鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/25 05:44 UTC 版)
ストーリー
原作との相違点
本作品は基本的に原作に準拠しているものの、「なるべく視聴者にわかりやすく」「続きが気になる終わり方」にするために、ストーリーの順番入れ替えや、セリフの一部に変更が加えられている[3]。また、各話ごとの起承転結を考えて、テーマを明確にするために強調するところや簡潔にするところを決めるようにしている[4]。原作は主人公が数か月登場しない回も多いがアニメではなるべく登場させるように心がけている[5]。他にも原作にはないアニメオリジナルの描写などがところどころに追加されている。原作者自ら何度か脚本会議に出席しており、脚本会議の様子について「こんな解釈もあるのか!こんな表現もできるのか!と目からウロコです」と発言している[6]。
原作以上にフィーチャーした演出が本編やオープニング・エンディングテーマで見られる。
原作から本作品アニメ化に際し割愛されたエピソードは主に原作初期に相当する部分で、ユースウェル炭鉱での騒動と列車強盗事件はカットされている。このため、中盤から準レギュラーキャラとなるヨキの出自は、不明になってしまうため、ブリッグスでエルリック兄弟と合流した際にヨキの回想という形で簡潔に纏められた。その際、金に困って泥棒になったヨキがアームストロング家に入るエピソードがあり、そこでは、アレックスの両親と妹のキャスリン、原作の本編には未登場だった次女と三女が登場している。それに対しハクロ少将は、原作序盤での列車強盗事件についての補足はなく、物語終盤の大総統列車爆破事件に際して初登場となった。
錬金術を発動する際に練成陣から発する光は、原作ではカラーの際には黄色で描かれるが、アニメでは、通常の錬成の際の光は青色、「賢者の石」を用いた錬成の際の光は赤色、と区別されている。
オリヴィエの部下であるブリッグズの兵らには、原作では名前が設定されていないキャラが多数いたが、アニメでは何名かに名前がつけられている。そのうち、比較的活躍が多かった、通信係の「カーリー」(声 - 堀川仁)は第55話のアイキャッチに単独登場を果たした。原作から名前がつけられていてより登場の多い、リザとハボック以外のマスタングの部下たちでさえも単独でのアイキャッチ登場はなかったため、原作では無名のキャラクターとしては破格の扱いとなった[7]。
2003年版との相違点
制作にあたり、原作者から「登場人物に "死ね" と言わせない」「いくら錬金術が便利だからと言って、空は飛ばないように」と頼まれたという[8]。2003年版アニメと製作会社および放送局は同じであるが、メインスタッフや声優陣は大幅に入れ替わっている。ただしエルリック兄弟をはじめ、一部キャラクターは2003年版の声優が続投し、また2003年版に出演した声優が別のキャラクターで再出演もしている。
注釈
- ^ 原作最終話に至っては、雑誌に掲載されたものが2週間後にはアニメ化されるという異例の事態となった。
- ^ 作品名が正式に発表されたのは同年11月。
- ^ 日5作品で初めてオープニングおよびエンディング映像の下部に歌詞が表示された(29話エンディング、第63話および第64話は非表示ではあるが、この場合は字幕放送で歌詞が表示される)。
- ^ DVD16巻ではノンクレジット版が収録されており、クレジットありの本放送版は映像特典として収録されている。
- ^ 第61話のオープニングはDVD16巻ではノンクレジット版が収録されており、クレジットありの本放送版は映像特典として収録されている。
- ^ DVD12巻ではノンクレジット版が収録されており、クレジットありの本放送版は映像特典として収録されている
- ^ DVD14巻ではノンクレジット版が収録されており、クレジットありの本放送版は映像特典として収録されている。
- ^ サブタイトル全体で「ホムンクルス」と読む。
- ^ クレジットミスにより、本放送時のエンドロールでは大原実と表記されている。
- ^ 原作1巻の4コマ。
- ^ 携帯電話のアンテナマーク。
出典
- ^ アニメ公式サイトニュースより
- ^ 「鋼の錬金術師」プロデューサー、次の狙いは?【前編】
- ^ 2009年1月10日アニメージュ2月号&2009年2月10日アニメージュ3月号インタビュー。
- ^ a b 鋼の錬金術師FULLMETAL ALCHEMIST公式ガイドブック。
- ^ 2009年2月10日アニメージュ3月号。
- ^ 2009年8月21日Nintendo DREAM 10月号 荒川弘インタビュー。
- ^ 「アニメ制作の道 番外編〜名は体を表す〜?」 - BONES 鋼の錬金術師FULLMETAL ALCHEMIST 制作ヨタ日記、2010年1月22日。
- ^ 「鋼の錬金術師FULLMETAL ALCHEMIST公式ガイドブック」。
- ^ a b c d e f g h i j 『月刊ニュータイプ 2009年3月号』 角川書店、2009年3月1日発行、35頁、ASIN B001QT6EA4
- ^ a b c d 『月刊ニュータイプ 2009年8月号』角川書店、2009年8月1日、55頁、ASIN B002DZC3NM
- ^ DVD16巻ではノンクレジット版が収録されており、クレジットありの本放送版は映像特典として収録されている
- ^ livedoorニュース:テレビに表示される津波情報が邪魔とアニメファン激怒!「再放送を断固要求する」との声 - 2010年02月28日 ガジェット通信。
- ^ 鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST 公式ホームページ
- ^ 鋼の錬金術師:異例の世界同時期展開 ネットでの違法動画配信に対抗 - 毎日jp まんたんウェブ。2009年4月3日(2009年4月26日時点のアーカイブ)
- ^ 公式サイトのNEWSより。
- ^ Ohanesian, Liz (2010年2月5日). “Fullmetal Alchemist: Brotherhood to Air on Adult Swim Beginning February 13”. LA Weekly. 2015年8月7日閲覧。
- ^ “Revised 8/23/2011”. アダルトスイム. 2011年9月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年8月7日閲覧。
- ^ アニマックス台湾. “鋼之鍊金術師 BROTHERHOOD” (正体中文). 2009年9月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年9月18日閲覧。
- ^ DeNAとイストピカ、『鋼の錬金術師 FA THE CARD』を「Mobage」でリリース gamebiz 2012年6月28日
- ^ “https://twitter.com/hagane_mobile/status/1555033282957324288”. Twitter. 2022年11月17日閲覧。
固有名詞の分類
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