メリー・ジェーンの災難とは? わかりやすく解説

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メリー・ジェーンの災難

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/07 00:12 UTC 版)

メリー・ジェーンの災難
Mary Jane's Mishap
映像外部リンク
メリー・ジェーンの災難(Wikipedia英語版)
監督 ジョージ・アルバート・スミス
製作 ジョージ・アルバート・スミス
出演者 ローラ・ベイリー
公開 1903年2月[1](1902年説もあり)
上映時間 4分8秒
製作国 イギリス
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ジョージ・アルバート・スミス

メリー・ジェーンの災難』(めりー・じぇーんのさいなん、原題:Mary Jane's Mishap)は、1903年頃にイギリスで製作・公開された短編映画である。モノクロ、サイレント。監督・製作はジョージ・アルバート・スミスで、主人公のメリー・ジェーンを演じたローラ・ベイリーはスミス監督の妻である[2]。別邦題に『メアリ・ジェーンの災難』などがある。

スミスは「ブライトン派」と呼ばれる、技術・演出面で先駆的な作品を作っていったイギリスの監督の一人で、1900年の『おばあさんの虫眼鏡』などでクローズアップの使用に試みている。当時の作品が全景ショットでワンシーンワンショット構成が中心の中、本作でもクローズアップを使用しており、ロングショットと交互に繋げてシーンを構成させ、一つのシーンを複数のショットで組み合わせている。ラストでは二重露光が用いられている[3][4]

あらすじ

お茶目で間抜けな家政婦メリー・ジェーンは、かまどに灯油を入れて火を点けようとして爆発させてしまい、煙突から吹き飛ばされて体がばらばらになる。後、「かまどに灯油を入れた女 メリー・ジェーン ここに眠る」と彫られた墓に数人がお参りに来るが、そこに幽霊となったメリーが現れ、灯油缶を見つけると彼女はまた墓に戻る。

登場人物

  • メリー・ジェーン(主役、演:ローラ・ベイリー)
  • 墓の掃除をする老人
  • 墓に参る人々

プロダクション

『ブリジット・マッキーンの最期』(1901年、1:07秒)

『メリー・ジェーンの災難』はエジソン・マニュファクチャリング・カンパニー1901年に制作した『ブリジット・マッキーンの最期』からインスピレーションを得たといわれているが、ブライトン・スクール (en:Brighton School (filmmaking)) の映画製作に典型的なブラックジョークを含む斬新な内容を含むように一部分がクローズアップされている[5]

『メリー・ジェーンの災難』は、ホヴのセント・アンズ・ウェル・ガーデンズ (en:St. Ann's Well Gardens, Hove) にあるスミス自身が所有していたスタジオで撮影された。ほとんどの映画史家はこの映画の撮影・製作が1903年8月に行われたと主張しているが、ジョン・バーンズ (en:John Barnes(film historian)) は代わりに1902年8月との見解を出したという[6]

評価

バーンズは、「これは最初の近代映画と考えられる」と書き残し、「映画技術に関しては時代をはるかに先取りしている」と評価している[6]

脚注

  1. ^ IMDb
  2. ^ BFI Screenonline Database
  3. ^ Brooke, Michael, “Mary Jane's Mishap”, BFI Screenonline Database, http://www.screenonline.org.uk/film/id/438170/ 2011年4月24日閲覧。 
  4. ^ Fisher, David, “Mary Jane's Mishap”, Brightonfilm.com, オリジナルの17 March 2012時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20120317161228/http://www.terramedia.co.uk/brighton/brighton_films_mary_janes_mishap.htm 2011年4月24日閲覧。 
  5. ^ Robinson, David (2002), “Funny Ladies: The Comediennes of the Silent Screen”, Le Giornate del Cinema Muto (Cineteca del Friuli): p. 2 (Films, I–Y), http://www.cinetecadelfriuli.org/gcm/ed_precedenti/edizione2002/Funny_Ladies2.html 19 December 2017閲覧。 
  6. ^ a b Barnes 2004, p. 54.

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