単結晶状高純度無酸素銅とは? わかりやすく解説

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単結晶状高純度無酸素銅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/27 08:29 UTC 版)

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単結晶状高純度無酸素銅(たんけっしょうじょうこうじゅんどむさんそどう)とは、音響製品(スピーカーケーブル、ラインケーブルなどの機器間接続)用途を目的として開発され、かつて製造されていた無酸素銅延伸材。 一方向結晶無酸素銅(いちほうこうせいけっしょうむさんそどう)ともいう[1]

英語表記・略称はPCOCC (Pure Copper by Ohno Continuous Casting process) で[2]、「大野式(加熱鋳型による)連続鋳造法で作られた単一結晶」の意味となる。"Ohno"は、PCOCCの製法を開発した大野篤美の名に由来する[3]

概要

1986年に古河電気工業が開発。OCC製法で製造された銅線は、結晶構造が単一化(結晶の長さが約100mにもなる)されており、不純物が入り込めるような結晶粒界がないため、高い純度と導電特性を実現でき、オーディオ用途として最適な電線素材とされる[3]。ただし、純度については表立って公表されていない[4]。さらに(製品によっては)アニール処理(焼鈍)される場合もある(その場合は"PCOCC-A"と呼ばれる[3])。

製造した素線はオーディオテクニカ、サエク、オヤイデ電気などのオーディオケーブルメーカーへ供給され[3]、製品に加工される。

古河電気工業は、2013年3月に、据置き型オーディオの斜陽化によりオーディオ用銅線材の売り上げが低迷し、市場の回復が期待できないとしてPCOCC線材の製造を取り止めると発表。8月に製造を停止し、年内に販売を終えるとした[5]

製造中止の反響は大きく、程なく代替製品開発が模索され、2014年に古河電気工業の子会社であるFCMがPCOCCの代替素材として"PC-Triple C"を開発したと発表[6][1]。同様にオヤイデ電気が自社開発した導体"102 SSC"を発表した[7]

脚註




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