セロン (化合物)とは? わかりやすく解説

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セロン (化合物)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/13 14:37 UTC 版)

セロンの一般的な構造

セロン(Selone)またはセレノケトン(Selenoketone)は、ケトンの構造アナログで、酸素セレンに置き換わったものである。セレン77は、セレンの同位体の1つで天然同位体であるので、セロンを含む化合物は、核磁気共鳴分光法で分析できる。セロンは、77Se-NMRで、キラル誘導体化試薬として用いられる[1]キラルなオキサゾリジンセロンは、2-オキサゾリドンのアナログとして、アルドール反応立体選択性制御に用いられ、77Se-NMRでのアルドール生成物の鏡像体過剰率測定を可能とする[2]

セレノベンゾフェノンは、可逆的に二量体化する。ディールス・アルダー反応に類似した機構で1,3-ジエンと環化付加反応することが知られている[3]

関連項目

関連文献

出典

  1. ^ J. Peng; J. D. Odom; R. B. Dunlap & L. A. Silks III (1994). “Use of a selone chiral derivatizing agent for the absolute configurational assignment of stereogenic center”. Tetrahedron: Asymmetry 5 (9): 1627–1630. doi:10.1016/0957-4166(94)80066-9. https://zenodo.org/record/1258653. 
  2. ^ L. Silks (2009). “Chiral N-Acetyl Selone-Promoted Aldol Reactions”. Synthetic Communications 39 (4): 641–653. doi:10.1080/00397910802419706. https://zenodo.org/record/1234399. 
  3. ^ Erker, G.; Hock, R.; Krüger, C.; Werner, S.; Klärner, F. G.; Artschwager-Perl, U. (1990). “Synthesis and Cycloadditions of Monomeric Selenobenzophenone”. Angewandte Chemie International Edition in English 29 (9): 1067. doi:10.1002/anie.199010671. 



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