。家人たちは水をかけて洗ってやったが、臭いはどうしてもとれなかった。

翌日になると従者は正気に戻ったが、異様な疲労感に満ちていた。やがて4~5日が過ぎると、疲労感は抜け、全身の悪臭もようやく消え失せた。

一連の出来事を知った人々は、弁慶堀に住む河太郎(河童)の仕業だろうと噂したということである。

脚注

[ヘルプ]
  1. ^ 水木しげる 『図説 日本妖怪大全』 講談社〈講談社+α文庫〉、1994年、424頁。ISBN 978-4-06-256049-8

参考文献




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「弁慶堀の河太郎」の関連用語

弁慶堀の河太郎のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



弁慶堀の河太郎のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの弁慶堀の河太郎 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS