2007年J1最終節
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/26 03:03 UTC 版)
最終節
概要
最終節の組み合わせは以下の通り(太字は優勝の可能性があるチーム)。
※左側がホームチーム。 浦和と鹿島の間に得失点差が7あったため、優勝条件は事実上、「鹿島勝利・浦和引分(以下)」の場合のみ鹿島優勝、それ以外の場合は浦和が優勝という状況であった。最終節の浦和の相手は当時J1史上最速となる残り5試合でのJ2降格がすでに決定し、第13節大分トリニータ戦以降20戦未勝利(3分17敗)の横浜FCであったため、アウェー戦とはいえ浦和の優勝は確実とまで言われた。
前半
最下位で既にJ2降格の決まっている横浜FCが相手の浦和だったが、いざ始まってみると緊張と疲労のためか、いつも通りのプレーができない。そして前半17分、FW三浦知良のスルーパスから最後はMF根占真伍に決められ横浜FCに先制点を与えてしまう。
- 横浜FC 1-0 浦和
- 鹿島 0-0 清水
その直後、今度はカシマで試合が動く。前半20分、カウンターの流れから左サイドからのDF石神直哉のクロスボールを合わせにいったFWマルキーニョスが清水DF高木和道に倒されたとの判定で鹿島にPKが与えられる。これをMF小笠原満男がきっちり決め鹿島が先制する。しかし、試合展開そのものは両者拮抗した展開であった。
- 横浜FC 1-0 浦和
- 鹿島 1-0 清水
この時点で順位が入れ替わり、鹿島が首位に立った状態で前半が終了する。
後半
後半3分、鹿島ゴール前の空中戦からのこぼれ球をペナルティエリアの外・ゴール正面にいた鹿島MF本山雅志が拾い、そのままミドルシュート。これが決まって鹿島が追加点を挙げる。
- 横浜FC 1-0 浦和
- 鹿島 2-0 清水
その後清水も決定機を作り出すが決めきれず、逆に鹿島は後半13分、鹿島GK曽ヶ端準のクリアボールがそのまま相手陣まで流れ、FW田代有三が受けると、そこに走り込んできたFWマルキーニョスにパス、マルキーニョスは相手DF3人の体勢を崩してゴールに流し込み3点目。逆転優勝に向け勝利をほぼ決定づける。
- 横浜FC 1-0 浦和
- 鹿島 3-0 清水
鹿島の勝利が決定的となったため、優勝のためには事実上勝つしかなくなった浦和であったが、怒涛の攻めで何回も決定機を作るも、GK菅野孝憲を中心とした横浜FCの守備陣に全て阻まれゴールを決められない。
カシマスタジアムの試合が1分ほど早く終わり、鹿島は清水に3-0で勝利。その直後に日産スタジアムも試合終了し、浦和は0-1で敗戦。
この結果、鹿島が最終節が終了した時点で初めて首位に立つという奇跡の逆転劇で6年ぶり5度目のリーグ優勝を果たし、通算10冠目となるタイトルを獲得した。
順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権または降格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 鹿島アントラーズ (C) | 34 | 22 | 6 | 6 | 60 | 36 | +24 | 72 | ACL2008グループステージの出場権を獲得 |
2 | 浦和レッズ | 34 | 20 | 10 | 4 | 55 | 28 | +27 | 70 |
最終更新は2007年12月1日の試合終了時
出典: J. League Data Site
順位の決定基準: 1. 勝点; 2. 得失点差; 3. 得点数.
試合データ
- ^ “42.9%で大逆転? J1リーグ最終節、どんでん返しの伝統”. サッカーキング. 2023年3月15日閲覧。
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