ツァスタバ_M70_(拳銃)とは? わかりやすく解説

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ツァスタバ M70 (拳銃)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/30 01:49 UTC 版)

ツァスタバ M70
1975年にスウェーデン陸軍参謀長へ贈呈された装飾モデル
概要
種類 自動式拳銃
製造国 ユーゴスラビア社会主義連邦共和国[1]
設計・製造 ツァスタバ・ナメンスキー・プロイザボト(現:ツァスタバ・アームズ[1]
性能
口径 7.65mm[1]
銃身長 94mm[1]
ライフリング 6条右回り[1]
使用弾薬 .32ACP弾[1]
装弾数 8+1発[2]
作動方式 シングルアクション、シンプルブローバック[1][3]
全長 165mm[1]
重量 700g[1]
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ツァスタバ M70(英語:Zastava M70、セルビア語:Застава М70)は、旧ユーゴスラビア(現セルビア)のツァスタバ・ナメンスキー・プロイザボト(現:ツァスタバ・アームズ)で開発された、軍将校向けの自動式拳銃である[1]

概要

全体的な設計は、トカレフTT-33の小改良版であるツァスタバ M57自動式拳銃を小口径・小型化したものとなっている[1][3]

フレームとスライドはスチール合金、グリップパネルはポリマーまたはウォールナットで出来ている[2]。作動方式にはシンプルブローバック方式を採用しており、撃発機構はハンマー露出型のシングルアクション方式である[1][3]

ツァスタバ M57にはなかったマニュアルセフティが、フレーム左側面のグリップパネル上部に装備されており、安全状態では撃発機構とスライドの両方を固定する[3][4]。また、マガジンセフティを備えており、マガジンを外した状態では射撃できない[4]

基本モデルでは、フロントサイトとリアサイトは調整不能な固定式である[3]

口径とサイズの割にやや重量があるが、その分射撃時の反動が軽く、銃自体の耐久性も高い[3]。分解が容易であり、ハンマーユニットは一体として取り外しが可能である[3]

旧ユーゴスラビアの軍や警察が使用したほか、輸出も行われた[1]。2024年時点でも、ツァスタバ・アームズ社の製品一覧には護身用拳銃として本銃が掲載されている[2]

その他

ツァスタバ M57の使用弾薬を9x19mm弾に変更した、全く同名のツァスタバ M70という拳銃が存在する[4]。原型や名称は同じだが、こちらはフルサイズで作動方式も原型と同じショートリコイル方式である[4]

派生型

M70(k)
.380ACP弾モデル[4]。2024年時点では、ツァスタバ・アームズ社の製品一覧からは削除されている[2]
M70AN
マニュアルセフティをスライド側面に搭載し、サイトを調整可能な可動式に変更したモデル[5]

運用国

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m 床井 雅美『現代軍用ピストル図鑑』徳間書店、2002年2月15日、315頁。ISBN 4-19-891660-8 
  2. ^ a b c d Pistol M70”. ツァスタバ・アームズ. 2024年10月25日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g Maxim Popenker. “M70”. Modern Firearms. 2024年10月25日閲覧。
  4. ^ a b c d e Richard D. Jones,Leland S. Ness (2011-01-27) (英語). Jane's Infantry Weapons 2011-2012. Janes Information Group. p. 60. ISBN 978-071062947-0 
  5. ^ 床井 雅美『最新ピストル図鑑 Vol.2』徳間書店、1996年4月15日、207頁。 
  6. ^ a b Richard D. Jones,Leland S. Ness (2011-01-27) (英語). Jane's Infantry Weapons 2011-2012. Janes Information Group. pp. 697-712. ISBN 978-071062947-0 

関連項目




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