地理情報システム 主な機能

地理情報システム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/28 00:56 UTC 版)

主な機能

GISの主な機能を概略すると、地図の表示機能、図形の作成・編集機能、属性の作成・編集機能、検索機能、空間解析機能、主題図作成機能、印刷機能などがある。

また、近年では統合型GISの実現のため、ネットワーク機能やあらゆるデータ形式を表示する機能が求められる。

地図の表示

GISの最も基本的な機能は地図を表示することである。現在のシステムではさらに、縮尺の指定、地図の移動や回転、地図の重ね合わせ、色の変更、線の太さの変更などの高度な機能も兼ね備えている。

GISの縮尺は、一般的に、他のシステムの図形表示よりも縮尺の幅が広い。対応している縮尺はシステムによって異なるが、通常の地図の縮尺よりも広範囲にとることもできる。縮尺の正確性についてはモニタの解像度を設定(一部のソフトは未対応)することにより解決する。

地図の重ね合わせは紙の地図では時間がかかった処理を大幅に短縮することが可能になった。この機能により、様々な空間情報の相関関係が目に見えるようになった。また、重ね合わせるだけではなく横などに並べて表示するシステムもある。

図形の作成・編集機能

一般的な図形作成プログラムと同様に、様々なベクターデータをマウスやキーボードを用いて描いたり、ラスターデータを取り込んだりすることができる。

GISに特徴的なデータとして、シンボルとラインシンボルがある。これは、地図記号などを表現するために用いられる。シンボルは点であるが、ラインシンボルは線路など線の地図記号に使われる。

属性の作成・編集機能

ひとつの図形はひとつ、または複数の属性データに関連付けられることがある。現在の大規模なGISでは、属性データは関係データベースで管理されることが多い。

検索機能

住所や属性情報から地図上の位置を特定する。

空間解析機能

バッファ機能と呼ばれる、指定した距離や属性から範囲や領域を検索したり、ネットワーク解析とよばれる、道路やパイプラインなどのネットワーク構造の空間データから最短探索や隣接解析を行う機能がある。

主題図作成機能

特定の目的を持って作られた地図のことを主題図という。 例えば、土地の利用状況を知りたいときに、土地を地目別に色塗り表示した地図。

印刷およびコピー機能

  • 印刷
  • 範囲指定印刷
  • 縮尺指定印刷
  • クリップボードへのコピー

プレゼン・コミュニケーション


  1. ^ 小項目事典,ASCII.jpデジタル用語辞典,IT用語がわかる辞典, 日本大百科全書(ニッポニカ),デジタル大辞泉,ブリタニカ国際大百科事典. “地理情報システムとは”. コトバンク. 2021年6月30日閲覧。
  2. ^ ベクター データとは” (2015年12月24日). 2021年3月4日閲覧。
  3. ^ https://www.biodic.go.jp/kiso/col_mesh.html
  4. ^ JPGISの概要






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