ワトソンメモとは? わかりやすく解説

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ワトソンメモ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/03/29 21:06 UTC 版)

ワトソンメモ(Memo by John H. Watson)は、NHKの人形劇シャーロックホームズに登場するメモノート、またはそのノートの内容が紹介される、同番組内のコーナーのことである。

概要

ビートン校に転校してきて、シャーロック・ホームズと同室になったジョン・H・ワトソンは、ラグビーに代わる生きがいとして、自らの文章力を活かしてホームズの捜査記録を残し、それを元に壁新聞に執筆するようになった[1]。捜査記録をメモするノートは、表紙は、裏表紙にはカンガルーがデザインされていて、ワトソンがオーストラリアから持ってきたものである[1][2][注釈 1]

このメモの内容は、番組のまん中あたりで別にコーナーが設けられ[3]、それまでの事件のいきさつや、どのような人物が関わっているのかがわかる仕組みになっている[4][注釈 2]。この場面で流れる音楽は、サウンドトラックにも収録されている"Talking Block"で、マリンバ演奏が中心になっている[5]。音楽担当の平松加奈は、番組がシリアスに進行する中で、クールダウンする目的で作曲したと語っている[6]

また、制作の紀平延久と吉川邦夫は、このワトソンメモにより、本来なら20分の枠を超えてしまいがちな会話劇を、うまく圧縮できたと語っている。しかし、単に時間短縮のためのものではなく、これによって番組を観る上でのポイントが整理されるため、視聴者の興味を惹きやすいという効果が生まれている。加えて、ここで一旦話を区切れるため、後半はそれまでとは違う次元から入ることも可能になっていて、ホームズが推理をする時のCGによる脳内イメージと合わせて、番組に厚みを持たせる存在である。このワトソンメモのコーナーの担当は、アダチマサヒコで、デジタル技術を駆使したコーナーではあるが、どこかに人形劇らしい手工芸の趣を残した仕上がりとなっている[4]

『人形劇シャーロックホームズ』のブルーレイBOXには、ワトソンメモのブックレットが特典としてついている[7]

2015年夏には、このワトソンメモに記録されてはいるが、壁新聞の記事とはならなかった小さな事件が、続編として放送予定である[8]

注釈

  1. ^ 参考文献には明記されていないが、鮮やかな色彩のノートで、アボリジニの文様を踏まえていると考えられる。
  2. ^ 番組中のコーナーの画面は、イラストと英語の文章がメインであるが、主な人物やキーワードには、日本語での説明が浮かび上がる形になっている。ワトソンの声(高木渉)でナレーションが入る。

出典

  1. ^ a b ファンブック、8頁。
  2. ^ ファンブック、58頁。
  3. ^ ファンブック、4頁。
  4. ^ a b メモリアルブック、94頁。
  5. ^ メモリアルブック、50頁。
  6. ^ メモリアルブック、51頁。
  7. ^ シャーロック ホームズ Blu-ray BOX[PCXE-60099
  8. ^ シャーロック学園

参考文献

  • 岡崎信治郎・藤田健一編 『シャーロックホームズ 冒険ファンブック』、小学館、2014年
  • 岡崎信治郎・藤田健一編 『シャーロックホームズ 完全メモリアルブック』、小学館、2015年



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