ビクトリア (ブリティッシュコロンビア州)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/12 06:42 UTC 版)
歴史
1700年代後半にヨーロッパ人が入植するまでは、ビクトリア地域周辺はコースト・セイリシュ族を含む先住民族の居住地域であった。1774年にフアン・ペレス、1778年にジェームズ・クックをはじめとしてスペインとイギリスが探検隊を派遣。ジェームズ・ダグラスがバンクーバー島南端に毛皮貿易の交易所を設置するよう任命されていた。イギリスはコロンビア川北岸のバンクーバー砦に1824年に建設した毛皮貿易の交易所がアメリカ合衆国の手に落ちるかもしれない(オレゴン境界紛争)ことを想定し、さらに北のバンクーバー島南端に交易所と砦の設置を計画し、1846年のオレゴン条約署名を予測し[3]1843年にハドソン湾会社の毛皮貿易拠点としいてカモザン砦(Fort Camosun)という砦を築き[4]、女王の名からビクトリア砦(Fort Victoria)と改称された[5][6]。1849年にバンクーバー島植民地が設立され、ビクトリアはその首都となる。
この頃、ブリティッシュ・コロンビア本土(フレイザー川など)に金鉱が発見されると、一攫千金目当てに多くのアメリカ人が押し寄せ、ビクトリアを経由していった。 1866年に本土のブリティッシュ・コロンビア植民地と統合されても、ヴィクトリアは首都の地位を保った。1871年、ブリティッシュ・コロンビア植民地がカナダ自治領に加入してからは、ブリティッシュ・コロンビア州の州都。
長くイギリスの統治下にあったビクトリアは、現在もアフタヌーンティーやガーデニングなど英国の風習が色濃く残っている。
1933年(昭和8年)にカナダのバンフで開かれた太平洋問題調査会会議に、日本代表団団長として出席していた新渡戸稲造はこの地で倒れ、10月15日に71歳で永眠している。
- ^ “Victoria, City (CY) British Columbia [Census subdivision, British Columbia and Capital, Regional district [Census division], British Columbia]”. カナダ統計局 (2022年2月9日). 2022年6月4日閲覧。
- ^ “Victoria [Census metropolitan area, British Columbia and British Columbia [Province]]”. カナダ統計局 (2022年2月9日). 2022年6月4日閲覧。
- ^ “Milestones: 1830–1860 - Office of the Historian”. history.state.gov. 2022年5月24日閲覧。
- ^ “Ahead of #AllIn2019: A history of the area around Victoria” (英語). Community Foundations of Canada. 2022年5月24日閲覧。
- ^ W. Kaye Lamb, "The Founding of Fort Victoria," B.C Historical Quarterly, Vol. VII (April 1943), p. 88
- ^ “City of Victoria – History”. 2006年2月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月12日閲覧。
- ^ “1981 to 2010 Canadian Climate Normals station data VICTORIA INT'L A カナダ環境省”. 2014年8月10日閲覧。
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