キルウォーデン子爵とは？わかりやすく解説

夫妻(初代子爵アーサーと初代女男爵アン)を描いた絵画。(トマス・ヒッキー（英語版）作)

キルウォーデン子爵（英: Viscount Kilwarden）は、かつて存在したイギリスの子爵位。法曹家アーサー・ウルフ（英語版）が1800年に叙されたが、1830年に廃絶した。本項においては、アーサーの妻アンに与えられたキルウォーデン女男爵についても触れる。

歴史

アーサー・ウルフ（英語版）(1739-1803)は、アイルランド庶民院議員やアイルランド法務長官（英語版）を務めた法曹家で、その妻アン・ウルフ(?-1804)は1795年に夫の功績からアイルランド貴族爵位の「キルデア県キルティールのキルウォーデン女男爵(Baroness Kilwarden, of Kilteel in the County of Kildare)」に叙された^[1]^[2]^[3]。

アーサー自身も1798年のアイルランド主席判事（英語版）就任とともに、「ダブリン県ニューランズのキルウォーデン男爵(Baron Kilwarden, of Newlands in the County of Dublin)を授けられて、夫妻ともに各々の権利として爵位を帯びることとなった^[1]^[3]^[4]。彼は続くアイルランド合同時の1800年に「キルデア県キルウォーデンのキルウォーデン子爵(Viscount Kilwarden, of Kilwarden in the County of Kildare)」に昇叙したが^[1]^[3]^[5]^[6]、アイルランド暴動（英語版）に巻き込まれて殺害されたために息子ジョンが爵位を継承した^{[註釈 1]}^[1]^[3]。

2代子爵ジョン(1769-1830)は、襲爵翌年の1804年に母アンからキルウォーデン男爵位を併せて相続した。しかし彼には子供がなかったため、3つのアイルランド貴族爵位はすべて廃絶した^[6]。

一覧

キルウォーデン子爵（1800年）

初代キルウォーデン子爵アーサー・ウルフ（英語版） (1739–1803)
第2代キルウォーデン子爵ジョン・ウルフ (1769–1830) (1830年に子爵位廃絶)

キルウォーデン男爵（1795年）

初代キルウォーデン女男爵アン・ウルフ (?-1804)
第2代キルウォーデン男爵・（第2代キルウォーデン子爵）ジョン・ウルフ (1769–1830) (1830年に男爵位廃絶)

脚注

註釈

[脚注の使い方]

^ 初代子爵はアイルランド暴動時の1803年、家族とともに自邸からダブリン城に向かう途上で暴動に遭遇し、馬車から引きずり出されて甥とともに虐殺された。

出典

^ ^a ^b ^c ^d Webb, Alfred [in 英語] (1878). "Wolfe, Arthur, Viscount Kilwarden" . A Compendium of Irish Biography. Dublin: M. H. Gill & son. ウィキソースより。
^ “No.13821”. The Gazette 10 October 1795. 2020年4月1日閲覧。
^ ^a ^b ^c ^d Falkiner, Cæsar (1900). "Wolfe, Arthur" . In Lee, Sidney (ed.). Dictionary of National Biography (英語). Vol. 62. London: Smith, Elder & Co. p. 294-295.
^ “No.15039”. The Gazette 7 July 1798. 2020年4月1日閲覧。
^ “No.15326”. The Gazette 6 January 1801. 2020年4月1日閲覧。
^ ^a ^b Longmate, Barak (1810) (英語). Stockdale's Peerage of England, Scotland and Ireland: Containing an Account of All the Peers of the United Kingdom. J. Stockdale

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