ハメット賞

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ハメット賞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2022/07/19 23:38 UTC 版)

ハメット賞（ハメットしょう、Hammett Prize）は、国際推理作家協会北米支部が、アメリカ合衆国及びカナダの優れた推理小説やノンフィクション作品に授与するミステリの文学賞。賞の名は作家ダシール・ハメットに由来する。受賞者には彫刻家のピーター・ボイジャー (Peter Boiger) がデザインした、ハメットの著作にちなむ"Thin Man" （影なき男）の像が贈られる。

ノミネート資格

アメリカまたはカナダの市民・永住者が執筆した、犯罪、サスペンス、スリラー、ミステリ、またはスパイものを扱った、大人向けのフィクションまたはナラティブ・ノンフィクション。単独の著者による短編集も対象となる。

受賞・ノミネート作品

出典：

1990年代

年	受賞作品	ノミネート作品
1991年	エルモア・レナード "Maximum Bob"	ジェローム・チャーリン "Elsinore" ロバートソン・デイヴィーズ "Murther & Walking Spirits" ノーマン・メイラー 『ハロッツ・ゴースト』 ポール・ウェスト "The Women of Whitechapel & Jack the Ripper"
1992年	アリス・ホフマン 『タートル・ムーン』 〈特記〉 ダニエル・ウッドレル "The Ones You Do"	ジェーン・S・ヒッチコック 『目は嘘をつく』 ウォルター・モズリイ 『ホワイト・バタフライ』 ドナルド・E・ウェストレイク "Humans"
1993年	ジェイムズ・クラムリー 『友よ、戦いの果てに』	マイクル・コナリー 『ブラック・アイス』 サンドラ・ウェスト・プロウェル "By Evil Means" スティーヴン・セイラー "Catilina's Riddle" ランダル・シルヴィス "An Occasional Hell"
1994年	ジェイムズ・リー・バーク 『ディキシー・シティ・ジャム』	ピンクニー・ベネディクト "Dogs of God" マイケル・ギルモア 『心臓を貫かれて』 スティーヴ・ロペス "Third and Indiana" ローラ・ジョー・ロウランド "Shinju"
1995年	メアリー・W・ウォーカー 『神の名のもとに』	スーザン・T・シェハック(Susan Taylor Chehak) "Smithereens" マイクル・コナリー 『ラスト・コヨーテ』 トマス・H・クック 『夏草の記憶』 アンドリュー・クラヴァン 『真夜中の死線』
1996年	マーティン・クルーズ・スミス 『ローズ』	マイクル・コナリー 『ザ・ポエット』 ジェイムズ・W・ホール 『豪華客船のテロリスト』 ピーター・ロビンスン 『誰もが戻れない』 スティーヴン・ソロミタ(Stephen Solomita) "Damaged Goods"
1997年	ウィリアム・デヴェレル "Trial of Passion"	ジェイムズ・リー・バーク 『シマロン・ローズ』 マイクル・コナリー 『トランク・ミュージック』 ビル・プロンジーニ 『よそ者たちの荒野』 L・R・ライト "Acts of Murder"
1998年	ウィリアム・ホフマン "Tidewater Blood"	ケヴィン・マッコリー "Praying to a Laughing God" ロバート・ノア "The Man Who Stole the Mona Lisa" ドメニック・スタンズベリー 『青い影の女』 ダニエル・ウッドレル "Tomato Red"
1999年	マーティン・クルーズ・スミス 『ハバナ・ベイ』	ジェイムズ・リー・バーク 『ハートウッド』 ロバート・クレイス "L.A. Requiem" ピーター・ロビンスン 『渇いた季節』 スコット・トゥロー 『囮弁護士』

2000年代

年	受賞作品	ノミネート作品
2000年	マーガレット・アトウッド 『昏き目の暗殺者』	スティーヴン・ハンター 『悪徳の都』 ジョー・R・ランズデール 『ボトムズ』 スコット・フィリップス "The Ice Harvest" ブラッド・スミス "One-Eyed Jacks"
2001年	アラン・ファースト 『影の王国』	デニス・ルヘイン 『ミスティック・リバー』 T・ジェファーソン・パーカー 『サイレント・ジョー』 ジョージ・P・ペレケーノス 『曇りなき正義』 ロブ・ルーランド 『哀しみの街の検事補』
2002年	オーウェン・ペリー "Honor's Kingdom"	ジェイムズ・リー・バーク "Jolie Blon's Bounce" ジョン・ケース "The Eighth Day" J・ロバート・ジェーンズ "Flykiller" ウォルター・モズリイ "Bad Boy Brawly Brown"
2003年	キャロル・グッドマン "The Seduction of Water"	ジャイルズ・ブラント "The Delicate Storm" マイケル・グルーバー 『夜の回帰線』 デニス・ルヘイン 『シャッター・アイランド』 ローラ・リップマン 『あの日、少女たちは赤ん坊を殺した』
2004年	チャック・ホーガン 『強盗こそ、われらが宿命』	コリン・ハリスン "The Havana Room" ジョン・カッツェンバック "The Madman's Tale" T・ジェファーソン・パーカー 『カリフォルニア・ガール』 ピーター・ロビンスン "Playing with Fire"
2005年	ジョゼフ・キャノン "Alibi"	ジョン・ブラディ "Islandbridge" マーティン・リモン "The Door to Bitterness" コーマック・マッカーシー 『血と暴力の国』 ドン・ウィンズロウ 『犬の力』
2006年	ダン・フェスパーマン "The Prisoner of Guantánamo"	ジョン・ケース 『ゴーストダンサー』 ジム・ニズビット "Dark Companion" ビル・プロンジーニ "The Crimes of Jordan Wise" ロバート・ウォード 『四つの雨』
2007年	ジル・アダムスン "The Outlander"	マイケル・シェイボン 『ユダヤ警官同盟』 マイケル・ディブディン "End Games" ケイティ・エスティリ "Dahlia's Gone" マーティン・クルーズ・スミス "Stalin's Ghost"
2008年	ジョージ・P・ペレケーノス "The Turnaround"	ヘイウッド・グールド "Leading Lady" コリン・ハリスン "The Finder" デヴィッド・レヴィーン "City of the Sun" エイブラハム・ロドリゲス "South by South Bronx"
2009年	ジェデダイア・ベリー 『探偵術マニュアル』	ミーガン・アボット "Bury Me Deep" エース・アトキンス "Devil's Garden" ウォルター・モズリイ "The Long Fall" ジョージ・P・ペレケーノス "The Way Home"

2010年代

年	受賞作品	ノミネート作品
2010年	オレン・スタインハウアー 『ツーリストの帰還』	ジョナサン・イーグ "Get Capone" トム・フランクリン 『ねじれた文字、ねじれた路』 T・ジェファーソン・パーカー "Iron River"
2011年	ジェイムズ・サリス "The Killer is Dying"	ジェイムズ・リー・バーク "Feast Day of Fools" サラ・グラン 『探偵は壊れた街で』 マイケル・オンダーチェ 『名もなき人たちのテーブル』 トマス・ペリー "The Informant"
2012年	ハワード・オーウェン "Oregon Hill"	ウィリアム・ランデイ 『ジェイコブを守るため』 ジム・リンチ "Truth Like the Sun" カート・パルカ "Patient Number 7" G・ウィロウ・ウィルソン "Alif the Unseen"
2013年	リチャード・レンジ "Angel Baby"	クレイグ・デヴィッドソン "Cataract City" ヘイウッド・グールド "Green Light for Murder" リサ・ムーア "Caught" ジョージ・P・ペレケーノス "The Double"
2014年	スティーヴン・キング 『ミスター・メルセデス』	ジェイムズ・リー・バーク "Wayfaring Stranger" クリスタ・フォス "Smoke River" トッド・ゴールドバーグ "Gangsterland" ペイトン・マーシャル "Goodhouse"
2015年	リサ・サンドリン "The Do-Right"	ハーラン・コーベン "The Stranger" マイケル・J・マッキャン "Sorrow Lake" ハリー・ブラント "The Whites" ステュー・ストラムウェイザー "The Organ Broker"

外部リンク

• 国際推理作家協会北米支部（英語）
• ハメット賞ガイドライン（英語）