フェリシアン化ナトリウムとは? わかりやすく解説

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フェリシアン化ナトリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/10/07 21:03 UTC 版)

フェリシアン化ナトリウム(Sodium ferricyanide)とは、ヘキサシアノ鉄(III)酸ナトリウムのこと、すなわち、ナトリウムのヘキサシアノ鉄(III)酸塩である。組成式は、(Na3[Fe(CN)6])。なお、赤血ソーダ(Red prussiate of soda)と呼ばれることもある。

合成

ヘキサシアノ鉄(III)酸ナトリウムは、ヘキサシアノ鉄(II)酸ナトリウム(フェロシアン化ナトリウム)を、ハロゲン(塩素など)や過酸化水素などを用いて酸化することによって得られる。なお、ヘキサシアノ鉄(III)酸ナトリウムはNa3[Fe(CN)6]で表されるわけだが、しばしば1つの水和水を持ち、Na3[Fe(CN)6]・H2Oとして存在する。なお、Na3[Fe(CN)6]・H2Oは、赤色柱状晶で、に容易に溶解する[1]。また、ヘキサシアノ鉄(III)酸ナトリウムは、ヘキサシアノ鉄(II)酸ナトリウムよりも不安定であり、ヘキサシアノ鉄(III)酸ナトリウムよりも容易にCN-シアン化物イオン)を遊離させ得る。

その他

既述の通り、ヘキサシアノ鉄(III)酸ナトリウムは1水和物、つまり、Na3[Fe(CN)6]・H2Oの形を取りやすい。これに対して、例えばヘキサシアノ鉄(III)酸リチウムは4水和物、つまり、Li3[Fe(CN)6]・4H2Oの形を取りやすいなど、アルカリ金属とヘキサシアノ鉄(III)酸との塩であっても、取りやすい水和水の数が異なっていることが知られている[2]

出典

  1. ^ 化学大辞典編集委員会 編集 『化学大辞典 (縮刷版) 8』 p.256 (左下) 共立出版 1964年2月15日発行 ISBN 4-320-04022-8
  2. ^ 大木 道則、大沢 利昭、田中 元治、千原 秀昭 編集 『化学辞典』 p.1294 (右中央部) 東京化学同人 1994年10月1日発行 ISBN 4-8079-0411-6

主な参考文献

  • 志田 正二 編集代表 『化学辞典』 森北出版 1981年3月9日発行 ISBN 4-627-24010-4
  • 大木 道則、大沢 利昭、田中 元治、千原 秀昭 編集 『化学辞典』 東京化学同人 1994年10月1日発行 ISBN 4-8079-0411-6



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