アルピンボランとは? わかりやすく解説

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アルピンボラン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/25 14:40 UTC 版)

アルピンボラン[1]
識別情報
3D model (JSmol)
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.157.575
PubChem CID
CompTox Dashboard (EPA)
特性
化学式 C18H31B
モル質量 258.25 g mol−1
外観 無色の液体
密度 0.947 g/mL
沸点

55 °C, 328 K, 131 °F

危険性
GHSピクトグラム
GHSシグナルワード 危険(DANGER)
Hフレーズ H250
Pフレーズ P210, P222, P280, P302+334, P370+378, P422
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

アルピンボラン (Alpine-Borane) とは、有機合成で用いられる有機ホウ素化合物のひとつ。9-BBN を α-ピネンに付加させて得る。高い立体障害と、ピナニル基に由来するキラリティが特長である。"Alpine-Borane" はシグマアルドリッチ社の登録商標。

使用例

重水素化されたアルデヒドへ面選択的に付加し、生じる付加体の加水分解後にキラルな2級アルコールを与える[2]

C8H12B-pinanyl + RCDO → C8H12BOCHDR + (+)-d-α-ピネン
C8H12BOCHDR + H2O → C8H12BOH + HOC*HDR

α,β-アセチレンケトンのカルボニル基を不斉還元し、キラルなプロパルギルアルコール誘導体を与える[3]

RC(=O)C≡CH + C8H12B-pinanyl → → RC*H(OH)C≡CH

脚注

  1. ^ R-Alpine-Borane and S-Alpine-Borane at Sigma-Aldrich
  2. ^ Midland, M. M. "B-3-Pinanyl-9-borabicyclo[3.3.1]nonane" in Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis 2001, John Wiley, New York. DOI: 10.1002/047084289X.rp173
  3. ^ Midland, M. M.; Graham, R. S. Organic Syntheses, Coll. Vol. 7, p.402 (1990); Vol. 63, p.57 (1985). オンライン版


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