オンシジウム・オルニソリンクム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/27 23:47 UTC 版)
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オンシジウム・オルニソリンクム
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分類(APG III) | ||||||||||||||||||||||||||||||
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オンシジウム・オルニソリンクム Oncidium ornithorhynchum は、オンシジウム属のランの一つ。この類では小型で、紫系の花色とよい香りをもつ。
特徴
常緑性の多年草で着生植物[1]。この属では比較的小型種。偽鱗茎は卵形でやや扁平、長さ約5cm、先端には2枚の葉が着き、基部の苞にも葉状部がある。葉は長さ20-25cm、狭披針形でやや草質。
花期は秋から冬。花茎は基部の苞の内側から伸び、長さ30cmほどになり、円錐花序に多数花をつける[2]。花茎をバルブの両側から出すことが多い[3]。花は径2,5cmほど、萼片と側花弁はほぼ同型同大で同色。唇弁は大きく3裂し、側裂片は三角形、中裂片は倒心形、ないし腎臓型、つまり横長で先端がややくぼむ。唇弁中央基部にあるカルスは5列のとさか状の襞形で、その上に小突起がある。蕊柱の翼片は斧形から三角形。
花色には変異が多く、紫色から淡桃色まで、斑紋にも変異がある。唇弁のカルスは黄色。また、花には香りがある[4]。
分布
メキシコからコスタリカまで、分布域は広い。
利用
洋ランとして栽培される。小型なのでミニオンシといわれるものの一つ。また、栽培も容易[5]。また、甘い香りがあるのも魅力となっている[6]。その香りはバニラに近く、甘い香りのランの代表的なものの一つとされる[7]。
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シデナム・エドワーズ『ボタニカル・レジスター』の図版
出典
- ^ 以下、主として唐沢監修(1996)p.419
- ^ 土橋(1993)p.249
- ^ ガーデンライフ編(1969)p.213
- ^ 土橋(1993)p.249
- ^ 岡田(2010)p.122
- ^ ガーデンライフ編(1969)p.213
- ^ 河村(2012)p.44
参考文献
- 唐澤耕司監修、『蘭 山渓カラー図鑑』(1996)、山と渓谷社
- 土橋豊、『洋ラン図鑑』、(1993)、光村推古書院
- 『綜合種苗ガイド⑤ 洋ラン編 ガーデンライフ別冊』、(1969)、誠文堂新光社
- 河村賢治、「香りのランを集めよう!」、『JOGAレビュー』、(2012)、No.20.
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