上市町保健福祉総合センター
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上市町保健福祉総合センター(かみいちまちほけんふくしそうごうセンター)は、富山県中新川郡上市町湯上野1176番地に所在する複合施設である。愛称は『つるぎふれあい館』。
概要
1998年(平成10年)7月28日竣工、8月1日にアルプスの湯がオープン[1]。上市町内の各種健診・検診などの保健事業をはじめ、健康増進と福祉・介護、ボランティア活動など保健と福祉の総合施設となっている[2]。
施設諸元
出典→[3]
- アルプスの湯(後述)
- 福祉センター(58畳、毎週土曜日に演芸を公演)
- コミュニティプラザ(スポーツ施設。日替わりで各種健康づくり教室を開催)
- 世代間交流センター(33畳)
- 研修室(134畳)
アルプスの湯
同施設内にある温泉施設。1996年(平成8年)10月に湧出した源泉を使用している[4]。2002年時点ではナトリウム塩化物強塩泉(食塩泉)、湯温50.1℃。神経痛、筋肉痛、関節痛などに効能があった[5]。2024年時点では『上市町湯上野温泉』および『上市町湯上野温泉2号井』より供給されており、いずれもアルカリ性単純温泉となっている。1号井は湧出量42.0L/分(動力揚水)、源泉の深さ1,501 m、泉温33.8 ℃、pH9.2、溶存物質193.9 mg/kg。2号井は湧出量35.0L/分(動力揚水)、源泉の深さ1,500 m、泉温37.1 ℃、pH8.9、溶存物質889.2mg/kg(いずれも2023年12月時点の数値)[6]。
浴場は大浴場、寝湯、香湯、大岩の滝をイメージしたうたせ湯など7種類の風呂がある。大浴場からはヒバとタケが植えられた緑の庭園が眺望できる[5]。
剱岳の麓で採取された岩を組んだ露天風呂(源泉掛け流し[7])には、源泉特有の濁り湯がそのまま使用されている[5]。濁り湯の色は開業当初はコーヒー牛乳の様な乳褐色であったが、次第に茶色が濃くなり、2024年に能登半島地震が発生した直後から真っ黒に変色した。この現象について、公益財団法人中央温泉研究所の研究部長である滝沢英夫は「地震で地下水圧が変動し、温泉が湧き出る水脈が変動した可能性が高い」と説明している[8]。
内湯は濾過されているため無色透明である[5]。
施設内には、リクライニングルームやキッズルーム、食堂、有料の貸し部屋が完備されている。また、2階にある120畳の無料休憩広場からは剱岳や北アルプスの山々を眺望出来る[9]。
開館時間・休館日
アクセス
脚注
- ^ 『北日本新聞』1998年7月28日付朝刊6面下段広告『上市町保健福祉総合センター本日竣工 「つるぎふれあい館」』より。
- ^ a b c d e つるぎふれあい館・アルプスの湯(上市町、2024年3月21日閲覧)
- ^ つるぎふれあい館全館案内(一般財団法人上市町健康文化振興財団、2024年3月21日閲覧)
- ^ 『上市町60年のあゆみ』(2013年9月10日、上市町発行)16頁。
- ^ a b c d 『富山版 日帰り、ゆったり、お湯めぐり』(2002年12月5日、富山新聞社発行)14頁。
- ^ 『富山の日帰り湯 銭湯 サウナ 温泉 100』(2024年7月11日、北日本新聞社発行)139頁。
- ^ 『富山の日帰り湯 銭湯 サウナ 温泉 100』(2024年7月11日、北日本新聞社発行)105頁。
- ^ 『北日本新聞』2025年7月8日付20面『上市 アルプスの湯 茶色の湯真っ黒に 地震で成分変化原因か 宇奈月温泉は美肌成分増』より。
- ^ かみいち天然温泉 アルプスの湯(とやま観光ナビ、2024年3月21日閲覧)
外部リンク
- つるぎふれあい館全館案内(一般財団法人上市町健康文化振興財団)
- アルプスの湯(一般財団法人上市町健康文化振興財団)
- 上市町保健福祉総合センターのページへのリンク