グロスター伯爵とは? わかりやすく解説

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グロスター伯爵

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/31 12:55 UTC 版)

グロスター伯爵(グロスターはくしゃく、: Earl of Gloucester)は、イングランド貴族の爵位。

歴史

イングランド王ヘンリー1世の庶子ロバート(c.1090–1147)は1122年6月と9月の間にイングランド貴族であるグロスター伯爵に叙された[1]。彼は1137年に国王スティーブンと争い、1138年に領地を剥奪されたが[2]、1139年に父の妻マティルダとともにイングランドに上陸して、マティルダの軍勢の指揮官を務めた[3]

2代伯ウィリアム・フィッツロバート英語版(1116–1183)は息子に先立たれ、娘を3人残したが、そのうち3女イザベル(c.1160/1166–1217)がグロスター伯爵位を継承し、国王ジョンと結婚した[4]。彼女はジョンの死後に2度再婚したが、子女をもうけず[5]、その死後は姉の息子ギルバート・ド・クレア英語版(1180–1230)がグロスター伯となった[6]。以降父から息子への継承が続いたが、息子の夭折した8代伯ギルバート・ド・クレア英語版(1291–1314)が死去すると、爵位は王領に吸収された[7]

第1期グロスター伯爵がまだ存続していた1297年、7代伯の娘ジョーン・オブ・アッカ英語版(1272–1307)と結婚したラルフ・ド・モンザーマー英語版(1270–1325)はこの結婚に基づきグロスター伯爵を名乗り、1307年の妻の死とともにグロスター伯爵を名乗る権利を失った[8]。ラルフは1306年にアソル伯爵英語版に叙されたが2か月後に返上、1309年にモンザーマー男爵英語版として議会に招集された[9]

ヒュー・ド・オードリー英語版(c.1291–1347)は1317年に裕福な相続人マーガレット・ド・クレア英語版(1293–1342)と結婚した後[10]、1320年代にル・ディスペンサー家英語版と争い[11]、1337年3月16日にグロスター伯爵に叙された[12]。しかし妻との間で息子をもうけず、爵位は1代で廃絶した[13]

第2代ル・ディスペンサー男爵トマス・ル・ディスペンサー(1373–1400)は1397年9月29日にグロスター伯爵に叙されたが、1399年11月3日に剥奪され、1400年1月13日に処刑された[14]

グロスター伯爵(1121年)

  • 初代グロスター伯爵ロバート(1090年ごろ – 1147年)
  • 第2代グロスター伯爵ウィリアム・フィッツロバート英語版(1116年 – 1183年)
  • 第3代グロスター伯爵イザベル(1160年代 – 1217年)
  • 第4代グロスター伯爵アモーリー4世・ド・エヴァルー英語版(1213年ごろ没)
  • 第5代グロスター伯爵および第4代ハートフォード伯爵ギルバート・ド・クレア英語版(1180年 – 1230年)
  • 第6代グロスター伯爵および第5代ハートフォード伯爵リチャード・ド・クレア英語版(1222年 – 1262年)
  • 第7代グロスター伯爵および第6代ハートフォード伯爵ギルバート・ド・クレア英語版(1243年 – 1295年)
  • 第8代グロスター伯爵および第7代ハートフォード伯爵ギルバート・ド・クレア英語版(1291年 – 1314年)

グロスター伯爵(1297年)

  • 初代グロスター伯爵ラルフ・ド・モンザーマー英語版(1270年 – 1325年)
    • 1307年、妻の死によりグロスター伯爵を名乗る権利を失う

グロスター伯爵(1337年)

  • 初代グロスター伯爵ヒュー・ド・オードリー英語版(1291年ごろ – 1347年)

グロスター伯爵(1397年)

出典

参考文献

関連項目




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