アントミルとは? わかりやすく解説

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アントミル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/11 06:37 UTC 版)

An ant mill

アントミル(Ant mill)は、採餌部隊から離れたグンタイアリの群れがフェロモンの跡を失い、お互いの跡を追い始めて、連続して回転する円を作る現象である。中のアリは最終的に疲労で死んでしまうため、この円は「デススパイラル(死の渦巻)」として知られる。研究室内やアリの巣のシミュレーションでも再現されている[1]

この現象は、アリの巣の自己組織化の副作用である。各々のアリは目の前のアリを追い、通常は環境的な引き金によりわずかな偏りが表れ始め、アントミルが形成される[2]。アントミルは、1921年にウィリアム・ビービによって初めて記載された。彼は、アリ1匹が1周するのに2時間半かかる[3]円周370mのアントミルを観察した[3]。同様の現象は、ギョウレツシャチホコ亜科や魚でも記載されている[4]

関連項目

出典

  1. ^ “Army Ants Trapped by Their Evolutionary History”. PLOS Biology 1 (2): e37. (2003). doi:10.1371/journal.pbio.0000037. PMC 261877. PMID 14624241. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC261877/. 
  2. ^ Couzin ID & NR Franks (2003). “Self-organized lane formation and optimized traffic flow in army ants”. Proceedings of the Royal Society B 270 (1511): 139–146. doi:10.1098/rspb.2002.2210. PMC 1691225. PMID 12590751. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1691225/. 
  3. ^ a b Beebe, William (1921). Edge of the Jungle. New York: Henry Holt and Co.. pp. 291–294. https://books.google.com/books?id=ArMZAAAAYAAJ&pg=PA291 
  4. ^ “A unique case of circular milling in ants, considered in relation to trail following and the general problem of orientation”. American Museum Novitates (1253): 1–26. (1944). hdl:2246/3733. 

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