シロッコ_(鳥)とは? わかりやすく解説

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シロッコ (鳥)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/14 15:35 UTC 版)

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シロッコ(Sirocco)
2010年撮影
生物 フクロウオウム(カカポ)
性別 オス
孵化 (1997-03-23) 1997年3月23日(23歳)
ニュージーランドコッドフィッシュ島英語版
国籍 ニュージーランド
著名な要素 テレビ番組の収録に来た人間をメスと間違えて交尾しようとした
母:ゼファー(Zephyr)
父:フェリックス(Felix)
公式サイト biography on DoC website

シロッコSirocco、1997年3月23日生まれ)は、フクロウオウム(カカポ)のオスの個体である。 彼は、BBCの番組 Last Chance to Seeの収録に来たスタッフをメスと勘違いして交尾しようとしたことで有名になり、後に彼をモチーフとしたインターネットミーム・パーティーパロットが誕生している[1]

2010年、国際生物多様性年に展開する自然保護キャンペーンの一環として、当時の首相であるジョン・キーは1月、シロッコを環境保護大使に任命した[2][3]

経歴

2008年撮影

シロッコは、1997年3月23日に南島の南、スチュアート島の近くのコッドフィッシュ島英語版で誕生した。生後三週間目に呼吸器疾患にかかったため、母親のゼファー(Zephyr)から引き離され、人間の手による人工飼育がおこなわれた[4]

このため、彼は人間を仲間として刷り込まれており、他のカカポとの交流は持たず、時には人間に対しても交尾をしようとする。

その後、彼は2006年にウルバ島英語版を訪れた[5] ほか、オークランド動物園英語版(2009年)[6]ジーランディア自然保護区英語版(2011年)、サンクチュアリ・マウンガタウタリ山英語版(2012年)といった様々な場所を訪れている。

20歳の誕生日を迎えた2017年3月23日、定期健診に訪れた科学者はシロッコを発見できなかった[7]が、2018年2月8日に発見され、再度発信器を取り付けられた[8]

Last Chance to Seeでの出来事

映像外部リンク
Shagged by a rare parrot – Last Chance To See – BBC Two - シロッコが人間の頭に交尾しようとした時の様子

2009年、動物学者のマーク・カーワディン英語版とテレビ司会者のスティーヴン・フライはBBCの自然番組Last Chance to Seeの収録のため、コッドフィッシュ島を訪れた[9]。シロッコを撮影していたところ、シロッコがカーワディンに興味を持ち、彼の頭に飛び乗って交尾をしようとした[10]

この時の動画はYoutubeに投稿され[11]、1週間の間に再生回数は700,000回を超え、1年後には200万回を超え、2012年には400万回を突破している[12]

その後、シロッコのFacebookとTwitterのアカウントが開設され、多数のフォロワーが登録された[13]

関連作品

  • Sirocco – How a Dud Became a Stud - Ashwika Kapurによるドキュメンタリー映画[14]

脚注

  1. ^ 樽井秀人 (2020年5月12日). “七色に変化するゴキゲンなオウムたちがタスクトレイで荒ぶる! “Party Parrot”のCPUメーターが登場”. 窓の杜. インプレス. 2020年6月20日閲覧。
  2. ^ Sirocco the kākāpō named a conservation ambassador”. Department of Conservation (2010年1月29日). 2020年6月21日閲覧。
  3. ^ “絶滅危惧のオウムを環境保護大使に ニュージーランド政府”. 朝日新聞夕刊: p. 11. (2010年2月18日) 
  4. ^ Sirocco the kākāpō conservation superstar”. Kakaporecovery.org.nz. 2020年6月20日閲覧。
  5. ^ Kākāpō Recovery -Kākāpō Recovery”. Kakaporecovery.org.nz. 2016年8月12日閲覧。
  6. ^ Gibson, Eloise (2009年9月12日). “Comical kakapo has guest spot at Auckland zoo”. The New Zealand Herald. http://www.nzherald.co.nz/nz/news/article.cfm?c_id=1&objectid=10596705 2011年11月12日閲覧。 
  7. ^ “Search for a star: where is Sirocco, rare parrot and comedy genius?” (英語). The Guardian. (2017年3月23日). ISSN 0261-3077. https://www.theguardian.com/commentisfree/2017/mar/23/search-star-sirocco-kakapo-parrot-missing-birthday 2017年3月29日閲覧。 
  8. ^ Sirocco found”. doc.govt.nz (2018年2月8日). 2019年2月6日閲覧。
  9. ^ [1]
  10. ^ Williams, David (2009年10月9日). “Frisky kakapo romps to fame”. Stuff.co.nz. http://www.stuff.co.nz/technology/2946551/Frisky-kakapo-romps-to-fame 2011年11月12日閲覧。 
  11. ^ Shagged by a rare parrot – Last Chance To See – BBC Two”. YouTube. BBC (2012年9月26日). 2016年8月12日閲覧。
  12. ^ 絶滅の危機にひんする「夜のオウム」カカポ、保護の取り組み”. AFPBB (2012年7月2日). 2020年6月20日閲覧。
  13. ^ “Sirocco the kakapo shoots to fame”. Television New Zealand. (2009年10月20日). オリジナルの2011年6月14日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110614020348/http://tvnz.co.nz/national-news/sirocco-kakapo-shoots-fame-3083467 2011年11月12日閲覧。 
  14. ^ October 25, IANS. “India gets her youngest Green Oscar winner” (英語). India Today. 2019年9月8日閲覧。

外部リンク


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