魔女と百騎兵 魔女と百騎兵の概要

魔女と百騎兵

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/16 23:13 UTC 版)

魔女と百騎兵
ジャンル ダークファンタジーアクションRPG
対応機種 PlayStation 3
PlayStation 4(リバイバル)
開発元 ノラ
発売元 日本一ソフトウェア
NIS America(海外版)
プロデューサー 新川宗平[1]
ディレクター 泉達也[1]
音楽 佐藤天平[1]
美術 原田たけひと(キャラクターデザイン)[1]
人数 1人
メディア Blu-ray Disc
発売日 [PS3]
2013年7月25日[2][注釈 1]
2014年3月25日
2014年3月21日
[PS4]
2015年9月25日
対象年齢 CEROC(15才以上対象)
コンテンツ
アイコン
セクシャル、暴力、ギャンブル、犯罪
エンジン CRIWARE
havok
YEBIS
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概要

ジャンルはアクションRPGで、戦闘に重点が置かれた所謂ハックアンドスラッシュ型のゲームとなっている[4]

「ディスガイアシリーズ」とは違い、やり込み要素などは薄く、大人向けの残酷なストーリーでストーリー性を重視しており、マール王国の人形姫に近い。元々はシームレスなオープンワールド化にも取り組んでいたが、3D技術の確立に手を取られ頓挫した。今後オープンワールドを取り入れていくのが目標だという。CEROレーティングはC(15才以上対象)だが、当初はZ(18才以上のみ対象)であった[5]

日本一ソフトウェアのタイトルとしては初となるフルポリゴンの3Dアクションゲームであり、また開発担当のノラにとっても初のアクションRPGにもなっている。これらの要因により開発が難航し、発表当初の発売予定であった2012年春から1年以上大幅な延期を余儀なくされた[6]

2017年2月23日には続編の『魔女と百騎兵2』がPlayStation 4で発売。

ストーリー

プレイヤーがいる世界ではない世界『ミデア』に存在する、2つの大国にはさまれた地域が舞台。瘴気であらゆる生物が住むことが出来ない沼『ニブルヘンネ』に住む『沼の魔女』メタリカは、寿命が尽きる前に世界を沼で満たすために、伝説の魔神『百騎兵』を召喚する。伝承とは違うちんちくりんな外見に不満を言いながらも、今まで自分がどんな手段を使っても壊せなかった『ピラー』を壊した事で百騎兵の力を信じた彼女は、百騎兵にまずは長年対立して来た『森の魔女』マーリカを倒すよう命令する。

システム

システムはハックアンドスラッシュ方式のアクションRPG。フィールド上の様々なギミックを作動させながら進行する事になる。スタミナとギガカロリー(元気値)の概念がある。スタミナはダッシュや攻撃、ガードで減り、その行動をしていない時に回復する。ギガカロリーは移動することで減って行き、闇払い(オートマッピング)中は特に減りが早くなる。ギガカロリーが0になると衰弱状態になり、攻撃力や防御力が大幅に減り、スタミナを使う行動を取ったり闇払いをすると体力が減る。ギガカロリーはアイテムやピラーでのフィジカルリバレーションか、「捕食可能」の表示が出るまで弱らせた敵を捕食することで回復できるが、捕食を行うと「ガーベッジ」というゴミアイテムがストックストマックに溜まるため、ストックストマックに空きが無いと捕食は行えない。体力が0になるとダウンとなりリスタート地点に戻されるが、ギガカロリーが0の時のダウンはギブアップとなり獲得経験値の半分をロストした上で強制的に拠点に戻される。

体力は自動回復する。すぐに回復させたい時はアイテム使用の他に、ギガカロリーを急速に消費して急速回復を行う「セルフリカバリー」が行える。L3ボタンを長押ししている間だけ急速回復を行う。

道中にはピラー・オブ・ブール(小ピラー)が何箇所かに設置されており、それを何度か攻撃する事で咲かせることができる。ピラーからは独特な音が発生しており、それで大体の方角が分かる。咲かせたピラーでは拠点への帰還、リスタート地点の設定、ピラー間移動と「フィジカルリバレーション」が行える。これは敵を倒したり採取をすることで得たグレードポイントを消費してギガカロリーを回復したり、ボーナスポイントに変換したり、拠点に戻るまでの間だけ一時的に各種ステータスを底上げするものである。

入手したアイテムは原則として「ストックストマック」に蓄えられ、拠点に戻るまで入手した事にならない。ストックストマックの容量は「胃石」というアイテムを道中で入手する事で拡張される。ダウン時にはストックストマック内のアイテムの約10%をランダムにロストし、ギブアップにはストックストマック内のアイテム全てをロストする。ステージ脱出時には生産が行われ、敵を倒し続ける事によって得るボーナスポイントによって更にアイテムが入手できる。経験値はファセット、武器毎に存在し、ファセットの経験値は清算しないと効果が出ない。アイテムは敵を倒したり捕獲する事でのドロップ、光る地点を調べる採取、謎箱の破壊や黒の箱から入手できる。

武器の種類は5種類、攻撃属性は3種類存在し、武器は5つまで装備できる。装備の順番順に武器を使用し、何段目の攻撃かによって攻撃モーションが変わる。後ろの段の武器ほど攻撃力がかさ上げされる。武器には1から5までの「賽の魔紋」が刻まれており、これを昇順(5→1でもつながる)に並べて装備することで攻撃力が増す。また、アイテムにはレアリティの概念が存在し、高いレアリティの物には高い物ほど多くの通り名がついている。属性による攻撃耐性の概念があり、耐性が低い属性の攻撃が当たった敵には赤文字で「EFFECTIVE」、耐性が高い属性の攻撃が当たった敵には青文字で「NOT EFFECTIVE」の表示が出る。防具には防御力主体の「骸布」と、防御力はあまり無いが異常状態や属性への耐性がある「護符」が存在し、2つまでつけることができる。

ロックオン機能がある。攻撃が敵に10ヒットするごとに1つ溜まるAPポイントを1段につき1ポイント消費して強力な攻撃を出せたり、ダッシュ中の攻撃は攻撃力が上がる他に、ギガカロリーを急速消費して各種ステータスを一時的にかさ上げできる「カオスリバレーション」が存在する。ただし、これを一度発動させるとギガカロリーが0になるまで発動を止められない。敵の攻撃を当たる直前に回避すると「ミスティカル・ダッジ」となり、しばらくの間、敵の動きが遅くなる(攻撃判定は残る)。魔女兵以外の敵は別の種族同士で戦わせて同士討ちさせる事が可能。

百騎兵はファセットを変えることによって攻撃と防御の補正を変えられる他に、特殊スキルを得る事ができる。ファセットはストーリー進行やアイテムとして入手でき、最大で6つ存在する。ファセットはメインとサブ2つが装備でき、拠点でのみ組み合わせの変更ができる。メインとサブの切り替えは道中でも可能。百騎兵の能力はメインファセットの能力と サブファセットの能力の1/3を足したものになる。サブファセットの経験値はメインに比べて33%の値が入る。

百騎兵の残り99体分の魔力を消費する事でトーチカという魔法生物を召喚できる。これには攻撃を行う様々な種類がある他に、囮役のデコイ、弱らせた敵を捕獲してアイテムを出現させる、偵察、障害物の破壊、ステータスの一時的な強化を行う物が存在する。トーチカは物語の進行やアイテムとして入手できる。トーチカの使用に必要な魔力と一度に出せる数は各種類毎に違い、魔力の総量は右下に大きな数字で、各種トーチカの状況はその左に1体ずつアイコンとして表示される。トーチカの再召喚にはトーチカ消滅後、一定時間の経過が必要。

フィールドには民家が存在し、商店では買い物や所持アイテムの売却が出来る。民家では何もしていないと殆どの場合は入っても追い出されるが、魔女制圧(ウィッチ・ドミネーション)で家人と戦って勝利すると戦利品が貰え、以降は家に入ると回復やアイテムをくれたりするようになる。但し、魔女制圧を行うとカルマ値が上昇する上に後述のビヘイビアパネルが敵対状態になるというデメリットが存在する。魔女制圧は開始すると自動的に成功判定が行われ、成功の目安はレベルで判定されるが実際はステータスで判定が行われる。

全てのNPCにはその行動傾向を示す「ビヘイビアパネル」が存在し、百騎兵の攻撃を受けるなどするとその内容が変化する。ビヘイビアパネルの内容はNPCをロックオンする事で確認できる。ビヘイビアには攻撃(赤)、友好(緑)、逃亡(青)が存在し、それらが三角形のパネルの角に達するとそれ以上動かなくなる。三角形の角にはそれぞれ激怒状態(赤、攻撃力が2倍になり、攻撃に対しても怯まなくなる)、胸酔状態(緑色『身を焦がす愛の奴隷』のダメージを受ける。死亡すると形見を残す)、絶望(青、消滅する)が存在する。村人の設定があるNPCを攻撃すると敵対状態になる他にカルマ値が上昇し、百騎兵を攻撃するようになる。カルマ値が上昇すると商店の商品の価格が上がる。

拠点であるニブルヘンネの魔女邸ではメタリカ達の会話が聞けるイベントが見られる他に、敵を倒した時に稀にドロップするアニマを支払って「魔女嘆願書」で様々なお願いをする事ができる。魔女嘆願書で出来る事は、敵のレベルの上げ下げや、隠しアイテムの入手や隠しステージの開放、カルマ値の減少や村人の復活、敵を倒すと得られるマナの換金、マナと愚者の石というアイテムを消費しての武器強化である。

とある理由で百騎兵は言葉を発せず、身振り手振りと相槌でしか意思表示ができない。会話イベントでこちらに質問された場合は「セルフアサーション」という選択肢を選ぶ事で返答をする事になる。選択肢は原則として肯定、否定、疑問、無視の4つが存在する。

今作品はマルチエンディングである。終盤のあるイベントまでに条件を満たすことや、とある会話での選択肢で3つのエンディングに分岐する。一番長いルートを進行させるには一定以上のカルマ値が必要になってくる。


注釈

  1. ^ 当初は2012年6月28日発売予定で、その後さらに2012年発売予定と改められた[3]

出典

  1. ^ a b c d 日本一ソフトウェア「魔女と百騎兵」発売日がついに決定”. GAME Watch (2013年4月11日). 2013年6月18日閲覧。
  2. ^ 『魔女と百騎兵』発売日が2013年7月25日に決定”. ファミ通.com (2013年4月11日). 2013年4月11日閲覧。
  3. ^ プレイステーション3用ソフト『魔女と百騎兵』、発売日変更”. ファミ通.com (2012年3月14日). 2013年4月11日閲覧。
  4. ^ a b 『魔女と百騎兵』初回限定版に同梱される3つの特典内容を紹介”. 電撃オンライン (2012年1月19日). 2013年4月11日閲覧。
  5. ^ 電撃PlayStation Vol.541 記事
  6. ^ 週刊ファミ通 No.1275 185頁
  7. ^ 「魔女と百騎兵」,百騎兵の切り札「カオスリバレーション」で強大な敵を打ち倒すべし。登場キャラクターや戦闘システムの情報などが公開に”. 4gamer (2013年5月2日). 2013年5月24日閲覧。
  8. ^ 新川社長が新作情報をポロリ!? “日本一ソフトウェア電気外祭りステージ 2011冬の陣”レポ”. 電撃オンライン (2011年12月28日). 2013年5月4日閲覧。
  9. ^ a b c d e f 魔女と百騎兵 公式アートブックより


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