SageMath
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/20 23:52 UTC 版)
成果
- 2007年 : SageMathは国際的なフリーソフトウェアのコンクールであるトルフェ・ド・リブレの科学技術ソフトウェア部門で一等賞を受賞している[10]。
- 2012年 : Google Summer of Codeのプロジェクトのひとつに選ばれた。[11]
- 2013年 : ACM/SIGSAM Jenks賞を受賞。[12]
- SageMath は多くの数学の論文や本で引用されている。[13][14]
性能
SageMathのソースコード、バイナリともに開発元のウェブページからダウンロードできる。SageMathをソースからビルドすると、その環境のプロセッサ数、キャッシュのサイズ、SSEサポートの有無などによって、SageMathの内部で利用するATLAS、FLINT、NTLなどの数値演算ライブラリのチューニングが行われる。SageMathの開発者の多くは実効性能の向上に注力しており、中には世界最速を目指しているものもある。
利用条件
SageMathはGNU General Public License version 2+にしたがった利用、配布ができるフリーソフトウェアである。入手方法は複数用意されている。
- ソースコードはダウンロード・ページからダウンロードできる。開発者用として、開発途中のバージョンもダウンロードできる。
- Linux、macOS、Solaris(x86およびSPARCの両方)についてはバイナリが用意されている。Solaris版は試験的な提供である。
- LinuxのブータブルCDとしても配布されている。これを使えば、SageMathのインストール作業を行わずに使うことができる。
- Sageのオンライン版もhttp://demo.sagenb.orgで提供されている。しかし技術的な理由からユーザーが利用できるメモリサイズに、またセキュリティ面に制限がある。
Sage 8.0 以降からWindowsネイティブ版がリリースされている.
SageMathに含まれるソフトウェア・パッケージ
計算機代数 | GAP, Maxima, SINGULAR |
代数幾何学 | SINGULAR |
多倍長計算 | MPIR, MPFR, MPFI, NTL, mpmath |
数論幾何学 | PARI/GP, NTL, mwrank, ecm |
数式処理 | Maxima, SymPy, GiNaC |
組み合わせ | Symmetrica, Sage-Combinat |
線形代数 | ATLAS, BLAS, LAPACK, NumPy, LinBox, IML, GSL |
グラフ理論 | NetworkX |
群論 | GAP |
数値計算 | GSL, SciPy, NumPy, ATLAS |
数論 | PARI/GP, FLINT, NTL |
統計処理 | R, SciPy |
コマンドライン・インターフェイス | IPython |
データベース | ZODB, Python Pickles, SQLite |
GUI | Sage Notebook, jsmath |
グラフィクス | Matplotlib, Tachyon3d, GD Graphics Library, Jmol |
対話的プログラミング環境 | Python |
ネットワーク | Twisted |
- ^ “Releases”. GitHub. 2023年11月21日閲覧。
- ^ “Tags”. GitHub. 2023年11月21日閲覧。
- ^ Stein, William (2007年6月12日). “SAGE Days 4”. 2007年8月2日閲覧。(英語)
- ^ Sage documentation(英語)
- ^ “Sage Interact functionality”. 2008年4月11日閲覧。(英語)
- ^ The TeX Catalogue OnLine, Entry for sagetex, Ctan Edition (英語)
- ^ http://facstaff.unca.edu/mcmcclur/Mathematica/Sage/ Calling Sage from Mathematica(英語)
- ^ http://facstaff.unca.edu/mcmcclur/Mathematica/Sage/UsingSage.nb A Mathematica notebook to call Sage from Mathematica.(英語)
- ^ “Explicit Approaches to Modular Forms and Modular Abelian Varieties”. National Science Foundation (2006年4月14日). 2007年7月24日閲覧。(英語)
- ^ “Free Software Brings Affordability, Transparency To Mathematics”. Science Daily (2007年12月7日). 2008年7月20日閲覧。(英語)
- ^ “Sage Mathematical Software System”. 2012年6月9日閲覧。
- ^ “SIGSAM: Awards and prizes”. 2013年8月2日閲覧。
- ^ “Publications Citing Sage”. 2011年7月14日閲覧。
- ^ “Publications Citing Sage-Combinat”. 2011年7月14日閲覧。
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