粒度 (プログラミング)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/05 15:59 UTC 版)
対象
モジュール
モジュールも分割し単位にされる。モジュールの単位とは、要素となる各手続きを集めた1目的分の1ステップをさす。この例のように分割されていれば粒度は高い。
次に例を挙げるが、粒度の決定は各利用者の主観的な判定であるので、あくまで事実の定義ではなく、粒度という用語の定義の使用例に過ぎない。
- 例 銀行のATMでの通帳残高照会の場合
- 利用者の用件は通帳の残高を調べたいことだから、1手続きで通帳の残高を調べることだけを行える場合は粒度が高い。細かすぎず粗すぎない。
- 例 数学のsin、cosの場合
- 利用者の用件は座標x、yのどちらかに角度と長さを当てて、対となるもう片方のx、y座標を調べることである。1行で記述できるので粒度は高い。細かすぎず粗すぎない。
オブジェクト
オブジェクトは分割された単位である。オブジェクトは、オブジェクト指向プログラミングにとってはそれ自体が単位である。オブジェクトの粒度の高さは、少なくともそのオブジェクトが案件の内容寄りの抽象的なものなのか、あるいはユーティリティーなど具体的な部品寄りなのかによって判定が異なる。
- 例 ファイルチューザー(コンピューター内のファイルを選ぶダイアログボックス; file chooser)の場合
- 利用者の用件は、主にコンピューター内のどこかにあるファイルを見つけ出し選ぶことである。ファイルチューザーの場合、利用者自らフォルダーを開いて階層を辿っていくという手法を取る。その手法が用件を満たす最善の方法とは限らないが、少なくとも用件は満たせ、用件以外の機能はあまりないので粒度は低くない。
関連項目
- 粒度 (プログラミング)のページへのリンク