ホーエンローエ線とは? わかりやすく解説

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ホーエンローエ線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/18 09:52 UTC 版)

ホーエンローエ線
基本情報
通称 コッハー鉄道
ドイツ
所在地 バーデン・ヴュルテンベルク州
起点 クライルスハイム駅
終点 シュテプバッハ分岐点
路線記号 4950
路線番号 710.4、783、785
開業 1862年8月4日(シュヴェービッシュ・ハル - クライルスハイム)
運営者 ドイツ鉄道
路線諸元
路線距離 110 km
軌間 1435 mm(標準軌
線路数 単線、複線
複線区間 クライルスハイム - ラインガルテン
電化区間 クライルスハイム - シュヴェービッシュ・ハル・ヘッセンタール
カッペル - エッピンゲン
電化方式 15000 V / 16.7 Hz(交流
架空電車線方式
最大勾配 20 ‰
最高速度 160 km/h
線路等級 D4
テンプレートを表示
停車場・施設・接続路線
タウバー谷線NC線
30.4 クライルスハイム 409 m
上ヤクスト線(アーレン方面)
36.2 旧マウラッハ 432 m
40.8 エッカルツハウゼン=イルスホーフェン 435 m
42.3 旧ガウクスハウゼン 430 m
44.7 旧グロースアルトドルフ 412 m
47.9 旧フェルベルク 381 m
ビューラー川
51.9 ズルツドルフ信号場 383 m
57.7 シュヴァービッシュ・ハル・ヘッセンタール 371 m
ムル谷線(ヴァイブリンゲン方面)
ヘッセンタールトンネル(143 m)
59.9 旧ミシェルバッハ(ビルツ) 351 m
タラウトンネル(129 m)
コッハー川
64.7 シュヴァービッシュ・ハル 306 m
ハルトンネル(72 m)
ゴットヴォルスハウストンネル(287 m)
ヴァッカースホーフェントンネル(78 m)
69.6 ヴァッカースホーフェン
71.2 旧ガイレンキルヒェン(ヴュルテンベルク) 355 m
75.7 旧クプファー 365 m
旧コッハー谷線 (~1995)
79.4 ヴァルデンブルク(ヴュルテンベルク) 351 m
85.0 ノイエンシュタイン 298 m
90.1 オェーリンゲン=カッペル (S4終着駅)
90.8 Öhringen Römerwall (Bft, ~2005)
91.9 オェーリンゲン中央駅 235 m
オールン川高架鉄道橋
93.3 オェーリンゲン西駅 240 m
96.0 ビツフェルト 233 m
97.9 ブレッツフェルト 225 m
99.2 シェパッハ 229 m
100.8 ヴィースレンドルフ 240 m
102.4 エシェナウ(ハイルブロン近郊) 234 m
104.3 アファルトラッハ 219 m
105.9 ヴィルスバッハ 206 m
106.5 ジュルツバッハ学院 203 m
107.4 ジュルツバッハ 196 m
ズルム川
109.2 エルホーフェン 189 m
110.0 エルホーフェン産業団地 193 m
111.4 ヴァインスベルク 193 m
112.5 ヴァインスベルク西駅 197 m
ヴァインスベルクトンネル(891 m)
114.4 ハイルブロン・トラッペン湖 2005~ 186 m
114.8 Heilbronn Pfühlpark (分岐点)
ハイルブロン市電線 S4
旧ボットヴァル谷線(マルマッハ方面, ~2000)
115.8 プフュール旧分岐点
116.1 旧ハイルブロン・カール門 (to 2003)
フランケン線(ヴュルツブルク方面)
ネッカー川
118.6 ハイルブロン 158 m
フランケン線(ビーティクハイム=ビシンゲン方面)
119.9 ボェキンゲン・ゾンネンブルネン
120.6 ボェキンゲン職業学校駅
121.8 ボェキンゲン西駅
124.4 ラインガルテン東駅
125.1 ラインガルテン 170 m
125.8 ラインガルテン中駅
126.2 ラインガルテン西駅 174 m
129.0 シュヴァイゲルン東駅 2002~
129.9 シュヴァイゲルン(ヴュルテンベルク) 186 m
131.0 シュヴァイゲルン西駅
133.2 シュテッテン(ホイヒェルベルク) 214 m
136.1 ゲミンゲン 220 m
136.8 ゲミンゲン西駅 (2000~)
140.008 ehemalige Eigentumsgrenze
シュタインスフルト - エッピンゲン線(S5)
141.5 シュテプバッハ分岐点
142.7 エッピンゲン S5終着駅 190 m
クライヒガウ線(カールスルーエ方面、S4)

  • kmはゴルツホェーフェ駅の基準である。
  • 出典: ドイツ鉄道地図[1]

ホーエンローエ線(ホーエンローエせん。ドイツ語: Hohenlohebahn)は、バーデン・ヴュルテンベルク州クライルスハイムエッピンゲン近郊のバーデンとヴュルテンベルク間の旧国境を結ぶ複線の幹線鉄道である。この路線はヴュルテンベルク王立鉄道の時代にはコッハー鉄道(Kocherbahn)と呼ばれた。

歴史

ヴィースレンスドルフ駅で停車する地域電車
エーリンゲン高架橋を通過する快速列車
電化以前のヴァインスベルクの踏切(2003年)

ヴュルテンベルク王立鉄道

1857年2月と3月に、クレイルスハイム、ハイルブロン、キュンツェルスアウヴァインスベルクの住民は国王とヴュルテンベルク国会に鉄道連結を請願した。同年4月ヴュルテンベルク下院(Württembergische Abgeordnetenkammer)はハイルブロン - クライルスハイム - ニュルンベルク区間の鉄道建設を推奨した。1858年5月国会はヴァインスベルク、オェーリンゲンを経由しクライルスハイムに至る路線案に賛成した。この方案はヴァインスベルク地方会議及びズルム川辺の人々により提案されたが、路線が三つの候補路線の中で最も長かった。また、ハイルブロン - ヴァインスベルク区間には長さ891 mのヴァインベルクトンネルの建設が必要であった。この路線案の関連費用がはるかに高いものの、ヴァインスベルクを含むズ全てのルム川辺の主要場所が互いに連結できる利点があった。

ハイルブロン - シュヴェービッシュ・ハル間は1862年8月4日に、シュヴェービッシュ・ハル - クライルスハイム間は1867年12月10日にそれぞれに開業された。1873年12月29日バーデンとヴュルテンベルクの間に条約が締結されて、ヴュルテンベルクがハイルブロン - エッピンゲン区間を建設するべしであった。その条約にはネッカー谷線とキンツィヒ谷線の連結も規定された。1878年10月10日にヴュルテンベルク王立鉄道はハイルブロン - シュヴァイゲルン区間を既に開通した。シュテッテン - エッピンゲン区間についてヴュルテンベルク政府はより短いシュテプバッハの経路を希望したが、バーデン政府はゲミンゲンの経路を強く要求した[2]。1880年8月7日にシュヴァイゲルン - エッピンゲン区間が開業された。この路線の企画及び建設について、ヴュルテンベルク側にカール・ユリウス・アーベル(Carl Julius Abel, 1818~1883)が、バーデン側にマクス・ベッカー(Max Becker, 1817~1884)が、監督職を務めた。

1879年、ムル谷線は、シュヴェービッシュホール駅ではなく、当時隣接していたヘッセンタールの町でコこの路線に接続された。シュトゥットガルトへの旅行の場合、ヘッセンタール経由が必要だったので、これはシュヴェービッシュ・ハル市にとって不利であった。ヘッセンタール駅は市内中心部から4 km離れているが、結果的にシュヴェービッシュホール駅よりも重要となった。

この路線は中部ドイツの軍事戦略鉄道の一部となって、1887年から1890年まで複線化工事がクライルスハイム - ハイルブロン区間で行われた。平時にはこの路線の重要度が相対的に低かったものの、1906年に効果列車であった「パリ=カールロヴィ・ヴァリ急行列車」がこの路線に導入された。しかしこの遠距離列車は第一次世界大戦の勃発で廃止された[3]

ドイツ連邦鉄道

1976年ドイツ連邦鉄道がシュタインスフルト - エッピンゲン線の廃止を計画した時に、エッピンゲン - ハイルブロン区間の相当な部分が単線となった。

1985年ドイツ連邦交通計画(Bundesverkehrswegeplan 1985)によりクライルスハイム - シュヴェービッシュ・ハル・ヘッセンタール区間はニュルンベルク - シュトゥットガルト間で改修区間の一部となった[4]。プロジェクトの一部として、走行速度を200 km/hに向上するために線形改善及び信号機改良が計画された[5]。1992年ドイツ連邦交通計画にはこの計画が継承されなかった。

ドイツ鉄道

1999年9月26日エッピンゲン - ハイルブロン区間にカールスルーエ地域電車(Karlsruhe Stadtbahn)のS4系統が導入された。2000年11月5日に二番目の線路がボェキンゲン職業学校 - ハイルブロン区間で設置された[6]。2005年12月以来、ハイルブロン地域電車(Heilbronn Stadtbahn)はカールスルーエ地域電車(Karlsruhe Stadtbahn)のS4系統としてこの路線を経由してオェーリンゲン・カッペル駅まで走行している。

エッピンゲン - オェーリンゲン・カッペル間には地域電車運行のために電力設備が備えられて、八つの駅が新設された。 ドイツ鉄道の資料によると、この作業をより低い費用で実施するために、エーリンゲンとハイルブロンの間の路線全体が2003年6月から2005年12月まで封鎖され、バスがその区間で代わりに運行された。その結果、400万ユーロの支出を回避することができたと言う[7]。しかしこの措置にもかかわらず、計画外の追加費用は発生して線路の再構築がたびたびに不可避であった。

2022年12月にS4系統の急行列車はDBレギオの快速列車に置き換えられ、新型電車はハイルブロン - エッピンゲン間に投入された[8]

運行形態

旅客運送

クライルスハイム - ヴァカースホーフェン間の運賃システムはシュヴァービッシュ・ハル郡内交通(Kreisverkehr Schwäbisch Hall)により管理されている[9]。ヴァルデンブルク - エッピンゲン間の運賃システムはハイルブロン運輸連合の適用区間である[10]

  • 快速列車(RE 45): ハイルブロン - シュヴァイゲルン - シュテッテン(ホイヒェルベルク) - ゲミンゲン - エッピンゲン - ブレッテン - カールスルーエ。60分間隔。使用車両はDB1440形電車[11]
  • 快速列車(RE 80): ハイルブロン - ヴァインスベルク - オェーリンゲン - ヴァルデンブルク - シュヴェービッシュ・ハル - シュヴェービッシュ・ハル・ヘッセンタール - クライルスハイム。120分間隔。使用車両はDB642形ディーゼル動車
  • 快速列車(RE 90): シュトゥットガルト - ヴァイブリンゲン - バックナング - シュヴェービッシュ・ハル・ヘッセンタール - クライルスハイム - アンスバッハ - ニュルンベルク。120分間隔。
  • 普通列車(RB 83): (ハイルブロン - ヴァインスベルク -)オェーリンゲン - ヴァルデンブルク - シュヴェービッシュ・ハル - シュヴェービッシュ・ハル・ヘッセンタール。120分間隔。使用車両はRE80と同じ。
  • 地域電車(S 4): カールスルーエ・アルプタール駅 - カールスルーエ中央駅広場 - グロェッツィンゲン - ブレッテン - エッピンゲン - ゲミンゲン - シュテッテン(ホイヒェルベルク) - シュヴァイゲルン - ラインガルテン - ハイルブロン・ヴィリー・ブラント広場 - ハイルブロン・ハーモニー - ハイルブロン・トラッペン湖 - ヴァインスベルク - エシェナウ - オェーリンゲン - オェーリンゲン・カッペル。15分/30分間隔。使用車両はGT8-100CおよびGT8-100D[11]

貨物運送

2005年12月から2012年までオェーリンゲンの金属包装製造者であるフーバーの工場とハイルブロン操車場間で貨物列車が毎日運行されていた[12]。さらに、ニュルンベルクとコルンヴェストハイム操車場を往復する貨物列車はクライルスハイム - ヘッセンタール区間で運行されている[13]

注釈・出典

  1. ^ Eisenbahnatlas Deutschland (German railway atlas). Schweers + Wall. (2009). pp. 94, 95, 160. ISBN 978-3-89494-139-0 
  2. ^ Königliches Staatsministerium, ed (1878-01-07) (ドイツ語). Entwurf eines Gesetzes, betreffend die weitere Ausdehnung des Eisenbahnnetzes und den Bau son Eisenbahnen in der Finanzperiode 1. April 1879/81. Verhendlung der Würrtembergischen Kammer der Abgeordneten von 1877 bis 1879. Erster Beilagen-Band. Zweite Abtheilung. Stuttgart: Hofbuchdruckerei zu Gutenberg. p. (3) 773. https://books.google.de/books?id=PN0tAAAAYAAJ&pg=PA773 
  3. ^ 100 Jahre Kraichgaubahn, 1979, pp. 82, 83.
  4. ^ Wilhelm Linkerhägner (1990). “Bundesverkehrswegeplanung '85” (ドイツ語). Die Bundesbahn Band 66 (Nr. 10): pp. 933–936. 
  5. ^ Industrie- und Handelskammern in Baden-Württemberg, ed (Dezember 1986). “Schienen der Zukunft in Baden-Württemberg” (ドイツ語). Denkschrift der Arbeitsgemeinschaft der Industrie- und Handelskammern in Baden-Württemberg Band 66: p. 56. 
  6. ^ Andreas Berg; Günter Koch, Dieter Ludwig. “Inbetriebnahme der Stadtbahn in der Heilbronner Innenstadt - Die Region Heilbronn realisiert ihre Visionen -” (ドイツ語). arcor.de. 2017年1月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年1月16日閲覧。
  7. ^ (ドイツ語)Der Schienenbus (5/2004): p. 89. 
  8. ^ Änderungen im Dezember 2022: Änderungen auf den AVG-Linie S4” (ドイツ語). Albtal-Verkehrs-Gesellschaft-mbH. 2023年9月1日閲覧。
  9. ^ Liniennetzpläne” (ドイツ語). KreisVerkehr Schwäbisch Hall GmbH. 2021年4月16日閲覧。バス、鉄道路線図はダウンロード可能。
  10. ^ Die Tarifzonen” (ドイツ語). Heilbronner Hohenloher Haller Nahverkehr GmbH. 2021年4月16日閲覧。運賃区域図表(Tarifzonenplan)はダウンロード可能。
  11. ^ a b Elektronisches Kursbuch: Streckennummer 710.4” (ドイツ語). Deutsche Bahn AG. 2023年8月31日閲覧。
  12. ^ (ドイツ語)Der Schienenbus (4/2006): 75. 
  13. ^ Güterzugfahrzeiten der KBS 784 (Nürnberg-) Ansbach – Crailsheim - Kornwestheim”. cargonautus.de. 2014年6月23日閲覧。

参考文献

  • Klaus Bindewald (2005) (ドイツ語). Die Stadtbahn Heilbronn: Schienenverkehr zwischen Eppingen und Öhringen. Ubstadt-Weiher: Verlag Regionalkultur. ISBN 3-89735-416-0 
  • Bundesbahndirektion Karlsruhe, ed (1979) (ドイツ語). 100 Jahre Kraichgaubahn 1879-1979. Heidelberg: 機関出版 
  • Christhard Schrenk (1987) (ドイツ語). Mit dem Dampfross vom Neckar zum Kocher: 125 Jahre Eisenbahnlinie Heilbronn-Schwäbisch Hall. Heilbronn: Stadtarchiv Heilbronn. ISBN 3-928990-31-4 

外部リンク

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