分散コンピューティング 並行性

分散コンピューティング

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/24 03:06 UTC 版)

並行性

(a)は分散型システムの模式図
(b)は分散型システムの詳細図
(c)は並列システム

分散コンピューティングには、ある種の並行性が実装される。並行コンピューティングとも密接な関係があり、しばしば同義に扱われる[3]

マルチプロセッサシステム

マルチプロセッサシステムは、複数のCPUを持つ単一のコンピュータである。オペレーティングシステムがその利点を生かすよう構築されていれば、異なるプロセス(あるいは同一プロセスの異なるスレッド)を異なるCPU上で同時に実行できる。

マルチコアシステム

インテルのCPUは、Pentium 4の世代の後期にハイパースレッディング・テクノロジーと呼ばれる技術を採用した。これは、複数のスレッドを同じCPU上で同時に実行できる技術である。その後、マルチコア技術で複数のCPUコアを1つのパッケージにするようになり、サン・マイクロシステムズUltraSPARC T1 で、AMDAthlon 64 X2/FX/Opteron で、インテルは Pentium D/Core/Core 2/Xeonで実装している。これにより、複数のスレッドを同時実行できるようになり、同時実行可能スレッド数は増えていく傾向にある。

マルチコンピュータシステム

マルチコンピュータという用語は、疎結合型のNUMAマシンや密結合型のコンピュータ・クラスターを指す。マルチコンピュータは、電力消費を抑えつつ限られたスペースで強力な計算能力を持つシステムを構築する際に採用される。

分類

分散システムはフリンの分類によって次のように分類される。

  • SISD(Single Instruction, Single Data)
  • SIMD(Single Instruction, Multiple Data)
  • MISD(Multiple Instruction, Single Data)
  • MIMD(Multiple Instruction, Multiple Data)

コンピュータクラスター

クラスターは複数の独立したマシンで構成され、高速なネットワークで相互接続されたマシンが並列に動作する。分散コンピューティングとコンピュータ・クラスターの違いは、分散コンピューティングで使われる個々のマシンが必ずしも同一グループのタスクを実行するためだけにあるわけではないのに対して、クラスターでは各マシンがより密に結合されている。分散コンピューティングは、クラスターよりも地理的に広範囲にあるマシンを含むことが多い。

グリッドコンピューティング

グリッドも多数のコンピュータから構成され、ネットワーク(通常インターネット)で疎結合され、大きな計算問題を解くのに使われる。パブリック・グリッドでは、世界中の数千ものコンピュータの空き時間を利用する。グリッド・コンピューティングは、高価なスーパーコンピュータが必要になるような計算や、従来は不可能と思われていた計算を可能とした。








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