豊山千蔭とは? わかりやすく解説

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豊山千蔭

豊山千蔭の俳句

かやつり草笑みそめて嬰にえくぼ一つ
こほろぎや病窓よりは灯のとどかぬ
ごんぼねずみ山影淡くなるばかり
ふくろふの森伸び来り寝髪引く
メス煮えて雪のはろかに杭打つ音
人は眼のとろんと集ふ夜の豪雪
冬夕映盲の杖を放れぬ音
冴えざえと根精の石パッタの音 パッタ=めんこ或はバッチ丸い厚紙をうって遊ぶ
吹溜る路傍の落葉老ひゆく眼
味噌汁のえんどうにほふ静臥の昼
夜の川に鮭の簗守る鼻晒し
夜寒の火揺るる網膜手術待つ
失明の零下の眠火いろ見き
山枯るる日暮は人の声鋭く
揺りて溶かす味噌汗の味噌祭来る
杉の根より生るる雪女眼の疲
梅雨の鳩ほっそり対きて病者の貌
檐に吊るあんかう言葉出でゆかぬ
炎天の溝踏越して眼の疼く
無花果は熟れずに空のがらんどう
熊を待つ夜の山脈の突端に
爪剪って音失へり夜の深雪
病呆けのいつか眠るに蛍籠
看護婦寮梅雨の灯ともす糞りをるに
眼つむりて耳脈昂る夜の零下
眼の疼き没り陽の疼き雪稜線
眼の疼く雪嶺の鴉啼き去って
眼帯を脱れば逆光なるカンナ
稲稔る真っ赤の牛は踏ん張って
精悍の猫あり昆布干す婆あり
縄綯ひて夜の耳白む結氷音
繊く白く爪の三日月菊を摘む
耳ぶくろうしろ姿の父ばかり
脈採りて女の指冬の雲うごかぬ
腹力糞りて脱けゆく半夏なり
花散つて廊暗がりの担送車
蒼みつつしづくする雪妻還る
虫の音より流れ出る水人間来て
蜜柑食ふ山の没り陽に頬焦し
農の絆土間につめたく女臼の艶
陸蝕ゆる陽のあかあかとしび曳かれ しび=まぐろの一種
陽を失ふ冬貝殻に手を触れて
雀とぶ炎天くすりのみをれば
雪の夜の壁に唐鍬の柄のひかる
雷の下糶られ黒色無臭の魚
風化の碑飢ゑて群れとぶ雪虫たち
馬屋閉ざす野は真っ平らなる凍り
髪刈つて子に高き空亡父の声
鮭食ひし肉感夜のひとひら雲
鴨を聴く夜の掌中に胡桃鳴らし
 




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