シリア・アラブ共和国憲法宣言
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/26 03:26 UTC 版)
シリア・アラブ共和国憲法宣言 | |
---|---|
![]() | |
施行区域 |
![]() |
効力 | 現行法 |
施行 | 2025年3月13日 |
署名 | アフマド・シャラア |
シリア・アラブ共和国憲法宣言(シリア・アラブきょうわこくけんぽうせんげん)は、2025年3月13日に制定された暫定的性格を有するシリア暫定政府の憲法。
概要
シリアのアサド政権は2024年に崩壊し、シリア暫定政府が樹立された。シリア・アラブ共和国憲法宣言は、シリアが正式な政府へ移行するために暫定的に制定された憲法である[1][2]。2025年3月13日に、アフマド・シャラア暫定大統領によって署名・承認され、政府の移行期間は5年とする[3][4]。イスラム法を立法の基礎としつつ、政治参加の権利や、財産権、女性の尊厳、表現の自由を保障することを明記した。権力分立も規定しており、立法権は人民議会が、行政権は大統領及び閣僚がそれぞれ行使すると規定し、裁判権は独立しているとする。ただし、大統領はイスラム教徒でなければならないとする条件があるほか、非常事態宣言を出す権限や、憲法裁判所の判事を任命する権限など、強大な権力を有するとの批判もある[5]。
沿革
- 2025年2月25日 - 国民対話会議が新憲法の起草に向けた委員会の設立を提言[6]。
- 2025年3月2日 - 暫定憲法の起草委員会を設置[7]。
- 2025年3月13日 - 起草委員会が暫定憲法草案を提出、暫定大統領により署名・承認。
脚注
- ^ “シリア暫定政権が暫定憲法制定、経済復興には遠い道のり(シリア、中東) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース”. ジェトロ. 2025年4月25日閲覧。
- ^ 日本放送協会 (2025年3月14日). “シリア 暫定憲法の草案 イスラム法が立法の根拠と明記 | NHK”. NHKニュース. 2025年4月25日閲覧。
- ^ 外信部, 時事通信 (2025年3月14日). “シリア、暫定憲法を承認 移行期間5年、自由を保障:時事ドットコム”. 時事ドットコム. 2025年4月25日閲覧。
- ^ “シリア暫定憲法を承認 正式な政権移行に5年 表現の自由や女性の権利も盛り込まれる | TBS NEWS DIG (1ページ)”. TBS NEWS DIG (2025年3月14日). 2025年4月25日閲覧。
- ^ “「シリア:アラウィー派の大量殺人と大統領による憲法宣言への署名」 中東フラッシュレポート(2025年3月前半号)”. 住友商事グローバルリサーチ(SCGR). 2025年4月25日閲覧。
- ^ “シリア国民会議、憲法起草へ提言 制裁解除やイスラエル軍撤退要求”. 日本経済新聞 (2025年2月26日). 2025年4月26日閲覧。
- ^ “シリアで暫定憲法制定 政権移行に5年、イスラム法明記”. 日本経済新聞 (2025年3月14日). 2025年4月26日閲覧。
関連項目
- シリア・アラブ共和国憲法宣言のページへのリンク